2019年06月15日

◆ 日産・ルノーと仏政府 2

 日産・ルノーの統合に、仏政府が強硬姿勢を強めている。日本政府は対抗するべきだ。

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 日産・ルノーの統合に、仏政府が強硬姿勢を強めている。本日の朝日記事でも、また言及された。
 ロイター通信によると、スナール氏は仏政府が自分を支持する気があるのかを確かめようと、マクロン仏大統領との面会を求めたが、断られたという。ルメール氏が慰留し、辞任は踏みとどまったという。
 日産との関係見直しについても、協議を急がず、「静かな環境で対話するべきだ」と話すスナール氏に対し、ルメール氏は「(提携関係の)現状維持はあり得ない」と述べ、日産に提案した経営統合に前のめりだ。仏政府は外国資本による仏国内の雇用削減の動きに神経をとがらせており、両社の経営統合を雇用対策の一環としてアピールしたい事情も透けて見える。
( → フランス政府・ルノー会長、すきま風 FCA破談・対日産…:朝日新聞

 ここで「現状維持はあり得ない」という見解については、前に紹介したことがある。
  → 日産・ルノーと仏政府: Open ブログ

 これは 5月23日の記事だが、この時点ですでに仏政府はそう語っている。そこで私としても上記項目で、仏政府の介入を批判した。

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 さて。本項では特に新たなことを述べるわけではないが、上の引用記事の一部に着目しよう。
 仏政府は外国資本による仏国内の雇用削減の動きに神経をとがらせており、両社の経営統合を雇用対策の一環としてアピールしたい事情も透けて見える。

 これが問題だ。仏政府がこのような方針を取ること自体は、理解できなくもない。しかしこれは、国内問題である限りは問題ないが、国外に波及すると問題となる。
 次の二点だ。

 (1) 日産への介入

 ルノーが自社(1社)だけで「統合」をしたいというのなら、それは勝手だ。しかし、日産をそこに引き込もうとするのであれば、それは日産という日本企業に波及する。
 そして、フランス政府が日本企業の経営に指図しようとするのならば、それは露骨な「外国企業への経営介入」である。とんでもない越権行為だ。主権侵害とも言える。
 要するに、ここでは「外国政府(仏政府)による、日本企業への介入」という主権侵害がなされているのだ。日本政府による統治そのものが侵害されている。
 とすれば、日本政府は断固として、仏政府に抗議するべきなのだ。「仏政府による、日本企業への経営介入は認められない」と。「ルノーが統合したければ、自社だけで統合してくれ。日産への強要は認められない」と。
 そもそも、日産の権益が侵害されれば、日産の株主の権益も侵害される。このような「外国政府による不当な介入」は、日本国民への権利侵害でもある。日本政府は断固として、仏政府に抗議するべきだ。抗議だけでなく、実質的な対抗手段を取ってもいい。「フランス企業の、日本国内の活動を制限する」というふうな。たとえば、「ルノー車の販売を禁止する」というふうな。
 このくらいの対抗措置を取るべきだ。フランス政府が論外な方針を取るのであれば、こちらもそれに応じた強硬な方針で対抗するべきだ。

 (2) 日産からの雇用移転

 記事によれば、「経営統合を(フランス国内の)雇用対策とする」とのことだが、それはフランスの雇用増にはなっても、日本の雇用減になりがちだ。たとえば、日産マイクラは、日本国内の工場で生産せず、全量をフランス国内で生産している。これは日本からフランスへの雇用移転を意味する。
 フランス政府が「雇用増」を訴えれば訴えるほど、それは日本における「雇用減」を意味するのだ。とすれば、日本政府としては、それへの対抗措置を取るべきだろう。「フランス国内の雇用増を目的とする経営統合は認められない」と。つまり、「雇用の増減は、企業の自主的な経営で決めるべきことであり、政府による介入は認められない」と。要するに、「フランス政府の影響によって、日産にフランス国内の雇用増を強要することは認められない」と。
 これはつまり、「マクロン政権の努力による雇用増」という経済政策そのものを認めない、ということだ。少なくとも、日産自動車に関する限りは、そうだ。フランス国内においては何をしようが勝手だが、その方針を国外(日本)にまで及ぼさせようとするのは越権なのである。このような越権は日本政府としては認められない、と抗議するべきだ。
 特に、「日産マイクラをフランス国内で生産すること」について、フランス政府の影響があったか否かについて、フランス政府に問い合わせるべきだ。
  ・ 「ノー」ならば、フランス政府の成果がなくなる。
  ・ 「イエス」ならば、日本政府は対抗措置を取る。
    (たとえば、フランス車に報復関税をかける。)

 このくらいのことをやるべきだ。黙って指をくわえているべきではない。



 [ 余談 ]
 上のような主張を聞いた読者は、私について、
 「何ともまあ、喧嘩っ早い奴だな」
 と思うかもしれない。まあ、それは、当たらずと言えども遠からず。否定はしません。  (^^);



 【 関連項目 】

 似た趣旨の過去記事。
  → 日産・ルノーと仏政府: Open ブログ
  → 経産省は日産を守れ: Open ブログ
 ともあれ、……外部の侵略から日本企業を守ることで、正義のヒーローの役割を果たすべきだ。いわば、「トクサツガガガ」のエマージェーソンみたいに。


posted by 管理人 at 08:49| Comment(0) | 自動車・交通 | 更新情報をチェックする
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