2019年06月24日

◆ プラごみ削減の盲点 2

 プラごみ削減のためには、レジ袋の有料化をするより、事業系のプラごみを処理するべきだ。

 ──

 プラごみ削減のために、レジ袋の有料化をしよう……という政府方針がある。
  → レジ袋「20年4月にも有料化」 経産相、G20会合で意向:日本経済新聞

 しかし私は先に、これを批判した。レジ袋は回収率が高いので、これを削減してもあまり意味がない。むしろ、もっと回収率の低いものに着目せよ、という趣旨。
 要するに、プラごみの削減を考えるには、「使用量を減らす」ことばかり考えていても駄目なのだ。「回収率を高めること」を重視するべきなのだ。
 そして、個々の回収率を操作できないのだとすれば、「回収率の低い物品に限って使用量を減らす」というふうにすればいいのだ。

 具体的には、こうだ。
  ・ 自販機のペットボトルを、金属や紙に変更する。
  ・ 弁当の容器を、プラスチックから紙に変更する。

 これらの例では、「プラスチックの使用量を減らす」ということには、大いに効果があるだろう。いずれもポイ捨てされやすいものだからだ。
( → プラごみ削減の盲点: Open ブログ

 ──

 さて。そのあとさらに考えるうちに、次のことに思い至った。
 「回収率が低いのは、事業所のプラごみである。各種事業所で、飲食物の残りのプラごみが大量に廃棄されるが、それがまともに処理されていない」

 このようなプラごみこそが、未処理のまま海外に輸出される問題をもたらすものだろう。
 また、このようなプラごみを処理するには、(汚れていて際)再生が不可能なので、焼却するしかないのだが、焼却施設が足りないせいで、不法に輸出されたりするのだろう。

 そう思って、調べたところ、まさしくそうであると判明した。

 (1) 事業系のゴミ

 事業系のゴミは、ゴミ業者へ出すのが原則で、自治体は受け入れない。
  → 処理方法2 事業系ごみ用指定収集袋での収集(可燃・容プラ)

 (2) 中国がプラごみの受け入れ拒否

 中国がプラごみの受け入れを拒否したせいで、各国にプラごみがあふれかえっている。(送り元である)日本も、米国も、欧州も、(送り先である)東南アジアも。
  → プラごみ「中国ショック」受け入れ停止で日本国内にあふれる「東京ドーム」3杯分
  → プラスチックごみ 世界最大の輸出国 アメリカは今||NHK
  → 焦点:行き場失った欧州の「廃プラ」、中国輸入停止で対応苦慮
  → 東南アジアにプラごみ殺到 先進国に“送り返す” - 産経

 (3) 自治体で受け入れ

 こうなると、プラごみを焼却するしかないが、焼却施設は容易には作れない。となると、自治体に委託するしかない。
  → 産廃プラ、自治体に焼却要請へ=中国禁輸で処理進まず−環境省:時事ドットコム
  → 東京新聞:産廃プラ 自治体焼却を 環境省要請、中国の輸入禁止受け

 ──

 結論。

 近年、東南アジアではプラごみが大量にあふれかえっていて、プラごみによる海洋汚染が進んでいる。それを見て先進国では「レジ袋やストローなどのプラごみを削減しよう」という運動が起こった。しかしそれは筋違いである。
 東南アジアでプラごみが大量にあふれかえった理由は、レジ袋やストローなどのプラごみが増えたからではなく、中国がプラごみの受け入れを拒否したからである。
 対策は、中国に変わる輸出先を見つけることでもない。むしろ、事業用のプラごみを焼却することだ。そのためには、自治体が焼却工場での受け入れを増やせばいい。また、焼却工場を増設すればいい。特に、焼却工場ではゴミ発電を導入すればいい。……これこそが正解である。
 ひるがえって、(レジ袋やストローといった)プラスチックの生産や使用を減らすことは、規模も小さいし、たいして効果はないのである。そもそもたいていのプラごみは、食品用のパッケージのプラごみであるからだ。ここをいじらないで、レジ袋やストローばかりを減らそうとしても、頭隠して尻隠さず、といったありさまだ。ほとんど無効。



 【 関連サイト 】

 横浜市のゴミ焼却工場。

 § 解説ページ
  → 焼却工場 ごみ焼却の様子 横浜市

 § 動画







posted by 管理人 at 21:00| Comment(0) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
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