2018年12月08日

◆ 中国が北朝鮮を支援するわけ

 中国が北朝鮮を支援するのには、軍事的な理由がある。北朝鮮の上空を経由して、日本に侵攻するためだ。

 ──

 中国は、核ミサイルを廃棄せずにいる北朝鮮を支援する。世界的に批判されても、なおかつそうする。そのことがよく理解しがたかったが、はっきりと理由がわかった。北朝鮮の上空を経由して、日本に侵攻するためだ。





 このように、北朝鮮の上空を経由して、飛行機を飛ばすことで、日本を容易に爆撃できる。これは軍事的にきわめて有効だ。

 このことは、前項でもすでに言及したとおりだが、繰り返して言おう。
 この経路を取れば、南西の離島や東シナ海に浮かんでいる海上戦力(自衛隊や米軍)を無効化することができるのだ。たとえこのへんに空母が浮かんでいても、そんな空母は見当違いのところにいるのだから、役立たずになってしまうわけだ。

 日本がせっかく大枚をはたいて空母を建設しても、その空母は、ただの無駄となってしまう。そのための方策が「北朝鮮の上空を通ること」だ。そして、それを実現するために、中国は北朝鮮を支援しているのである。頭いい! 
 ひるがえって、役立たずの空母を配備する日本は、頭悪い!
 
 ──

 なお、反論があるかもしれない。
 「北朝鮮の上空を通ってくるなら、日本海に空母を配備すればいい。そこで迎え撃つことができる」

 なるほど。それは一案だ。
 しかしながら、よく考えるとわかるように、これは無効だ。なぜなら、北朝鮮を中心に、日本列島は円弧を描いているからだ。北朝鮮を通ったあとで、その飛行機が日本のどこに来るかは、まったく予想が付かない。福岡から北海道まで、どこを攻撃することもできる。とすれば、その途中で迎え撃つにしても、空母を配備するべき場所がわからないのだ。どうしても配備するのなら、5艦以上を大量に配備する必要があるが、それは無理だ。(運用を考えると、整備艦と訓練艦を合わせて、5艦の配備のためには、15 艦 を建造する必要がある。最低でも 10艦。)

 なるほど、南西方向から中国軍が攻めてくるならば、本土の先端は九州だから、九州だけを守ればいい。そのためには、九州よりも少し西側に空母を配備すればいい。空母は1艦だけでも有効かもしれない。(あるいは、五島列島の飛行場だけで有効かもしれない。)
 しかるに、北朝鮮の上空を経由する中国機に対しては、待ち構えるべき場所はあまりにも広すぎて、途中で待ち構えることはできないのだ。従って、「空母があれば対抗できる」というようなことは成立しないのだ。

 ── 

 現在の自衛隊は、尖閣諸島あたりを防衛することばかりに熱中している。オスプレイの巨額購入もその一環だ。(実際には役立たずだが。)
 しかしながら、いくら尖閣諸島あたりを防衛しても、中国の飛行機は、北朝鮮の上空を通って、日本を爆撃してくるのである。そして、そのための対策は、ほとんどできていないようなものだろう。南西方面の防衛ばかりを考えているからだ。



 [ 付記 ]
 中国の空軍基地はどこにあるか? 北京のそばにもあるが、北朝鮮のそばにもある。
  → 中国の空軍基地
  → 中国空軍基地 - Google Mapで見る軍事的スポット -

 そこから日本までは、すぐだ。京都まで 1200km。1時間もかからずに到達できる。


china-nkorea.png


 日本が対策するとしたら、南西方向に空母を配備するよりは、小松基地を充実する方がいいだろう。ここに F35A を大量配備するのがいい。
 一方、F35B を南西方向に配備するなんて、愚の骨頂だ。母屋をもぬけの空みたいにして、どうするんだよ。すぐに負けてしまう。

 参考:
   → 航空自衛隊の基地の場所出典



 【 関連動画 】

 中国のステルス戦闘爆撃機。最新動画。




posted by 管理人 at 23:57| Comment(5) |  戦争・軍備 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
中国は片道特攻してくるんですか?
まさか最大航続距離を飛べると信じているわけじゃないですよね。譲って最大戦闘航続距離でしょう。それすらも飛行可能と信じている人はいませんよ?
戦略爆撃機ならともかくその手の戦闘爆撃機で日本を攻撃するのなら北朝鮮の基地から攻撃するのが関の山でしょう。それすらも相当の冒険です。
Posted by とおりがかり at 2018年12月09日 13:54
管理人さんは、戦闘機のスペックを理由に日本への侵攻があり得るとは言ってないと思います。

空域(領空)の観点から論じているように思います。

北朝鮮を支配下に置いておけば、北朝鮮の領空に自国の領空のように中国軍は飛行機を飛ばせるということですね。

Posted by 反財務省 at 2018年12月09日 14:14
古典的な地政学の観点で理解できると思いますよ。
緩衝地帯があれば、韓国のバックにいるアメリカと頭突きあわずに済む、ということでしょう。アメリカも北朝鮮をなんだかんだで叩かないのも北朝鮮まで自国の勢力圏にしたらロシア、中国と頭突きあいになるからでしょう。
タイがどうにかこうにか植民地にならずに済んだというのと同じ原理です。
Posted by とおりがかり at 2018年12月09日 14:30
 J20 の最大航続距離は 2,970nm = 5500 km だから、片道 1200km の往復は簡単だ。2往復半もできる。
 ただしこれは外部タンクを付けた場合で、ステルス性が失われる。

 タンクなしの場合には、空中給油機を使う。それでOK。
 他に、北朝鮮の基地に離着陸することもできる。
 さらには、太平洋上や日本海上の空母に着陸する手もある。
 どれにしても、攻撃する手はいくらでもある。「攻撃されることはない」と安心するわけはできないわけ。
 「安心できないぞ」と警鐘を鳴らすのが本項の目的だ。これに反論するなら、「絶対大丈夫。攻撃をまるきり無視できる」と論証する必要がある。

 ついでだが、本文中では、爆撃機の機種を指定してない。何とも書いてない。ゆえに中国軍は将来、どのような機種を配備することもできる。長距離戦略爆撃機を開発することもありそうだ。

 なお、日本の陸上自衛隊は戦車を配備しているが、戦車が有効なのは、敵軍の地上戦力が上陸したとき。敵軍が上陸するのは、敵が日本上空の制空権を制したとき。(さもなくば上陸しても壊滅させられる。)
 敵が日本上空の制空権を制したときには、敵はもはや自軍機のステルス性を気にする必要はない。バレるのを覚悟で、外部タンクを使える。ならば、航続距離も長くなる。
Posted by 管理人 at 2018年12月09日 14:31
くりかえしますが、最大航続距離は武器を積まず、かつ定速で飛行する、という車で例えるなら60km/h定速燃費みたいな非現実的な数字しかでません。
ついでに戦闘航続距離も車で例えるなら10・15モードみたいなものでこれもかなり非現実的な数字です。

それはさておきもちろん備えは大事。まったくしていないわけではなく、三沢の部隊を百里に移してきたし、ちょっと古いはなしですが能登空港も開港させました。あれは民間用ですが、もちろん有事を見据えてのことです。
Posted by とおりがかり at 2018年12月09日 15:29
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