2019年02月17日

◆ 児相と親権停止

 児相が親権停止に踏み切ることが難しいせいで、虐待死を防げなかったそうだ。

 ──

 小4女児の虐待死の事件では、児相が親権停止に踏み切るべきだったのに、そうしなかったことが、親の虐待による死を招いたようだ。朝日新聞の記事に詳しい。
  → 「介入」ためらう児相 昨年度の「親権停止」30件:朝日新聞

 この記事によると、「親権停止」が実行された件数は非常に少ないという。本来ならば「親権停止」がふさわしい場合も、「親権停止」に踏み切ることはない。たいていの被害児童が危険な親のもとに置かれる。つまり、先の虐待死の事例は、氷山の一角にすぎなかったわけだ。

 ではなぜ、児相は「親権停止」に踏み切らないのか? これについて一部抜粋しよう。
 児相担当者は当時の会見で「経験が少なく、踏み切れなかった」という趣旨の説明をした。

 経験が足りなくて、びくついている。それが理由だ。
 
 ──

 では、どうすればいいか?
 朝日の記事を読む限りでは、「児相がけしからん。児相はまともに仕事をしろ」という批判ばかりがあるようだが、そもそも「経験が少なくて、不慣れなことはできない」という人に、「慣れないことを否応なしにやらせろ」というのは、ハードルが高すぎる。「何かをやって、もし失敗したら」という恐怖心も立つだろう。
 だから、朝日のように、単にけしかけるだけでは、問題は解決しないのだ。

 ──

 ではどうする? そこで、困ったときの Openブログ。名案を出そう。こうだ。
 「親権停止をするための、専門の部局を新設する。そこが問題を一手に引き受ける。親権停止にするべきような危険事例が発生したら、児相は、自分で判断をせずに、専門の部局に丸投げする」


 これならば、問題は解決する。
  ・ 各地の児相は、自分で判断しない。丸投げするだけだ。
  ・ 専門の部局は、多数を引き受けるので、経験値が高い。


 こうして、「不慣れな職員が、めったにない事例を扱って判断する」という問題は解消する。

 ※ 専門の部局は、県に一つあればいいだろう。場合によっては、数県に一つでもいい。その一つの部局から、各地の現地に出張で対応するわけだ。



 [ 付記 ]
 きちんと「親権停止」に踏み切れば、どうなるか? 児童は救われる。朝日の別記事では、親権停止があったから救われた、という証言がある。
  子ども時代に実親から虐待を受けていた20代の女性はこう振り返る。申し立てが家庭裁判所に認められ、女性の実の親は2年間、親権を止められた。
 女性は子どものころ、風呂に入れてもらえなかったり、冬に廊下にふとんを使わず寝るように強いられたりした。トイレに数日間、閉じ込められた時は、命の危険すら感じた。
 「(児童施設は)実家よりも数百倍楽しかった」
( → 冬に廊下で寝た女性「親権停止のお陰で…」児相に迷いも:朝日新聞

 本項で提案した方法が普及すれば、多くの児童が救われるのだ。しかも、そのためには、財源や人員はまったく増やす必要がない。単に配置転換するだけだ。
 金をかけずとも、知恵を使うだけで、子供の人生を救えるわけだ。



 【 関連項目 】

 → 小4虐待死の真犯人: Open ブログ
 → くら寿司と児童相談所の問題: Open ブログ
 → 児相と児童養護施設: Open ブログ
posted by 管理人 at 09:42| Comment(1) | 一般(雑学)5 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 小4女児の虐待死の事件について分析して、児相や自治体は仕事がまともにできていなかったし、連系もできていなかった……というふうに指摘する記事が出た。
  → https://www.asahi.com/articles/ASM2Q3VWXM2QUCLV008.html

 しかし、そういうふうに「サボっていた」「無能だった」という感じの指摘は、無効だろう。話がピンボケすぎる。

 やはり根源としては、「人手不足」「人材不足」「非正規社員に頼り切っている」という人材面での制度的欠陥が大きい。個人レベルの努力不足よりも、財政面での資金不足が大きい。

 さらに、制度的な欠陥もある。「重大な事例では専門部局に担当させる」という制度を本項では提案した.しかるに現実には、そういう制度がない。そのせいで、一般の部局の下っ端担当者が、専門知識も無いまま、うろうろして、対処を誤った。
 これを比喩的に言うなら、「重大な事故が起こって、患者は非常に難しい手術が必要なのに、経験不足の研修医(学生に毛が生えた程度の未熟者)に手術を担当させる」というようなものだ。そこには制度的な欠陥がある。

 このような制度的な欠陥を改め、「難しい事例は専門部局に任せる」という対処をすることが必要なのだ。(本項で述べた通り)
 朝日の記事には、その指摘がない。だから記事全体がピンボケとなっている。

Posted by 管理人 at 2019年02月24日 12:56
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