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仏政府が日産・ルノーを経営統合しようとしている件については、前に論じたことがある。「そこには隠された悪巧みがある」というふうに。
→ 日産・ルノー経営統合?: Open ブログ
ここでは、事象の分析をして、真相を明かそうとした。
一方、これとは別に、解説記事が出た。
→ (投資透視)教授の見方 日産・ルノー綱引きの裏 「口先介入」は仏政府の伝統:朝日新聞
仏政府は伝統的に、企業に介入する傾向がある。特に、「労働者の雇用を守るため」という目的のときには顕著だ……という話。
まあ、話の内容自体は目新しくもないが、はっきりと強調されてみて、改めて考えたことがある。
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頭にひらめいたことがある。こうだ。
「仏政府が雇用重視であるならば、それを逆手に取ることで、日産は仏政府の介入を阻止できる」
根源は、「策略」だ。何事も、策略を巡らせば、相手をうまく手玉に取ることができる。特に外交では、策略を巡らすことで、相手を出し抜くことができる。そういう発想のもとで、うまく「策略」を巡らすことで、目的を達成することができる。
では、どうやって?
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まずは、次の原理を得る。
・ 背景: 仏政府は雇用重視
・ 目的: 日産・ルノーの経営統合の阻止
ここで、「背景 → 目的」というふうになるように、うまく結びつければいい。それには、こうする。
「仏政府が経営統合に向かえば、ルノーの雇用を減らす」
これはつまり、仏政府の思惑と正反対になるようにする、ということだ。(現状では、「仏政府が経営統合に向かえば、ルノーの雇用を増やす」と思っているので、その逆であると示せばいい。)
そのためには、次のような方針を取る。
「仏政府が経営統合を強要すれば、日産はルノーへの委託生産をやめる。その責任は仏政府であると公表する。仏政府が経営統合を強要するのをやめれば、この方針を撤回して、ルノーへの委託生産を続ける」
このような声明を出せばいい。もし出せば、仏政府(マクロン大統領)にとって、致命的な痛手となる。
「マクロン大統領が日産に無理な強要をしたせいで、日産の離反を招いて、フランス国内の雇用が減った! マクロン大統領の大失態だ!」
というふうになる。マクロンへの抗議の嵐が巻き起こり、デモも起こり、支持率が急落するだろう。
だから、上記のような方針を取るにしても、そのことを声明するまでには至らないのが正解だ。声明するのではなく、「声明するぞ」と内々で伝える。「無理強いをやめないと、こういう声明を出して、逆襲しますよ」と。
こういうふうに内々で言われたら、あまりにも強力な対抗策があることを知って、マクロン大統領は縮み上がる。「ごめんなさい。もう無理強いしません」と言うしかなくなる。
( ※ もし言わなかったら、実際に声明を出す。)
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この方法が有効なのは、実際に「ルノーへの委託生産」が計画されているからだ。
日産は、2019年半ばより、現行ルノー「カングー」のプラットフォーム(日産Cプラットフォーム)をベースにした新型小型バン「NV250」をフランスのモブージュ工場で生産を開始すると発表した。
なお、同工場では、電動化モデルを含む次世代のカングー・シリーズのハブとなる工場になる予定とのことだ。ちなみに同工場では、メルセデス・ベンツのバン「シタン」(日産Cプラットフォーム)も生産している。
( → 日産からルノー「カングー」ベースの「NV250」が2019年に登場!! - Autoblog 日本版 )
ルノーのモブージュ工場で委託生産するわけだ。工場の稼働率は上がるし、雇用も増える。
なのに、ここで日産が委託生産をやめたら、現地の雇用は大打撃だ。雇用が増えるどころか、解雇者が出そうだ。
そして、そのすべての責任は仏政府にあるのだ。(……というふうに日産が声明する。)
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結論。
仏政府の強引な介入を防ぐには、莫大な件をかける必要はない。日本政府を動かすというような面倒な手間をかける必要もない。マクロン大統領にこっそり耳打ちするだけでいい。ちょっと言葉を内々で伝えるだけで、一挙に物事は解決する。「脅迫」という形で。
それが「策略」というものだ。
[ 余談 ]
「策略」によって相手を思うように動かす……という見事な例が、ドラマにある。米国のテレビドラマの「リベンジ」という作品だ。ものすごい大人気で、ベスト1にも選ばれたこともある。
→ シェイクスピアも驚きの愛憎劇を日本語で観ると
アマゾンのプライムビデオで視聴できる。(プライム会員は無料だから、お得だ。)
ちなみに、DVD で買うと、かなり高額になる。17,880 円だ。(22話×4シーズンだから、88話となる。約 60時間分。)
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メチャクチャに面白いドラマだ。おまけに、主人公のヒロインが美人だし、それも日本人好みの美人だ。(和久田麻由子さんにちょっと似ている。)

→ https://www.asahi.com/articles/ASM1T3TF7M1TULFA00B.html
こういう人物だと、マクロン大統領をいさめて、日産との良好な関係を築けるかもしれない。一方的な略奪関係でなく、win-win こそ大切だ、とマクロン大統領に教えて上げることができそうだ。
たとえば、「ルノーへの委託生産はマクロン大統領へのおかげです、というふうに持ち上げてあげますよ」と言って、工場の式典に出席させて上げる、というふうに。これなら win-win になる。