2019年06月12日

◆ ノリの大凶作

 ノリが大凶作になっているそうだ。価格も値上げしている。そのわけは?

 ──

 ノリが大凶作になっているそうだ。なぜか?

 それを考える前に、私はかねてこう思っていた。
 「近年は河川がきれいになっているが、きれいになりすぎると、栄養分が不足してしまうので、海では漁獲量が減ってしまうのでは?」

 そう思っていたのだが、「海の環境改善にケチを付ける」というようなことをすると、環境保護派に文句を言われそうなので、黙っていた。

 ところが、本日の朝日新聞の記事を見ると、この懸念が現実化しているらしいと知った。魚ではなく、ノリなのだが、生産高が激減しているそうだ。その理由は、河川がきれいになりすぎて、海が栄養分不足になったことだ。
 値上げの背景にあるのは、全国で46年ぶりの水準というノリの凶作だ。
 東京海洋大の二羽恭介准教授(応用藻類学)は「全国で共通するのは、高水温の影響とノリの色落ち」と語る。
 ノリの生産減にもつながる色落ちを生むのは、窒素やリンといった栄養塩の不足だ。兵庫県の明石浦漁業協同組合の戎本裕明組合長(56)は「ひどくなったのは90年代後半。水が澄んでいかりまで綱が見えると、決まって色落ちして回復しなかった」と話す。県の担当者は「下水の処理能力の向上などで、水がきれいになりすぎた」。窒素やリンの濃度が国が定める環境基準よりはるかに低くなり、全国で初めて「下限」の目標値設定に動いている。
( → ノリ大凶作、出荷46年ぶり低水準 千葉・佐賀など各地 製造大手3社、値上げへ:朝日新聞おむすび海苔なしに? 大手値上げ、漁師「海変わった」:朝日新聞

 環境保護派は疑うかもしれない。
 「水がきれいになりすぎて、漁獲高やノリ収量が減るなんて、あるはずがない。四万十川だって、清流だからこそ鮎が棲むんだ」
 というふうな。
 しかし、これは妥当ではない。昔から、こういうではないか。
 「水清ければ 魚棲まず」
 「白河の清きに魚も住みかねて もとの濁りの田沼恋ひしき」

 不思議に思えるかもしれないが、生物学的には妥当である。
   水が清い → 栄養分がない → 植物プランクトンがない → 魚が増えない

 という経路で、「水清ければ 魚棲まず」となるのだ。

 ──

 というわけで、冒頭に述べたような私の推測は、妥当であると判明したわけだ。
 
 ただし、注意。このことは、ノリの生産だけに当てはまるのではない。魚にもまた当てはまるはずだ。
 とすれば、次のことも、理由は同じかもしれない。
  ・ サンマの減少
  ・ イワシの減少
  ・ ウナギの減少

 これらはいずれも、「水清ければ 魚棲まず」ということの結果かもしれないのだ。

 人々は、「サンマ・イワシ・ウナギが減少したのは、海洋汚染と地球温暖化のせいだ」と思っているようだ。しかし本当は、環境保護で河川をきれいにしすぎたことが原因かもしれないのだ。
 そしてまた、それへの対策は、河川に屎尿(しにょう)などを垂れ流すことかもしれない。あるいはまた、鉄分の散布も対策になるかもしれない。……そのいずれも、「海洋を汚染するので禁止」というふうに国際条約で決まっているのだが、そういう国際条約こそ、環境を破壊している原因かもしれないのだ。



 【 関連項目 】

 → 海洋緑化計画: Open ブログ
   ※ 鉄分を散布するという案。



 [ 補足 ]
 海苔の凶作については、海水の高温化が原因だとも疑われているが、そうだとすると、西日本では凶作がひどく、北日本では逆に豊作になっているはずだ。しかし、そういうことはないようだ。
 海水の高温化は、一因かもしれないが、主因ではないと思う。(漠然とした印象なので、断言はしないが。)

posted by 管理人 at 22:00| Comment(1) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
鋭い視点ですね。サンマの不漁なども屎尿の海洋投棄が出来なくなったことが主因のように思えます。
Posted by DOH at 2019年07月16日 19:02
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