2019年05月14日

◆ 数千億円の盛り土が無駄に

 津波被災地で数千億円をかけて、盛り土工事をしたのだが、その大半が無駄になったそうだ。 壮大な無駄。

 ──

 金をドブに捨てる、という表現があるが、それが桁違いになると、大量の金が小さなドブには納まらない。金を湖や海に捨てる、という感じになる。(というか、捨てた金が山盛りになってから腐る、という感じか。)
 ともあれ、てんまつは以下の通り。

 (1) 数千億円の盛り土工事

 津波被災地で、数千億円をかけて、盛り土工事をした。あまりにも巨額な工事なので、本サイトでは批判した。「そんな無駄遣いはやめよ」という趣旨。
  → 陸前高田の盛り土: Open ブログ
 金額では、
  ・ 計 2000億円以上
  ・ 1戸当たり 4千万円以上

 という巨額だ。
 しかも、である。この工事はまったく不要なのだ。なぜなら、近くに高台みたいな平地があるからだ。
 ただし、海辺からは 500メートルほど離れている。それが面倒らしくて、海辺に近い場所に盛り土した土地を造成している。しかし、そんな造成をしても、(高い津波に比べて)盛り土の高さが不足しているので、津波が来たら一挙に水没してしまう。
 要するに、次の対比だ。
  ・ 金をかけずに、高台みたいな平地に住む。(安価で安全)
  ・ 大金をかけて、海辺の近くで盛り土する。(高価で危険)

 そのどちらがいいかは、自明だろう。なのに、あえて後者を選ぶ。ひどいものだ。
( ※ なぜかといえば、莫大な公共工事があれば、利権が発生するからだ。自民党はこれで袖の下を得て、大儲けしたのだろう。)
 
 ま、ひどいものではあるが、騒いでいるのは本サイトだけ。日本中の誰も知らずに放置している。

 (2) 盛り土した場所が空地に

 せっかく盛り土しても、使われるのなら、まだいい。しかし現実には、大半が使われずに、空地になっているそうだ。
 朝日の記事で、「未使用のままの土地が多い」と報道された。
 東日本大震災で津波被害に遭った宅地をかさ上げする土地区画整理事業で、岩手、宮城、福島の3県で少なくとも71ヘクタールの利用のめどが立っていない。事業の対象となった490ヘクタールの14%を占め、東京ドーム15個分に相当。事業に時間がかかり、再建をあきらめた被災者が多い
( → 津波被害宅地、整地後も…71ヘクタールで利用予定なし:朝日新聞

 無駄になった土地が多いとはいえ、14% なら仕方ない……と思うかもしれない。しかしそれは、まともな場所を含めた全体での値だ。
 場所ごとに見れば、ひどい地区がある。大半が無駄になっているのだ。(同じ記事による。)
 たとえば、岩手県大槌町だ。
 岩手県大槌町の中心街・町方地区は、長方形に整えられた土地に真新しい住宅が立つが、1ブロックに2、3軒ほど。周囲を更地が取り囲む。町の昨夏の調査では510区画のうち建物が立つのは、半数以下の244区画にとどまった。

 本サイトで指摘した陸前高田では、もっとひどい。3分の2ほどが空地となる。
 かさ上げ地の6割強で利用予定がない岩手県陸前高田市。

 これほどにも無駄だらけになったのだ。口あんぐり。

 ともあれ、本日の朝日の記事と、本サイトの以前の記事を照らし合わせると、盛り土工事がいかにひどいものであるかがわかる。
 記事を単発で読んでも理解できないだろうが、本サイトみたいに定点観測の形で歴史的に経緯を追えば、そのひどさが判明するのだ。日々の記事を見てもわからないことでも、過去の事実と重ね合わせることで、物事の真実が見えてくる。



 【 関連サイト 】







posted by 管理人 at 20:00| Comment(0) |  震災(東北・熊本) | 更新情報をチェックする
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