2019年06月22日

◆ 最低賃金をどうするべきか?

 立憲民主党が最低賃金 1300円を目指すそうだが、もっといい案はないか?

 ──
 
 立憲民主党が最低賃金 1300円を目指す政策方針を立てた。
 立憲民主党は20日、参院選に向けた経済政策「ボトムアップ経済ビジョン」を発表した。「賃金・所得アップで消費拡大を」と訴え、最低賃金を5年以内に時給1300円に引き上げる目標を明記。家計支援策として給食費無償化や賃貸世帯への家賃補助制度導入などを掲げた。
( → 立憲、最低賃金1300円に=参院選へ経済政策発表:時事ドットコム

 これに対しては、「最低賃金を大幅に引き上げたせいで、解雇による失業者が急増した」という韓国の例を引き合いに出す人が多い。たとえば、下記。
  → 呆れるしかない最大野党の参院選公約

 言っていることはわからなくもないが、その批判が成立するのは地方だけだ。東京ならば、1300円の時給は珍しくもない。
  → 東京都の時給1300円以上の派遣の仕事探し

 ここではすでに3万件以上の事例が見つかる。時給1300円は、目標であるどころか、すでに実現済みとも言える。大騒ぎするようなことではないのだ。

 ま、たしかに、地方で 時給 1300円というのは高すぎるだろうが、だからといって立憲民主の政策が荒唐無稽というわけでもない。大げさに批判するほどのことでもない。

 ──

 ただ、立憲民主の「時給 1300円」というのは、話が単純化されすぎている。私としては、次のように場合分けするべきだと考える。
  ・ 大都会 / 地方
  ・ 1日8時間労働 / 短時間労働
  ・ 社会保険 あり / なし


 詳しく言うと……

 (1) 大都会 / 地方

 大都会では 1400円ぐらいであってもいいが、地方ではもっと低くするべきだろう。さもないと、失業者が続出する。現状でも、地域別に格差があるのだから、その格差を維持するべきだ。
 ただし、立憲民主みたいに「時給 1300円」と言った上で、「ただしそれは東京都の数字であり、地方はもっと低くする。言わなかっただけ」というふうに弁解することも可能だ。政治家というのは、そういうご都合主義だし。立憲民主も同様だろう。

 (2) 1日8時間労働 / 短時間労働

 フルタイム労働(1日7〜8時間勤務)と、短時間労働とを、区別するべきだ。「短時間労働なら、低賃金でもいい」と思うような労働者は多いからだ。たとえば、育児ママや、定年退職した高齢者。これらの人は、短時間労働を望むが、そういう人に普通の賃金を払うことにすると、企業の側がイヤがる。そうなると、育児ママや、定年退職した高齢者は、いつまでたっても雇用されずに失業中となる。それはまずい。
 だから、「短時間労働なら、低賃金でもいい」と思う人のために、「短時間労働で、低賃金」という基準を、別途定めるべきだ。

 (3) 社会保険 あり / なし

 現在の非正規労働者は、社会保険がないことが多い。派遣社員ならば、派遣元で社会保険に加入できることも多いようだが、ただの非正規の契約社員だと、アルバイト扱いで、社会保険がないことが多い。
 これらの労働者も、社会保険に加入するようにするべきだ。なるべく義務づける。この場合、短時間労働だと、賃金のかなり多くが社会保険料に取られてしまう可能性もあるが、そうであっても、社会保険に加入するようにするべきだ。たとえば、厚生年金への加入。医療保険への加入。……これらは、所得が低ければ保険料も低いので、なるべく全員が加入するようにするべきだ。
( ※ 加入を、「できる」ではなくて、「する」という義務づけの形で。)

 ──

 ともあれ、最低賃金には、いろいろと対処すべきことがある。単純に金額だけを決めればいい、という問題ではないのだ。
 1300円という案には、賛成派であれ、反対派であれ、その数字ばかりにとらわれがちだ。しかし本当は、その数字よりも、もっと別のところに着目するべきなのだ。
posted by 管理人 at 10:53| Comment(0) | 一般(雑学)6 | 更新情報をチェックする
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