2019年02月25日

◆ ぎっくり腰には安静するな?

 ぎっくり腰には安静しない方がいい、という話があるが、本当か?

 ── 

 ぎっくり腰には安静しない方がいい、という話がある。下記記事だ。
  → ぎっくり腰は「動かして治す」…腰痛の改善と治療の新常識 :(読売新聞)
  → 「ぎっくり腰」 早く治すための正しい対処法 | NHK

 似た話はあちこちにあるので、間違いというわけではなさそうだ。
 ただし、同時に、「ぎっくり腰には安静した方がいい」という話も多い。
 では、どちらが正しいのか? 

 ──

 まぎらわしいが、よく読むと、正解がわかる。
 「当初は安静した方がいいが、2〜3日が限度だ。それ以上、長く安静していると、筋肉が衰えるので、よろしくない」


 安静してはいけない、ということではなく、安静が長く続くことが良くない、ということだけのようだ。

 治療のためには、ストレッチなどをして、筋肉の凝りを治す方がいいらしい。

 ──

 そもそも、ぎっくり腰ととは何か? 
 「腰の骨がおかしくなって痛むのだろう」
 と私は思っていたのだが、勘違いでした。
 「背中の筋肉が硬直して痛む」
 というのが正解でした。
 ぎっくり腰というと、すぐに腰の骨がどうにかなってしまったことをイメージしますが、主なきっかけは背中の筋肉・筋膜の損傷です。とくに、腰に力が入らずへなへなと座り込んでしまうような症状の場合は、いわゆる肉離れが生じている可能性が高いです。しかし、このときに無理をしたり、発症を繰り返したりすると、二次的に椎間板や椎間関節などの損傷を招き、さらに髄核が飛び出して神経を圧迫する、椎間板ヘルニアを引き起こしてしまうこともあります。
 若い人や普段から体を鍛えているアスリートでも、激しいスポーツ時にぎっくり腰になることがあります。一方、いつもと変わらない動作なのに、なぜぎっくり腰が突然起こるのかというと、筋肉が緊張していたり疲労がたまったりしているからです。自分では意識していなくても筋肉疲労は毎日起こっており、睡眠や運動、栄養などで回復をしています。しかし、運動負荷や悪い姿勢の連続といった腰への負担が続くと、回復スピードが追いつかず、ある日突然キャパオーバーになるのです。
( → ぎっくり腰とは?正式名称は? | ゆたか倶楽部

 前屈みで猫背になっていると、ぎっくり腰になるそうだ。
 猫背の状態が続くと、背中側の筋肉は、体が前に倒れないように絶えず上体を支えるために力を使い続けます。
 負荷がかかり続けている状態ですので、今度は背中側の筋肉が徐々に硬くなります。
 硬い筋肉は縮んだままの状態をキープしていますので、筋肉としての仕事をしなくなります。

 そうなると上体を支えることができる筋肉が徐々に減って、硬くなっていない動ける筋肉の負担がどんどん増えます。
 そして、その負担に耐えられなくなって動ける筋肉が一気に「バチン!」と硬くなる瞬間が訪れます。
 その時に一気に多くの筋肉が硬くなるので、周りの組織に大きな負荷がかかり炎症を起こします。
 
これが、ぎっくり腰になるメカニズムを簡単に説明したものです。
( → ぎっくり腰は癖になる!痛みが消えてもぎっくり腰は治っていない!? ?

 うーむ。だけど、私の場合は、猫背とは逆の状態が続いたときに発症した。腹を凸状に反らしている状態が長く続いたあとで、逆に背中の側が急に痛んだ。
 その後、腹を凸状に反らすということをやめたら(つまり、背中を常に椅子の背もたれに付けたら)、発症しなくなった。

 ま、私の経験したのは、別のタイプのぎっくり腰なのかもね。よくわからん。
( ※ ただ、骨に影響するような重度のものだと、ちょっと安静したぐらいでは治らず、長期的に影響が出てしまうようだ。とすれば、急性のものは、骨は関係ないらしい。)

 それでもまあ、「安静よりもストレッチで治す」ということは、覚えておきたい。



 [ 付記1 ]
 鍼治療もいい、という話もある。
  → 腰痛に鍼治療は効くのか?:朝日新聞
  ※ 健康保険も利くそうだ。
    ただ、放置しても休むだけで治ることが多い。

 [ 付記2 ]
 腰痛の経験者は、意外なほど多い。
 全国6万人を対象に調査しところ、20歳代から 70歳代までの人の4人に1人が、社会活動を腰痛で休んだことがありました。腰痛は仕事を休む原因としても、日本でトップなのです。
( → ぎっくり腰は「動かして治す」…腰痛の改善と治療の新常識 :(読売新聞)

 ここにはグラフがあるが、「腰痛なし」というひとは全体の 16%だけ。残りの 84%は、腰痛の経験者だ。
 若い人を含めてもこうなんだから、中高年だと、腰痛の経験者がほとんどだ、と言えるかもしれない。



 【 関連項目 】

 過去記事にも有益な話があるので、そちらも参照。
  → 腰痛と腹筋: Open ブログ
  → 腰痛の原因は浮き指: Open ブログ

 
posted by 管理人 at 07:28 | Comment(0) |  健康・寒暖対策 | 更新情報をチェックする
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