2019年05月08日

◆ 高齢者には自動ブレーキ車を

 高齢者の運転事故が増えているが、自動ブレーキ車を義務づけるのが最も有効だ。

 ──

 高齢者の運転事故が増えている。それについて、朝日新聞 2019-05-08 の投書欄に、二つの意見が掲載された。紹介しよう。

 (i) 80 歳を越えた父は、認知機能が衰えたので、家族が免許返上を説得したのだが、本人は「老人こそ移動手段が必要だ」と言って聞き入れない。免許更新も難なく通ってしまった。その後、ひどく安易なミスで事故を起こし、歩行者に重症を負わせた。それでも「自分は悪くはない」と言い張った。

 (ii) 私は 86歳だが、自動車運転には自信がある。自動車の必要度も高い。自転車に乗ったら、転倒してケガをしてしまった。荷物運びにも、自動車は必要だ。人には能力差があるのだから、一律に「高齢者は免許返上」というのは納得できない。

 ──

 これを聞いて私が思ったのは、こうだ。

 (1) 自動ブレーキ車の義務づけ

 高齢者には、自動ブレーキ車を義務づけるといい。「免許返上」を義務づけるのではなく、自動ブレーキ車を義務づける。
 政府が今やっているのは、「 2020年以降に販売する新車には、自動ブレーキを義務づける」ということだが、それでは方向があさってを向きすぎている。
  ・ 義務の対象は、自動車ではなく、人(高齢者)にするべき。
  ・ 自動車は、新車でなく、中古車も含めるべき。

 なぜなら、政府の方針では、こうなるからだ。
  ・ 自動車を新規購入しなければ、対象外。
  ・ 新規購入する自動車が中古車ならば、対象外。

 これでは、あまりにもザルである。有効性が足りない。高齢者による事故を防ぐ効果は大幅に減じてしまう。
 だからこそ、「高齢者には、自動ブレーキ車を義務づける」というふうにするべきだ。

 この件は、前にも詳しく述べた。
  → 高齢者には限定免許を: Open ブログ
  → 高齢の運転不適格者: Open ブログ
  → 高齢者免許と認知症診断: Open ブログ
  → 認知症の免許の制限(外国の例): Open ブログ
 なお、軽自動車でも、一応まともな自動ブレーキが付いている車もある。
  → 軽自動車の自動ブレーキ: Open ブログ

 (2) 免許更新のときの検査

 高齢者は、免許更新のときの検査を、しっかりやるべきだ。
 現状では、認知症検査があるが、とても甘いものだ。その結果、冒頭に記したように、「免許更新も難なく通ってしまった」というふうになる。これでは事故防止の効果がない。
 そもそも、認知症の検査をするというのが、意味がない。知能や知性を検査するよりは、「突発事態に対する反応の遅れの有無」と検査するべきだ。肉体的な俊敏さを検査するべきだ。(そのためにはIT機器を用いるといい。)
 この件は前にも述べた。
  → 高齢者の運転検査にITを: Open ブログ
 
 こういうふうにまともな検査をすれば、「足がまともに動かないのに運転する」というようなことはなくなるだろう。かくて、「足がまともに動かない人による事故」というのを防げる。これだけで、「アクセルとブレーキの踏み間違い」の事故を大幅に減らせるはずだ。
  → 高齢者の暴走運転には?: Open ブログ

 とにかく、対策方法はある。しっかりと対策してもらいたいものだ。



 [ 付記 ]
 本項目では、特に新たな提案を含んでいない。これまでの提案を概括的にまとめている。

posted by 管理人 at 23:58| Comment(19) | 自動車・交通 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
そもそも、アクセルべた踏みで加速しないようにすればいいだけの話です。20世紀の車じゃあるまいし、、、。はぁ、、、。
Posted by やまさん at 2019年05月09日 11:32
 「そもそもミスをしなければ事故は起こらない」
 と言っても、人間はミスをしてしまうものなんだから、仕方ない。

 「テストで百点取ればいいだけさ」
 なんて言われても、何の意味もないのと同じ。
Posted by 管理人 at 2019年05月09日 12:10
アクセルペダルを踏み込んで加速しない車は使い物にならないですね。
高速道路の合流の場面でかえって危険。
ナビ連携で制御を入れることもできますが、システムが高額になる。
Posted by 細波 at 2019年05月09日 12:55
細波さん

アクセルべた踏みで加速しない車はかなり使い勝手がよくなります。高速道路合流時はETCなどと連動すればいいだけ。ワイヤースロットル制御なんて時代じゃないのですよ。

管理人さん
補足します。
アクセルべた踏みで加速しないような仕様の車ににすればいいだけの話です。
既に他の部分で似たような制御は行われているんで、それをスロットル制御につければいいんです。ただ、それをすると、商品が売れないとかいろんなことがあるんでやってないんですけど、、、。金儲けと安全性どっちを取るのか?という場面なんだと思いますが、、、、使用者側はもうちょっと本気になって製品の性能、仕様について意見を述べるべきと考えます。
Posted by やまさん at 2019年05月09日 13:24
踏切横断直後、下りてきた遮断機に反応して
立ち往生する事例があります。
Posted by at 2019年05月09日 13:30
そもそも、一般の乗用車じゃべたぶみでも大した加速はしないので、現状からさらに制限されるのはあまり現実的ではないですね。
Posted by 細波 at 2019年05月09日 13:47
ナルセ機材の「ナルセペダル」はどうでしょうかね?

これだと高齢者事故の主因の一つ「あわててブレーキの
つもりでアクセルを踏み込む」動作を起こすと逆にブレー
キがかかりますから、かなり事故の発生を軽減できそうです
(上記のパニック状態になった時、の発想はコロンブスの卵
ですね)。

20数年前の開発品なのでいずれ特許も切れるみたいですし、
自動車業界全体で取り組んでほしい事案だと思います。
Posted by 参考になります。 at 2019年05月09日 16:11
NOTE e-POWERはアクセル離すと止まります
Posted by   at 2019年05月09日 16:31
 ペダルの問題(ナルセ・ペダルや、e-power の1ペダル)については、下記で言及済み。
  → http://openblog.seesaa.net/article/465303216.html
 詳しい説明がある。

 ただし、アクセルペダルをいくら操作しても、ゆっくり減速するだけで、急ブレーキはかからない。
 うまく急ブレーキをかけるには、自動ブレーキしかない。技術はすでにある。問題はそれをいかに普及させるかということ。その対策が、高齢者への義務づけ。
Posted by 管理人 at 2019年05月09日 20:02
ローコストでアクセルべた踏みで加速しない車はできないでしょうか。たとえばトルクレンチやラチェットモンキーなどの工具は限度以上の入力はメカニカルな仕組みで入力の制御ができています。アクセルを目いっぱい踏み込んだ時にある程度抵抗があり、普段の使用状況ではそこまで踏み込まないようにすれば良いのではないでしょうか。
Posted by 危険予知 at 2019年05月09日 20:54
追記
限度を超えたら入力はゼロになる。空回りするイメージ。アクセルを戻せば正常に復帰するようにする。
Posted by 危険予知 at 2019年05月09日 21:03
> ローコストでアクセルべた踏みで加速しない車はできないでしょうか

 2020年には、自動ブレーキが新車には義務づけられるので、ミリ波レーダーが搭載されていれば、その機能が付随するはずです。正面衝突しかけたら、自動的に自動ブレーキがかかる。アクセルは自動で OFF。追加コストはゼロ。

 ただ、日産の単眼カメラ方式だと、一色の壁を認識するのが難しいので、別途、ソナー方式を併用する必要があり、コストアップになりそうだ。
 コストダウンを狙ったせいで、かえってコストアップになる、というわけ。欲張り婆さんの銭失い。舌切り雀。
Posted by 管理人 at 2019年05月09日 21:11
新車はいいが、現況使用している車の対策が必要でしょう。不景気の中、買い替えは難しく長期間使用せざるを得ない人も多いでしょう。
Posted by 危険予知 at 2019年05月09日 21:53
 法制化だけで4年ぐらいはかかりそうだから、その間に、自動車が経年劣化して、買い換えが進む。お金がなければ、やや新しい中古車にすればいい。
 一方、ナルセペダルは価格が 20万円を越える。さらに、中古下取では、ナルセペダルを取り外す必要があり、さらに工賃として余計に5万円ぐらいかかりそうだ。(取り外さなければ値落ちが 10万円以上となる。)
 計 25万円も余計にかけるくらいだったら、自動ブレーキ付きの中古車に買い換える方がよほど安上がりです。
 一般に、後付けの部品は、コスト面からいって、割に合わない。価格が滅茶苦茶に高い。
 自動ブレーキの付いたカローラなんて、山のようにたくさん走っているんだから、そういうのを中古で買う方がずっと利口です。
Posted by 管理人 at 2019年05月09日 22:25
>>細波
何がどう大したことなくて現実的じゃないのか具体的に書いてもらえませんかね。
池袋や横浜の事故の原因は加速力ですよ。
ついでに一般道の最高速を40キロ程度ならチューニングすればなおオーケーです。運動エネルギーをいかに合理的に制御するかが重要です。

というか、、、、使用者である国民が何故それに気付かんのかねぇ。アホくさい。
Posted by やまさん at 2019年05月09日 23:36
 ナルセペダルについては、下記を参照。
  → T車暴走事故防止の決定打「ナルセペダル」が普及しない理由
    https://diamond.jp/articles/-/130831
 コストの高さがネックとなっているようだ。

 しかし、普及する必要がない、とも言える。本サイトでは、かわりに次の方針を提案した。
  → 発進時のみ、左足ブレーキを使う
    http://openblog.seesaa.net/article/465303216.html

 これで問題は解決する。コストはゼロだ。もともと左足で操作するのだから、間違えてペダルをベタ踏みするとしても、ブレーキがかかるだけだ。
Posted by 管理人 at 2019年05月10日 05:51
>何がどう大したことなくて現実的じゃないのか具体的に書いてもらえませんかね

一般乗用車の加速力は0-100が10秒とか。
これ以上遅くすると道具として不便を感じるレベルです。
Posted by 細波 at 2019年05月10日 07:45
最高速度で制限するというのは実現は有り得る。
最高速で制限するという制御は欧州で部分的にクルコンとセットで入っている車はありますね。
これは欧州の速度違反取り締まり基準が制限速度にたいして、差が小さいということからくる需要ですが。
道路標識を読み取って制御します。

とおもって現状を調べると欧州では標識連動の強制リミッターを検討しているようです。
Posted by 細波 at 2019年05月10日 08:31
> ただし、アクセルペダルをいくら操作しても、ゆっくり減速するだけで、急ブレーキはかからない。

アクセルを完全に戻すと油圧でブレーキがかかります。
アクセル離してブレーキを踏み直すより速いです。
Posted by   at 2019年05月10日 12:00
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