2019年06月23日

◆ 陸上イージスは無駄

 陸上イージスをめぐって、政府が迷走しているが、そもそも陸上イージスというもの自体が間違っている。

 ──

 陸上イージスをめぐって、政府が迷走している。
 発端は、担当者が Google アースの使い方をミスって、間違ったデータを出したことだ。
  → 防衛省、実地調査せずグーグルアース使う 幹部が認める:朝日新聞

 その後、別の問題も出た。
  → 陸上イージス、山口でも標高値ズレ 「誤りではない」:朝日新聞

 防衛省はやむなく、金の力で解決しようとした。
 防衛省が陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の配備先を対象に、新たな交付金を検討していることがわかった。配備候補地の自治体に受け入れを促す狙いがある。
 政府内に「配備の負担をお願いする地元への説得材料として(交付金を)示し、受け入れに向けた地ならしをしたい」との考えがある。
 防衛省によると、自衛隊の特定の装備品や部隊の配備・導入を受け入れた自治体を対象にした交付金の例はないという。
 「イージス・アショアの配備先だけを特別扱いする制度をつくったら、今後、自衛隊や米軍が部隊や装備を配備したり導入したりするたびに地元から交付金を求められる前例になりかねない」と懸念の声も出ている。
( → イージス配備、受け入れ先に交付金を検討「説得材料に」:朝日新聞

 まあ、いろいろとバカげたことをやっているようだ。

 ──

 では、どうするべきか? 実は、この件は、前にも述べた。

 そもそも、陸上イージスというもの自体が無効である。相手が大量のミサイルを発射したら、飽和攻撃で負けてしまうからだ。また、技術的な難点もある。
  → 地上型イージスシステム: Open ブログ

 また、米朝交渉中の今は、北朝鮮はおとなしくしているのだから、今現在の時点で北のミサイルに対策を取る必要がない。ひょっとしたら、陸上イージスが配備されたころには、北朝鮮はミサイルを全廃しているかもしれないのだ。

 というわけで、陸上イージスを配備するのは無駄だ、という結論になる。

 ──

 以上はすでに述べたことだ。特に目新しい話ではない。
 そこで、本項では新たに、次のことを提案しよう。
 「陸上イージスの配備をやめれば、そのための巨額の費用が浮く。その巨額の費用の使い道を、うまく考えるといい」

 
 では、具体的には、どうするか? 次の話が参考になる。
 米軍の駐留経費の負担増を同盟国に求めるトランプ政権に日本政府が身構えている。トランプ政権は韓国に大幅な負担増を要求。米軍が駐留するすべての国に駐留経費の 1.5倍の支払いを求めることを検討しているとの報道もある。
 同盟国の負担増が持論のトランプ氏は大統領選で、日本が駐留経費を全額負担しなければ米軍撤退もあり得ると示唆した。
( → 在日米軍駐留経費 1.5倍?トランプ政権に身構える日本:朝日新聞

 なるほど。米軍撤退か。それはありがたいことだ。だから、それを実行してもらおう。つまり、こうだ。
  ・ 日本は米軍駐留費の負担を減らすと通告する。
  ・ 米国は報復として、米軍撤退をほのめかす。
  ・ それなら実際に、部分撤退してもらう。
  ・ 具体的には、横田基地と厚木基地を返還してもらう。


 こうすれば、「米軍駐留費の負担を減らすこと」と、「横田基地と厚木基地の返還」とが、両方できる。一石二鳥だ。うまい方法。

 とはいえ、こうすると、トランプがヘソを曲げかねない。そこで、一種の手切れ金を渡す。「以上のようにしてくれれば、多額の一時金を上げますよ」というふうに。
 では、その一時金は、どこから持ってくるか? 陸上イージスの購入費をもってくればいい。
 つまり、陸上イージスを買ってお金を払うのでなく、何も買わずにお金をプレゼントする。米国は丸儲けになるので、大喜びだろう。
 そして、その上で、今後は永久に米軍駐留費の負担を減らす。さらに、横田基地と厚木基地を返還してもらう。

 こういうのは、ちょっと朝三暮四みたいだから、お利口な相手だと、だまされないかもしれない。しかし相手は、トランプである。猿とは大差あるまい。上のような方針には、大喜びするはずだ。
 「へえ。何も手渡さないで、お金を丸儲けできるのか。しかも今後は、横田基地と厚木基地にかかる駐留費が浮くのか。お金をもらって、しかも払う金は減る。こんなにうまいことはない。丸儲けだ。この手で行こう。こうすると、横田基地と厚木基地で守ってもらえないことで、日本の防衛力は弱体化するが、そんなことは知ったこっちゃない。その分は将来、日本が自分で F-35 でも買って、自力で戦力を整備すればいいんだ。米国は何もしないで、お金をもらうだけにすればいいんだ。しめしめ。丸儲けだ。横田基地と厚木基地からは撤退しよう」

 というわけで、陸上イージスの購入費は、米国との(部分的な)手切れ金に転用すればいいのである。



 【 関連項目 】

  → 首都圏の基地を移転せよ: Open ブログ
  → 横田基地の返還(飛行場): Open ブログ
  → 厚木基地の騒音問題は?: Open ブログ

 以下は、オマケ。
  → 厚木基地で離着陸訓練: Open ブログ
  → 厚木から岩国へ米軍移転: Open ブログ
  


 【 関連動画 】





 たしかに非常に高性能であるが、その分、価格も高い。高性能のものを少しだけ配備するのだが、安価な敵ミサイルが大量に押し寄せたら、圧倒的に数不足になる。
 牛刀をもって鶏を割く。4億円のミサイルを破壊するために、40億円の迎撃ミサイルを投入する。何をやっているんだか。
 施設建設費なども膨らむほか、搭載予定の日米共同開発の改良型迎撃ミサイル「SM3ブロック2A」が一発四十億円前後になる見込みで、総額を押し上げる要因になりそうだという。
( → 東京新聞:地上イージス4000億円 2基、防衛省新試算で倍増




 [ 付記 ]
 「じゃあ、かわりにどうすればいいんだ?」
 という質問には、こう答える。
 「何もしないでいい。建物の東側に隠れているだけでいい」

 大きな建物の東側に隠れていれば、ミサイルが来ても、死ぬことはない。
 そもそも、ミサイルが来ても、たいていは建物には当たらない。道路か田んぼに落ちるだけだ。4億円のミサイルが来ても、被害の平均額は1億円以下だろう。

 第二次大戦中の V2ロケットも、ロンドン市民を恐怖のどん底に落としたが、現実の被害はたいしたことがなかったのである。
  → 迎撃ミサイルは有効か?: Open ブログ

 敵国をミサイル攻撃をすることの最大のメリットは、ミサイルによって被害をもたらすことではなく、ミサイルの被害を受けまいとして、防御側が多大な防御負担を強いられることなのだ。逆に、「ミサイルなんか知ったことではない」とばかり、防御側が対策をやめてしまえば、ミサイルの威力は圧倒的に減じてしまうのである。
 いわゆる「ノーガード戦法」こそが、ミサイル攻撃に対する最も有効な手なのだ。

( ※ 単に打たれっぱなしにしろ、という意味ではない。防御はしないが、攻撃はする。具体的には、敵のミサイル基地を、こちらのミサイルや爆撃機で撃破すればいい。日本がやるとしたら、こっちだろう。陸上イージスなんかではなくて。)
( ※ 専守防衛の迎撃ミサイルというのは、飛んでくるピストルの銃弾を、こちらの銃弾で撃ち落とす……というようなナンセンスなのである。バカげている。)
posted by 管理人 at 15:22| Comment(4) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>ミサイルが来ても、たいていは建物には当たらない。
>敵のミサイル基地を、こちらのミサイルや爆撃機で撃破すればいい。

つまり敵のミサイルは当たらなくて、自軍のミサイルは当たるわけですね(笑)。
Posted by トーネード at 2019年06月25日 20:59
> 敵のミサイルは当たらなくて、自軍のミサイルは当たるわけですね。

 そりゃ、当り前でしょ。敵のは、地対地ミサイル。こっちのは、空対地ミサイル。距離が全然違う。1000km 先から当てるのと、10km 先から当てるのでは、精度が全然違うに決まっている。

 あと、こっちには爆撃機や巡航ミサイルもある。ピンポイントで当てることができます。

 あ、巡航ミサイルって、わかる? お子様には、難しすぎたかな。ごめんね。

Posted by 管理人 at 2019年06月25日 21:08
> あと、こっちには爆撃機や巡航ミサイルもある。

日本の自衛隊に爆撃機や巡航ミサイルがあるんですね。はじめて聞きました。
Posted by トーネード at 2019年06月26日 21:07
 自衛隊は他国を攻撃してはいけないことになっています。したがって、北朝鮮を攻撃するのは米軍です。

 別に日本が単独で北朝鮮と戦争をするわけじゃないです。何のために日米安保があるのか、考えましょう。(もしかして、まだ学校では習っていないので、日米安保のことは知らないのかも。そうだったら、ごめんね。)

 なお、陸上イージスをやめれば、費用が浮く。その金(4千億円)で、爆撃機や巡航ミサイルを大量配備できる、という考え方もあります。4千億円という巨額の費用を考えると、こちらの方がずっと有効でしょう。コスパがいい。

Posted by 管理人 at 2019年06月26日 23:11
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ