台風で被害が予想されるときに、電車が事前に計画運休したら、うまく行ったのだが、問題点もあった。
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台風で被害が予想されるときに、電車が事前に計画運休する。これについて検証する記事が、朝日新聞で連載されている。鉄道オタクには面白そうな話なので、興味深く読んでいたが、今回の記事で、気にかかったことがあった。
→ (てんでんこ)計画運休:9 始発中止:朝日新聞 2019-02-23
要するに、翌朝も休んだことで、安全性は確保できたのだが、休んで車両不足になったせいで、乗客の運搬に支障をきたしたのだ。詳しくは下記。
・ 計画運休をした。
・ その翌朝に、運行を再開しようとして、事前チェック。
・ 倒木などの問題が 60件発生。ただちに撤去。
・ 完全が確認されないので、確認することにした。
・ 始発は無人の回送電車を走らせた。(他に係員1名乗車)
・ それが山手線を1周するのに、1時間かかった。
・ 安全確認が済むまでは、車両基地から電車を出せない。
・ 車両基地に待機した電車を次々と山手線に送り込んだ。
・ (しかし車両が半周先に届くまで 30分かかる。)
・ 車両不足で、十分な運転本数を確保できない
・ 始発から1時間半以上かかってから、運行再開。
・ 客が多すぎるので、乗りきれない客がホームにあふれた。
計画運休そのものはうまく行ったのだが、その後の運行再開で失敗したわけだ。まあ、間抜けでしたね。
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では、どうすればいいか? ここは、困ったときの Openブログ。うまい案を示そう。
そもそも、「安全確認が済むまでは、車両基地から電車を出せない」という判断がまずかった。
実は、安全確認が済まなくても、電車をどんどん出していいのだ。ただし、それらはすべて回送電車の扱いにして、乗客を乗せないことにすればいい。
その後、安全が確認されたら、その時点で、回送でなく普通乗車に転換すればいい。
以上に要する時間は、全部で 30分程度で済む。
これでいいだろう。この方式なら、かかる時間は 30分程度で済むので、冒頭の事例のように1時間半もかかることはない。6時過ぎに運行開始になるのではなく、5時ごろに運行開始になる。何も問題はないだろう。
[ 補足 ]
話は上で済むのだが、説明のため、いくらか注釈しておこう。(鉄オタ向けの細かい話なので、興味のない人は読まなくてもいい。)
(1) ここでは、始発は回送電車なので、乗客を乗せない。かわりに、係員を1〜3名乗せるだけでいい。要員が足りなければ、前日の午後に計画運休で休んでいた人を、移して呼び込めばいい。というか、そのために、あらかじめ要員を待機させておけばいい。
(2) 始発は、普通の始発電車を使えばいい。時刻表によると、大崎駅の始発が4時27分。池袋駅の始発が4時25分。この両駅に車両基地があって、この両駅から始発が出る。これらが山手線を半周するのが 30分ぐらいだから、 30分後には全線(全周)の安全が確認される。その時点で、「回送」の表示をやめて「普通電車」の扱いにすればいい。乗客が乗れずにいた時間は、30分間だけだ。
(3) 始発以後の電車は、始発のあとから続けて発車すればいい。始発電車の通ったあとなので、安全性は確認されている。続けて発車可能なのだ。
( ※ 始発よりも前を走らせることはできないが、始発よりも後を走らせることはできる。すでに始発が通った経路。)
(4) 山手線の車両基地は、大崎駅の近くのほかに、池袋駅の近くにもある。これについては、下記で説明されている。
→ 山手線はどこの車庫からきて、どこの車庫に帰るのでしょうか?
その位置は下記。
その画像は下記。
→ JR東京総合車両センター 池袋派出所
というわけで。……
結局、私の提案は十分に実現可能だとわかる。この提案に従えば、計画運休は問題なしに実施できるわけだ。