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アクセルとブレーキの踏み間違いの事故があると、「運転手のミス」ということで片付けられることが多い。しかし統計的には、この手の事故はプリウスが傑出して多いようだ。確かにプリウスの販売台数は多いのだが、それにしても事故はプリウスが傑出して多いようだ。(特に旧型車)
たとえば、下記の記事。
→ 「プリウス暴走事故」はなぜ多い - 選択出版
こういう事実がある以上、そこには(統計的に有意な差があるらしいので)何らかの理由があると見た方がいい。
では、どんな?
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調べたところ、次のページを見つけた。プリウスユーザーの体験記。(価格コム)
この車に乗っていて、前車と違って右足だけが疲れます。
前々から「なぜ?」と思っていたのですが、最近ブレーキペダルの位置が悪い、と言う事に気がつきました。
具体的には、アクセルペダルと比較すると、ブレーキペダルの位置が、運転者側に少し迫り出ていて、アクセルからブレーキに踏み換える時、右足をしっかり「上げて」ブレーキペダルに「載せ替える」と言う行為をしているので、この「上げて」の時に足をしっかり「使っていて」それが右足の疲れに繋がっている事に気がついた、と言う状態です。
長距離を走ると結構右足だけがくたびれてしまって、困っています。
( → 価格.com - 『右足が疲れる.....』 トヨタ プリウス のクチコミ掲示板 )
この人は「右足だけがくたびれてしまって、困る」というふうに述べており、疲労だけを問題としている。
しかし、私の考えでは、安全性にも問題があると思える。ブレーキペダルの位置が(手前に)突き出している感じであれば、「載せ替える」ときに面倒臭いだけでなく、誤作動も起こりやすいからだ。
この可能性は十分にある、と思える。
なお、トヨタ車全般にこの傾向がある、という指摘もある。
最近のトヨタ車は同じ傾向のペダル位置になっていると思います。
このペダル位置に不満があるなら、トヨタ以外に乗り換える事ですね。
( → 同じページ )
トヨタ車はみんなそうなのか? とすれば、対策は、トヨタ車をやめるしかないのか?
私はこの点では特に詳しくはないので、判断は留保しておきます。
本項ではとりあえず、「ペダルの配置そのものに問題があるらしい」という点を指摘しておくにとどめます。
( ※ 断定や判定はしません。情報の提供のみ。)
( ※ 結論を出さないくせに、なぜ書いたかって? 安全に詳しい Openブログだからです。マスコミよりも詳しい情報が得られます。)
この手の統計をうのみにすることは厳に慎むべきだ。
記事の中ではトラブル報告数と販売台数を”同じ期間”で算出、比較している。これにどれだけの意味があるであろうか。
もし、上記の統計に意味を持たせるならば、「"17年1月〜8月までの期間に販売された車両"が起こしたトラブル件数」と、「"17年1月〜8月までの期間に販売された車両台数」の比率を比較すべきであろう。
ちなみに、国土交通省の不具合情報サイトで2018年1月以降のノートe-POWERのトラブル件数をみると大変面白い。
暴走関係が6件、ブレーキトラブルを含めると11件、対してノートe-POWERの総販売台数は・・
まあ、たしかにそうなんだけど、足りない部分は自分で統計を見直せば、「当たらずといえども遠からず」というふうになる。
実際には暦年の販売台数の総和を見ればいい。
たとえば、2012年11月。
→ http://carlifefan.com/archives/6757
プリウスは2.2万台で、ノートは1.0万台。
他の時期も同様。
一方で、17年1月〜8月までの期間のトラブル報告数は、4.7倍。
はっきりと断定できるまでには至らないが、「プリウスは危険らしい」という推定ができるぐらいの根拠にはなる。
※ 本項の本文でも、断定ではなく、「らしい」というぐらいの記述です。
※ うのみにしているわけではありません。
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とにかく大事なのは、「プリウスのブレーキは踏みにくい。踏み間違いが起こりやすい」ということ。これは事実だ。(断定してもよさそうだ。)
このことと、事故多発との関連とを結びつけたのが、本項の趣旨。(これは重要だろう。)
ただし、科学的に断定できるまでには至っていないので、その点を注記しておいた。
ノートe-POWERはもっと危険と"推定"できる。
発売開始は2016年末、実質2年半程度の販売台数で1年間に暴走事故6件だ。
更に言うならば、車種を限定せずにMT車とAT車の暴走トラブルを比較すればAT車が危険なのは明らかであろう。
暴走事故軽減対策として、AT車禁止を訴えても良いはずだがそうならない。
結局は社会が"AT車の利便性"が"暴走事故のリスク"を上回ると考えているのであろう。
そういう話じゃなくて、本項は「どうしたら暴走事故を減らせるか?」というテーマで、「ペダルの配置が問題なのでは?」と原因を考えているところ。
AT車のペダル配置および自動変速制御そのものが危険だと考える。
運転を容易にするためのATペダル≒アクセルを踏むだけで"変速して速度が上がる"仕様"。結果、運転を知らない子供でも動かせてしまう危険物の出来上がり。
MTへの回帰は実質難しい、ブレーキ操作とアクセル操作を異なる動作にするのも困難。
ならば次善の策として以下はどうだろうか。
ATはクラッチレス機構に限定、シフト操作はマニュアル。つまりシフトパターンをL⇒2⇒Dではなく、1⇒2⇒3⇒4とし、停止状態からの発進は1速からのみ可能。
なおかつ、1速使用時のみエンジン回転の上限を制限する制御をおこなえば、仮にアクセルを踏み間違えて暴走が始まっても、1速で出せる速度(例:20km/時)に暴走が限定される。
慌ててブレーキを踏もうとして、ブレーキに引っかかってアクセルに先に足が掛かり、踏んで駐車場でぶつかった。
これは車全体として真似すべきではない設計で
トヨタ他、改善していくべき安全設計の感。
そもそも回生ブレーキがかかるので、慣れてくるとアクセルを常に踏み込んでいて、ブレーキペダルが1〜2センチでも手前にある
そうなっているような気がしますし。
HV車全体の問題のような。
EVやPHVだと回生が強い分、もっとそう??
日本の車メーカの人の知恵が対策してくれるでしょう。ユーザとしては期待したいところ。
慣れていれば、仮に、パニック時左足ブレーキ、右足アクセルの同時踏みのばあいでも、今の車はブレーキ・オーバーライドでアクセル開度(ECUが判断するドライバーの要求トルク)を絞るようにプログラムされています。
それと、最近の車なら赤信号でも自動ブレーキを解禁にするべきかと。一部の車種ではすでに赤信号を検知して、制御に組み込んでいるらしい。これは、国土交通省がITSで信号情報を配信することにこだわっていて、自動車側で勝手に赤信号検出して止まられてはかなわんと思っているのが問題かと。
同時に踏むならいいけれど、同時に引くかもしれないし、足がドタバタするかもしれないし、何をするかわからなくてパニックになるかもしれない。同時に二つの(正反対の)ことをするのは、ミスの元。
「ミスをなくすにはどうするべきか?」を論じているときに、「ミスをしやすい方法」を呈示するのは、筋悪。
「同時やることは一つだけ」というのが、ミスをなくすには最善です。
> 赤信号でも自動ブレーキ
「自動ブレーキと赤信号 」という項目で言及済み。参照。
http://openblog.seesaa.net/article/452495314.html
自宅駐車場は、狭いため、何度もアクセル・ブレーキを繰返しますが、やはり、アクセルからブレーキに移動する場合に、足首を大きく上げる必要があり、ブレーキが遅れて、壁にあたりそうになる場合が何度もあります。実際疲れて今までこんなもんかと思っていましたが、本記事とコメントを読んで、納得しました。
特に私のCVT車は、起動時に、アクセル踏込み量より速度が大きめに出るため、アクセル・ブレーキタイミングがシビアで、狭い駐車場では気を遣います。
足の筋力+反射神経が落ちてくると、このようなアクセル・ブレーキワークは不可能ではないかと思えます。