2019年05月10日

◆ 自動車産業の現状

 自動車会社は、各社でいろいろと変動しているようだ。情報をレポートする。

 ホンダ


 ホンダの四輪車事業が赤字になった。
  → ホンダ四輪事業が四半期ベースで営業赤字

 原因は何か? ホンダは「車種が多すぎたので、コスト高になった」と説明している。ネット上には、他にもいろいろと解釈が見出される。
 だが、私の見解は違う。こうだ。
 「ホンダは5年ぐらい前までは、かなり優秀な会社だったが、5年ほど前から、すっかり勢いがなくなった。フィットの DCT は大失敗したし、タカタのエアバッグでは巻き添えを食った。電気自動車では出遅れたし、燃料電池車では無駄なことばかりをしている。こういうふうに、あれやこれやと、勢いがなくなった」
 「のみならず、デザインはどれもこれも眠たい似たデザインばかり。機能的にも、往時の勢いはない。新車も(軽自動車を除けば)どれもこれもパッとしない。それもあって、ここ1〜2年は急激に業績(利益率)が悪化している」

 格別に「これが駄目だ」と言えるわけではないのだが、「どれもこれも全般的に活力が低下した」という感じだ。まるで病気になったか、老衰した、という感じだ。
 となれば、その理由はただ一つ。「経営者の経営がまずかった」ということだ。
 今の経営者は、たぶん、自動車のことをまったく理解していない。経営者の下で、具体的に采配をふるう部長クラスも、自動車のことをまったく理解していない。そういう問題なのだろう……と推定される。
( ※ 私の推定だから、特に強い根拠があるわけではないが。ま、ヤマカンではあるが、私のヤマカンはよく当たる。この分野では。)

 では、対策は? 経営者の首をすげ替えることでしょう。似た例で言えば、ソニーは出井社長のころに急激に失墜したが、ストリンガーのあとの社長(平井・吉田)に交替したら、急激に回復していった……というようなものだ。

 日産


 日産はゴーン追放で最も激震が走った。今後はどうなるかは見通せないが、癌細胞みたいなゴーンがいなくなったことで、「コストカット最優先」という最悪の病巣が消えたことになるので、今後は向上を見込める。
 それはまあ、何度も言ったことだから、今さら言うまでもない。

 新しい情報は、次の二つだ。

 (1) 新型 Versa

 日産の最小のセダンである Versa (日本名 ラティオ)が北米のモーターショーで公開された。
  → 日産、新型コンパクトセダン「Versa(ヴァーサ)」をフロリダで初公開
  → 日産,新型,ティーダ,2020,新型車情報,Versa
  → Introducing the 2020 Nissan Versa | Nissan USA





 内装は安っぽいのだが、米国で 100万円ぐらいの安い車としては、なかなか商品力がありそうだ。
 サイズは、写真から見た限りでは、全幅 1700ミリ以下に収まっているように見える。
 日本でも売ればいいのだが、売る気はないらしい。来年、同サイズの新型ノートが出るらしいから、日本ではノートで代用する気なのかも。

 (2) 新型 シルフィ

 中国で大人気の日産シルフィがモデルチェンジして、上海のモーターショーで公開された。
  → 日産 シルフィ 新型、スポーティに変身…上海モーターショー2019
  → 日産 シルフィ 新型、Cd値は「GT-R」と同等…上海モーターショー2019
  → 日産、新型「シルフィ」を世界初公開。上海モーターショー 2019で
  → 日産が新型「シルフィ」を上海モーターショー2019にてワールドプレミア!





 ちょっと見た限りでは、新型 Versa そっくりだ。使用しているエンジンも、どちらも直列4気筒の 1.6L ということだから、同一のエンジンであるらしい。
 しかし写真から見る限りは、サイズはずいぶん異なる。現在のシルフィは全幅が 1760ミリで、新型も同等以上だろうから、Versa よりも一回り大きいはずだ。写真で見ても、明らかに一回り大きい。内装も、室内幅が広いようだし、インパネの質感もずっと上質だ。
 というわけで、この車は、デザインが 新型 Versa そっくりではあるが、まったく別の車だ、と判定できる。記事によれば、「セントラ」という名前で米国で販売される予定であるそうだから、やはり別の車種なのだろう。
 日本で売る予定があるかどうかは不明だが、たぶん日本でも売ると思う。ただし e-power を付けることが必要になりそうだ。
 デザイン的には、今の日産車では一番カッコいいと思う。アルティマよりもずっといい。CVT の問題も、このくらいのコンパクトな車なら、ほとんど問題とならない。かなり売れそうな予感がする。低迷している日産にとって、起死回生の一打となるかも。

 トヨタ


 トヨタは盤石だ。非の打ち所がない、と言いたくなるほどだ。
 特に品質面は強力で、最近では圧倒的な品質を達成した。
 米・JDパワー社の2019年自動車耐久品質調査(VDS)で、トヨタ自動車の「レクサス」が首位を獲得しました。「トヨタ」ブランドも「ポルシェ」と並んで2位にランクインしています。
( → 米JD POWER自動車耐久品質調査で「レクサス」が8年連続首位を獲得 | clicccar.com(クリッカー)

 これ以前に比べて、トヨタの品質向上はすさまじいばかりだ。国産他社を圧倒的に置き去りにして、ものすごい品質(故障率の低さ)を達成している。
 ひるがえって、日産やホンダは平均以下なのだから、トヨタがいかにすごいかがわかる。日本でも世評では、「トヨタ車はとにかく故障しない。どうしてこんなに故障しないのか不思議だ」と言われるが、まさしくその通り、という感じだ。
( ※ それというのも、日産やホンダではコストダウンの圧力がひどいからだ。日産は韓国製の部品を大量に使うようになったが、ホンダも同様だと推定される。)

 このことだけでなく、シャシー性能やエンジン性能では、近年のトヨタの技術力向上はめざましい。あらゆる面で、大幅に向上している。これは、「自動車のことをよくわかっている社長がいる」ということに起因するのだろう。(モリゾウ と呼ばれる人。)
 たった一つ、トヨタに泣きどころがあるとしたら、デザインだ。まともだと言えるのは、レクサスのグリルデザインだけ。あとはどれもこれも、田舎くさくて、どんくさいデザインばかりだ。新型カムリは、いくらかまともになったようだが、それでも、優れているという評価は与えられない。悪くはないのだが、「美」というものが感じられない。その点では、日産の新型シルフィよりも劣る。
 トヨタはデザインセンターを欧州に置いて、欧州でデザイン開発すればいいのにね。韓国車みたいに。(韓国車のデザインは、韓国人ではなく、欧州にいるドイツ人やイタリア人だ。だから、カッコいい。)

 マツダ


 マツダは立派だ。デザインもいいし、技術開発も独創的技術を続発している。こんなに小さな会社なのに、たいしたものだ。感心しきり。
 最近では、FR の大きめの新型車を出す予定だそうだ。ベンツや BMW に対抗するつもりらしい。しかもデザイン面では上回る感じだ。すごい。
  → 衝撃!! マツダに新型FR+直6ディーゼル+セダン開発計画あり!! | 「ベストカー」

 スバル


 ひところはすごく勢いがあったのに、近年は検査不正などで、凋落してしまった。栄枯盛衰が甚だしい。

 三菱


 偽装発覚で株価半減となり、倒産するかと思えたが、あらら、いつのまにか業績を回復して、しっかり黒字を出している。他社の業績がひどいだけに、三菱の健全さが目を引く。東南アジアで頑張っていることが理由らしいが、それにしても、栄枯盛衰が甚だしい。(スバルとは逆。)

 スズキ・ダイハツ


 自動ブレーキなどの安全対策が駄目なので、技術的にはまったく評価できない。
  → 軽自動車の自動ブレーキ: Open ブログ
 それでも商売上手ではあるようだから、会社自体は経営が傾くこともないようだ。この両社がホンダよりも利益を出しているというのが不思議。(ホンダがひどいだけかも。)



 【 関連サイト 】
 ホンダの低迷については、自動車評論家が分析している。
  → ホンダ、欧州生産から撤退へ。このままだとジリ貧に? | 自動車評論家 国沢光宏
 一部抜粋。
 ホンダが欧州で赤字続きなのは当然だと思う。欧州の道路で走らせると体力不足。
 高速域での直進安定性やスタビリティ不足に始まり、高負荷だと燃費悪いエンジン、粗っぽい空力性能等々、……
 タイプRのように限られたスポーツモデルはキッチリしてるけれど、標準グレードに乗ると欧州車と体力勝負で勝てない。
 アメリカで利益を上げているうち、そいつを欧州に投資したらいい。

 「全般的な活力低下(能力低下)」というふうに記した私の見解によく似ている。技術者が急激に馬鹿になったということはありえないのだから、やはり、経営がまずいとしか言いようがないね。
 私が勝手にヤマカンで言うと、こうだ。……どこかに偉い人がいて、独裁的にふるまって、「何でもかんでもおれの言う通りにしろ」と言い張っている。日本で言えば、安倍首相みたいな人が、開発陣のトップにいる。そのせいで組織はまともに機能しなくて、機能不全になる。……そんな感じではないかな? (まったくのヤマカンだが。)
 そう言えば、ソニーの出井というのが、ちょっと似たタイプだった。
posted by 管理人 at 22:05| Comment(5) | 自動車・交通 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後に 【 関連サイト 】 を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2019年05月10日 23:26
ホンダがここ数年厳しいのは、自分たちのアイデンティティを出せず、やることすべてがトヨタの後追いのような状態だからでしょう。
日産やマツダは自分たちの売りをうまくブランディングしているように思う。
スズキや三菱も提携先をみつけつつ自分たちの色を出そうとしている。
Posted by 細波 at 2019年05月11日 11:50
本記事の内容とは少しズレるのですがホンダの英国工場は長年閉めたくても閉められなかったものをブレグジットをきっかけに実行したというのが実情で
経営判断として当然、または遅きに失したレベルの話です。
ホンダの欧州戦略の経営的失敗に関しては管理人さんのおっしゃるとおり歴代経営陣の失態ですね。
しかし、車の出来とは関係がないのです。むしろCセグはとても評判が良かった。
工場撤退には欧州における排ガス不正以来のディーゼル不振、EVへの急速な移転も絡んでいます。

国沢氏は別サイトの記事でも無記名にて同じような内容で英国工場閉鎖を批判しておられますが
自動車評論家として幅広い見地からの分析では無く、思いつきと個人的な感情による感想文にとどまっております。
本ブログの引用内容も無茶苦茶ですよ。
率直に申し上げて、氏のブログはソースとして5chまとめサイトレベルです。
Posted by よしお at 2019年05月12日 01:22
スズキの自動ブレーキはトヨタと三菱と同じコンチネンタルの高品質な物を軽自動車にも使用している。
JNCAPでも優秀な結果を上げており、よってダイハツよりも技術的評価も高い。
その辺、調べてから出直せ。
Posted by 匿名 at 2019年05月15日 13:06
> JNCAPでも優秀な結果を上げており

調べました。
 → http://www.nasva.go.jp/mamoru/active_safety_search/list_search_suzuki.html

スズキの軽自動車は軒並み、悪い成績です。まともなのは、軽ではないスイフトとソリオぐらい。軽は大半が駄目。一部例外あり。
売れ線の ワゴンR も、対歩行者の試験で衝突してしまったようだ。
ともあれ、デイズや NBOX よりもずっと劣る。

> スズキの自動ブレーキはトヨタと三菱と同じコンチネンタルの高品質な物を軽自動車にも使用している。

 残念ながら、間違いです。正しくは、
「システムはトヨタやスズキが採用しているコンチネンタル製の赤外線レーザー+単眼カメラです。
 コンチネンタル製というとトヨタの夜間歩行者検知可能な第二世代セーフティセンスを思い出しますが、あちらはミリ波レーダー+単眼カメラで性能的にも高いです」
 https://ziibo52.com/2018/12/13/mitsubishi-subaru-suzuki-auto-brake/

 トヨタの安物タイプと同じだが、高級タイプとは異なる。高速度には対応していない。低速のみの対応。それも、一部車種のみ。
 アルトあたりの装置は、低性能。
 ソリオのシステムは優秀だが、日立のステレオカメラ(デュアルカメラ)であって、コンチネンタルではない。

 あとね。普通の礼儀正しい言葉が使えるぐらい、大人になれるといいですね。
Posted by 管理人 at 2019年05月15日 18:09
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