2019年03月28日

◆ ITに無知な検察を専門化せよ

 コインハイブで無罪判決が出た。検察がITに無知すぎるので、IT専門の検察官を置くべきだ。

 ──

 コインハイブで無罪判決が出た。この件は、素人にはわかりにくいだろうから、ここでは説明しない。詳細は自分で調べてほしい。
 肝心なのは、「ITの専門家はこれが無実であることはわかっていたが、警察と検察がITに無知なので起訴した」ということだ。
  ※ 若干の留保が付くこともあるが、基本的には無実だ。

 この件では、警察を批判する声が強い。
 「ITに無知な警察が、無知なまま勝手に逮捕したのが問題だ。ITに強い専門の警察官を養成せよ」

 しかし私は、警察よりも検察が問題だと思う。
 「ITに無知な警察が、無知なまま勝手に逮捕したあとで、検察がそれを不起訴にすれば問題なかった。なのに、不起訴にしないで、起訴した。それは、検察官がITに無知だからだ。ITに強い専門の検察官を養成せよ」
 これが私の判断だ。

 ──

 検察官は一般に、独立性が高くて、一国一城の主である。誰からの命令や指示も受けずに、独自に判断する。そのせいで、「何でも屋」ふうになって、一人で何でも扱うことが多い。
 しかしこれでは、IT時代に合致しない。IT時代には、ITに詳しい、専門の検察官を養成するべきだ。
 ついでに言えば、知財についても同様だ。知財の専門検察官を養成するべきだ。
 医療についても、同様だ。医療の専門検察官を養成するべきだ。
 これらの専門検察官は、普段は一般の刑事事件を扱っていてもいい。しかし、いざその担当部門の事件が起こったら、その専門の検察官が担当するべきだ。
 こういうふうにしておけば、今回の無罪判決の事件ような、無駄な起訴は避けられただろう。
( ※ 無実の人を罪人扱いするという冤罪を起こさないで済んだだろう。)



 [ 余談 ]
 本日、殺人事件に関して、再審無罪判決が出た。冤罪が判明したわけだ。
  → 「これほど時間かかるとは」 再審無罪判決、司法へ怒り:朝日新聞
  → 「人生奪われた」…松橋事件再審無罪 逮捕から34年「検証を」 : 国内 : 読売新聞

 何の証拠もないのに、本人の自白だけに頼って、有罪判決を出した。その後、証拠を調べたら、その自白に矛盾する証拠が見つかった。かくて自白の正当性は崩れた。
 呆れる。証拠もなしに自白だけで有罪に追い込むというのだから、戦前の「自白に基づく逮捕」のまんまだ。勝手に見込み逮捕した上で、精神的に追い込んで自白を無理強いさせる。それだけならまだしも、裁判所がそういう いい加減な操作に基づいて判決する。
 もう、中世みたいだね。魔女狩り並みだ。まったく呆れる。



 【 関連サイト 】

 → 兵庫県警へ「不正指令電磁的記録に関する罪」の情報公開請求をしました

 ※ 無限ループスクリプトについての事件の話。
   このページでは次の主張もある。
 サイバー空間という専門領域の対応のため「サイバー保安庁」を作り、警察官ではなく特別司法警察職員「サイバー保安官」が取り締まれば良いのです。

 警察官ではない専門の取締官、という話。本項で言う専門の検察官とは、話が違う。

posted by 管理人 at 21:02 | Comment(4) | 一般(雑学)5 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
証拠がないにもかかわらず、安倍総理は有罪!と断定してたのは誰だったでしょう。
まぁ、証拠なしにスクープ記事が書けたから、朝日新聞も楽な仕事だっただろうし。w
米国のマスコミも大概なので、ロシアゲートも同じ構図かな。
Posted by ネトウヨVer.4 at 2019年03月29日 00:06
 有罪判決を下せるのは、裁判所だけです。
 素人が「有罪」と言っているのは、(法的効力が皆無なので)ただの意見表明であり、憲法で定める言論の自由です。
 きちんと区別しましょう。

 ※ こまわりくんが「死刑」と言っても、誰かが処刑されるわけじゃありません。
Posted by 管理人 at 2019年03月29日 00:16
根拠のない陰謀論を書きます。

警察も検察も、本来無罪のIT関係者を無理やり有罪にできる前例を作りたかったのかもしれません。
Posted by 名無しの通りすがり at 2019年03月29日 17:49
余談の部分についてですが、今に始まった話ではなく、これまでも幾度となく繰り返されてきた冤罪事件の一つであり、極めて深刻な人権侵害です。国家権力による人権蹂躙であって、一体どの口が”疑わしきは罰せず”などと調子のいい文言を標榜するのか...推定無罪などと恥ずかしくもなくよく言えたものだと。

こういった場合、裁判所、検察、警察の釈明や見解はほとんど報じられません。三権の長、法務大臣、国家公安委員長、検察や警察の責任者から一言あってもいいような問題だとみていますが、知らぬ存ぜぬという姿勢は残念です。

場合によっては、
”捜査は適正に行われた”
”取調べに問題はなかった”
といった自己正当化の言い訳ばかりが耳に残ります。是正する姿勢がないわけですから、冤罪は今後も起きるのだろうと。裁判所の無罪判決を受け入れただけであって、自らの非を認めないままではでは何ら変わらないわけです。

冤罪は、個人や組織が潔白な第三者を犯罪者に貶めることと同じく国家犯罪とも言えます。これを国家自らに適用しないのであれば、もっと真摯に冤罪を引き起こしたことを受け止めるべきと考えます。
Posted by 作業員 at 2019年03月31日 12:09
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