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朝日新聞に記事がある。
公営バスの民間委託が、曲がり角に差しかかっている。人件費削減のために各地で導入が進んだが、運送業界が深刻な運転手不足に陥っているためだ。訪日外国人客の増加で需要が高まるなか、全国で初めて民間委託した京都市バスでは撤退・縮小の動きが続き、新年度から赤字に転落する。
運転手不足は業界全体の問題だ。京都市バスから撤退する京阪バスは「自社路線だけでも人手を集めるのは大変」と話す。バスの運転に必要な大型二種免許の取得者は17年末時点で91万9千人。10年間で約20万人減った。
( → バスの民間委託、運転手不足が影 撤退・縮小…赤字転落の市も:朝日新聞 )
それで対策はどうするかというと、こうだ。
人手不足を補うため、警察庁が設置した有識者会議では、「21歳以上」「普通免許取得後3年以上」との大型二種免許の受験資格の緩和について、18年度中に提言をまとめる見通しだ。
仙台市、横浜市、京都市などの交通局では、免許のない人の採用枠を設け、合格後に費用を補助して取得させる制度を導入している。
( → 同じ記事 )
しかし、これは方向違いだろう。どの分野であれ、「人手不足」は低賃金が理由であるのが普通だ。
ググると、次の情報が見つかる。
企業規模 平均年収 平均月額給与
大企業のバス運転手 401.2万円 25.1万円
中企業のバス運転手 332.0万円 20.8万円
小企業のバス運転手 300.9万円 18.8万円
( → http://j.mp/2AoVap7 )
大企業ならまだしも、中企業・小企業では、とんでもなく低い賃金だ。(しかも、それが大半だ。)
労働条件は、1日13時間も拘束される人が多い。( → 下記) 13時間でなくとも、11〜12時間はざらだろう。なのにこの賃金では割に合わない。最低賃金以下かもね。
16年3月のアンケートでは、350社のうち81%が運転手不足を感じていると答えた。
理由の一つに、厳しい労働環境がある。国交省が労組を通じて実施した17年の調査では、1日の拘束時間を13時間以上と答えた路線バス・貸し切りバスの運転手は、回答した7083人の2割近くにのぼった。
( → 同じ記事 )
こういう奴隷的な状況を放置して、「免許資格の緩和」とか「免許取得に補助金」とかの施策を出すのだから、呆れるしかない。
「奴隷制度への応募者が少ない」という現状に対して、「だったら奴隷制度への応募者を増やせばいい」という発想だ。
ここでは、「奴隷制度そのものを改善する」という発想が抜けているわけだ。頭がおかしいとしか言いようがない……と思ったが、実は、これ、安倍首相が推進している方針そのものだ。「国民総奴隷化計画」というやつ。で、それを支持するのが、大多数の国民だ、という悲劇。(喜劇か?)
新年初笑い。
福笑い
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[ 付記 ]
タイトルでは「民間バスの運転手不足」だが、公営バスではこの問題は起こっていない。公営バスの運転手は公務員であり、高給だからだ。
公務員である公営バスの人気は高い。
( → 同じ記事 )

市民としても、値上げには大反対するが、路線休止・廃止には反対しない。ケチ根性。