2019年05月09日

◆ パナソニックの事業分割・統合

 パナソニックが事業を分割・統合している。トヨタと。

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 パナソニックが住宅事業を分割して、トヨタの住宅事業と統合することを決めた。
  → トヨタとパナソニック、住宅事業統合へ−共同出資で街づくり合弁 - Bloomberg
  → トヨタとパナソニック、住宅事業を統合--新会社設立し、新たな街づくりへ - CNET Japan

 ※ トヨタ傘下のミサワホームも含まれる。ミサワは上場廃止。
 ※ 両社の出資比率は対等となる模様。

 両社の事業統合は、これが初めてではない。先に、電池事業でも事業統合を決めた。
  → トヨタ・パナソニック、EV電池新会社設立を正式発表 :日本経済新聞

 これは、事業統合というより、合弁と言うべきかもしれない。もともとトヨタの電池事業なんていうものはなかったからだ。事業はあくまでパナソニックが主導しているし、むしろパナソニックそのものだと言える。
 では、トヨタの電池部門がパナソニックの傘下に入ったのかというと、話は逆で、パナソニックの電池部門がトヨタの傘下に入った形だ。上記記事によれば、こうだ。
 トヨタ自動車とパナソニックは22日、電気自動車(EV)などに使う車載電池の生産会社を2020年末までに共同で設立すると正式に発表した。出資比率はトヨタが51%、パナソニックが49%となる。

 どうして逆転したのかはよくわからないが、次の事情があるのかもしれない。
 新会社はパナソニックが持つ「角形」と呼ぶタイプのリチウムイオン電池の生産設備を傘下に収める。兵庫県や中国・大連などにある4工場が対象になる。米テスラに供給するための電池工場は含まない。

 テスラ向けの部分(つまり事業の大半)は、テスラとの合弁だから、パナソニックはどちらでも相手の顔を立てているのかもしれない。電池を売る相手の意向を聞かないわけには行かないからだ。(唯一のような巨大なお客様には逆らえない。)

 ──

 さて。本サイトでは前に、日本の自動車関連産業は合体するべきだ、というふうに述べた。
  → 車関連産業の苦境: Open ブログ
 これと関連すると、どうなるか? 

 この項目では、次の趣旨を述べた。
 「カルソニックカンセイを含む日本の企業はすべて合体するといい。パナソニックも合流するべきだ」
……(

 ところが、その後、次の二つが判明した。
  ・ カルソニックカンセイは、イタリアの会社と統合。
  ・ パナソニックの電池・住宅事業は、トヨタと統合


 こうなると、()の方針は無理だろう。では、どうなる?

 論理的に考えるなら、次のことしかありえない。
 「パナソニックは、車関連部門も、トヨタと事業統合する」

 といっても、トヨタには車関連部門はない。ただしデンソーやアイシン精機やアイシンAW とは(資本を含めて)密接な関係がある。
 トヨタの株式保有率は
  ・ デンソー ……… 24.55%
  ・ アイシン精機 … 22.69%
  ・ アイシンAW ……  41.98%

 これらは実質的には、トヨタの子会社というのに近い。となると、これらの会社とパナソニックが事業統合するというのは、おかしくない。
 ただし、これらがすべて事業統合すると、圧倒的に巨大なメーカーができる。世界首位であるボッシュの数倍(4倍?)の規模となる。独禁法をクリアできる見込みは薄そうだ。
 また、あまりにもトヨタ色が強くなりすぎて、他社との取引が順調に進まなくなるかもしれない。
 また、デンソーやアイシンの側が、事業統合を厭がるかもしれない。パナソニックには事業統合のメリットがあるとしても、デンソーやアイシンにとっては不良会社なんかといっしょになるメリットはない(少ない)からだ。

 そこでちょっと思いついた案を書くと、こうだ。
 「パナソニックは、電池事業と住宅事業を、トヨタに完全に売却・譲渡して、現金だけを得る。一方で、車関連産業としては、デンソーやボッシュのライバルとなる道を選ぶ。カルソニックカンセイやジヤトコを買収し、さらに海外のメーカーもいくつか買収する。そのための資金は、トヨタから得た現金を使う」

 これは結構うまい案だ。しかも、実現性がある。なぜなら、カルソニックカンセイをもっている会社は、投資会社(ファンド)であるからだ。有利な売却先があれば、あっさりと会社を売却するだろう。
 また、車関連産業の規模としては、ボッシュやデンソーには少し劣るぐらいの規模となるから、独禁法もクリアできるだろう。
 また、自社の電子技術は、車関連産業において自動運転技術などに役立てることができるから、電子技術の技術者を無駄にすることもなくなるだろう。(富士通や NEC では技術者の希望退職が盛んだが、そういうことをしないで済むだろう。)
 また、自動運転技術で必要な多額の投資資金も、トヨタへの売却で得た資金を使えるだろう。
 こうして、あらゆる面でうまく行きそうだ。一つのアイデアとして示しておく。

( ※ 唯一の心配点は、カルソニックカンセイだけでは規模が小さすぎることだ。もっといろいろと海外他社を買収する必要がある。)
posted by 管理人 at 20:35| Comment(0) | 自動車・交通 | 更新情報をチェックする
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