2019年02月03日

◆ こども食堂をファミマがやるわけ

 こども食堂をファミマがやるそうだ。儲けにはなりそうにないことをやるのは、単に社会貢献のためか?
 
 ──
 
 こども食堂をファミマがやるそうだ。
 コンビニエンスストア大手のファミリーマートは、3月から「ファミマこども食堂」を全国約2千店で始める。イートインスペースを活用して子どもに食事を提供するほか、住民がコミュニケーションできる場にすることで地域の活性化につなげていきたいという。
 1日発表した。対象は店の近くに住む子どもや保護者で、小学生以上は保護者の同意があれば1人で参加できる。1回約10人で料金は小学生までが100円、中学生以上は400円。弁当やデザート、飲料を提供する。レジ打ちなどの体験イベントも実施する。

 子ども食堂は、子どもが1人で利用でき、無料〜数百円で食事ができる食堂で、主にNPO法人や任意団体、個人などが運営する。貧困家庭や1人でご飯を食べる子ども向けとして注目されたが、地域交流の場所にもなっている。
( → ファミマがこども食堂 3月から全国2千店、イートイン:朝日新聞

 儲けにはなりそうにないことをやるので、社会貢献として評価する声が多い。
  → はてなブックマーク
 たしかにそうだろう。ただし本項では、それとは別の観点から評価しよう。

 ──

 儲けにはなりそうにないことをやるが、これは出血赤字の慈善事業なのか? いや、そうではあるまい。営利企業がそんなふうに損することをやるわけがない。
 子供を引き取りに来る親の買物が目当てか? いや、そんな効果はたかが知れている。

 そこでよく考えると、次の効果があるとわかる。
 「消費期限切れで廃棄する食品を提供すれば、ほとんどコストゼロで実施できる。さらにはゴミ処理料金を減らすこともできる」
 「コンビには、値引きシールを貼るのをイヤがるので、値引きシールを貼るかわりに、こども食堂でこっそり安価に提供する方がいい」


 つまり、廃物利用である。これならば、双方が得をするので、 win-win の関係になる。決して一方的な慈善事業ではないのだ。

 ──

 ただ、この真相を表に出すと、批判が来るかもしれない。
 「売れ残りのゴミを子供に提供するのか? けしからん!」
 
 そこで、コンビニとしては、消費期限切れの食品は避けて、消費期限切れ寸前のものだけを提供するようになるだろう。 
 では、それで万事解決か? 

 ──

 私としては、コンビニの方針を批判するよりは、むしろ大々的に(表面化して)推進した方がいいと思う。つまり、こうだ。
 「消費期限切れ寸前のものだけでなく、すでに消費期限が切れたものも提供せよ。捨てるはずのゴミを提供せよ」


 うるさい人は「ゴミを食わせるのは豚扱いで、けしからん!」と思うかもしれないが、トンでもない。(だじゃれ)
 消費期限切れの食品は、ゴミではない。その時期が来たとたんに急激に品質が劣化するというわけじゃない。きちんと冷蔵保管しておけば、衛生上の問題があるわけではない。1時間過ぎたぐらいなら、十分、安全に食べることができる。(生ものでなく、加工食品であるならば。)

 それでもどうしても衛生上の問題を気にする人もいるだろうから、次の措置を取る。
 「弁当のような食品は、レンジで 60度以上に加熱してから提供する」


 これで問題は完全に回避される。加熱すれば衛生上の問題はなくなるからだ。
 通常の「消費期限」の表示は、あくまで常温で食べることを前提としている。しかし、常温でなく加熱するならば、食品の衛生上の期限はずっと延びるのだ。

 ま、サンドイッチや生菓子のような生ものは、加熱するわけには行かないから、消費期限を厳密に守るというのもわかる。一方、レンジで加熱する食品ならば、消費期限切れをあまり気にする必要はないのだ。
 こういう形で、こども食堂では、ごく安価に食品を提供することが好ましい。ここでは、鮮度はどうでも良く、栄養価と安価さこそが最優先されると言える。(貧困家庭だからだ。)
  ※ 安全性は確保されている、という前提で。

 おまけで言えば、加熱する食品については、持ち帰りも可能にした方がいい。たとえば、余った弁当を8割引で販売する。常にそうするのではなく、余ったものがあるときに限り、そうする。
 8割引というのは、店のイメージに関わるから、一般的には実行しにくい。しかし「こども食堂での慈善事業」という形であれば、8割引も可能だろう。
 消費期限がすでに切れた食品(または残余時間が1時間未満の食品)については、「必ず加熱してからお召し上がりください」という注意書きといっしょに、8割引で売るといいだろう。これなら、貧困家庭にとってもありがたいし、店にとっても食品ロスをなくすことができる。

 大量の食品ロスが起こっているのは、恵方巻きだけではない。コンビニでは常にそういう食品ロスが発生しているのだ。その問題を、こども食堂の形で解決するといい。一石二鳥の形で。

 そして、それは、ファミマに限ったことではないのだ。セブンイレブンやローソンも含めて、業界のすべてで実施してほしいものだ。コンビニの食品ロスの問題を解決するために。

 ※ スーパーでは、このことは必要ない。スーパーでは、値引きシールを使って、もともと値引き販売しているから、食品ロスはもともと少ないし、もともと問題が発生していない。

posted by 管理人 at 11:21| Comment(6) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
賞味期限と消費期限を混同していませんか?
Posted by 作業員 at 2019年02月03日 13:30
 ご指摘ありがとうございました。
 両者の意味を間違えているのではないのだが、スーパーで売っている総菜類には、「賞味期限」でなく「消費期限」と記してあるんですね。加工食品だから賞味期限だと思っていた。勘違いしていました。肉や魚だけでなく、加熱した総菜類も消費期限でした。

 そこで、文中の「賞味期限」を一括して「消費期限」に書き改めました。それにともなって、ところどころに記述を変更・削除しました。
Posted by 管理人 at 2019年02月03日 14:13
コンビニでバイトしていた頃は、いわゆる廃棄弁当をよく食べてましたよ。
貧乏学生の強い味方でした(笑)
Posted by 反財務省 at 2019年02月03日 16:28
この話はまだ具体的に動き出していないので関心を持って見ていきたい処です。社会貢献が主目的なのか、実はお母さん食堂に続く、販促に軸足を置いたプロモーション活動の一端なのか、未だ判断をしかねています。

社会貢献の意味合いが強い活動であるならば、同業他社、特に利益優先で食品廃棄を厭わない象徴のセブンイレブンがどう対応していくかも気になります。

実際に始まって、発生する問題にどう対応していくのか、どの程度の社会的なアウトプットがあるのか関心を寄せています。

取りあえず想定される問題は、
1.実はついで買いを誘導する販促イベントだった。

2.本項で記されている廃棄予定の食品を与えるのか、という批判。

3.2.の場合需給のバランスは取れるのだろうかという疑問。

3.営利事業ではない子供食堂の活動に伴う、本部とフランチャイジーが負う負担割合はどうなるのか。

4.本来子供食堂が対象と想定している保護者と子供以外のイナゴというか乞食が寄ってこないか。

5.そんな活動に注力するなら配当に還元しろ、という株主からの圧力。

6.一般の購買客からの、それなら見切り販売をしろ、元々の売価を下げろという批判。

などでしょうか。
Posted by 作業員 at 2019年02月03日 22:52
子供の頃の記憶って
とくに食べた飲んだの記憶って
将来忘れませんよね。

疑うこともなく
いつの間にか同じ店にせっせと通っています
Posted by 先生 at 2019年02月04日 10:50
非正規雇用で成り立っているコンビニビジネスが、こども食堂とは笑止。
Posted by 鍋奉行 at 2019年02月04日 12:09
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