2018年12月04日

◆ ゴーンの報酬と株価

 ゴーンの報酬は株価に連動するタイプだった。その意味は?

 ── 

 ゴーンの報酬は株価に連動するタイプだった。
 ゴーン前会長は、巨額の役員報酬を有価証券報告書に記載していなかったとして逮捕された。疑惑を持たれる役員報酬のひとつに「株価連動型インセンティブ受領権」がある。この制度を導入する会社は欧米でも珍しいという。
 業績向上による株価上昇で報酬が増えるのは、株式を買える権利を役員に与える「ストックオプション」と似ている。だが日産の制度は違う。株価が上昇すれば、その分を現金で受けとれる。
( → 巨額報酬、日産の課題 珍しい「株価連動型」受領権:朝日新聞

 「株価連動型」という珍しいタイプの報酬が得られるわけだ。
 すると、どうなるか? 経営者は、自分の給料を増やすために、株価を上げようとする。

 では、株価を上げるには、どうするか? 通常は「企業の業績を上げる」というふうに思うだろうが、実は、もう一つの方法がある。「タコが自分の足を食う」という方法だ。つまり、自分の身を削って、過剰に利益を捻出することだ。逆に言えば、過剰に利益を捻出するために、身を削ることだ。

 ゴーンがやったのは、これだった。
  ・ 当期利益を、過剰に捻出する。
  ・ そのために、必要なコストをカットする。

 この二点は、具体的には、次の二点を意味する。

 (1) ROE(自己資本利益率)が高い。……換言すれば、やたらと利益を出している割には、株価が上がらない。無理に利益を出しているということが、投資家にバレているからだ。結局、株価を上げようとしているのに、逆に、株価が上がらないのだ。なぜなら、株価を上げようとして、当期利益をいっぱい計上しているのだが、その無理さが投資家に見透かされて、「将来の成長性なし」と判断されてしまうからだ。
 日産は、株価を上げようとして、せっせと無理に配当をしているのだが、そのせいで企業体力が奪われて、将来の成長性なしと判断されてしまうわけだ。
 下記サイトを参照。
  → 日産株は高配当が続けられるか。 ? サラリーマンの資産運用のお勉強

 (2) 投資を抑制する。……つまり、将来の成長のために必要な投資を抑制した。
 そのせいで、どうなったか? こうだ。
  ・ モデルチェンジがなくなり、古い車ばかり。
  ・ 自動ブレーキは、低性能で危険な単眼ブレーキ。
  ・ リーフは電池のクーラーがなくて、すぐに劣化。
  ・ 部品は、壊れやすい低品質の韓国製部品を使う。

 こういうふうに、とんでもない結果をもたらした。
   ※ 詳細はそれぞれの点を述べた別項を参照。
     その用語でサイト内検索すれば見つかる。
     もう何度も述べたので、複数項目にわたる。

 ──

 まとめ。

 ゴーンの報酬は、株価に連動するタイプだった。
 そのせいで、報酬を高めようとして、ゴーンは株価を上げようとした。
 そのために、やたらと多くの利益を計上しようとした。
 そのために、必要なコストまで過剰にカットした。
 必要なコストがかけられなくなって、日産車はひどい状況に。

 結局、ゴーンは自分の報酬狙いで、日産車を駄目にしてしまったのだ。
 当然ながら、「世界シェア8%と営業利益率8%の必達目標」という必達目標は未達となった。コミットメントが未達成に終わった。( → 別項
 にもかかわらず、金だけは得ようとした。強欲にも。

 これはまあ、泥棒も同然だな。しかも、日産を駄目にしてしまった。このまま行けば、日産は崩壊するところだったが、崩壊の前にゴーンを追放できたのは、幸いだったようだ。

( ※ その意味もわからず、ゴーンを擁護している、半可通の人もいるけどね。自動車業界には疎いせいだろう。)

posted by 管理人 at 21:06| Comment(0) | 一般(雑学)5 | 更新情報をチェックする
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