2018年11月13日

◆ ZOZOSUIT が失敗したわけ

 「 IT技術で 体のサイズを採寸する」という触れ込みの ZOZOSUIT が失敗したのは、どうしてか?

 ──

 ZOZOSUIT が失敗したことについて、前澤社長に直接話を聞くインタビュー記事がある。
  → ZOZOSUITとPBの失敗理由と対策について、前澤社長はアナリストにかく語りき

 いろいろと弁解しているが、要するに甘い判断で失敗した、ということだ。しかも、それがどうして失敗したかを、自分でも理解できていないありさまだ。そのせいで、新たな方向というのが、およそ見当違いの方法となっている。
 それはいわば、「 ITを使ったオーダーメードに失敗したので、IT を使った既製品を採用します。これこそ最新型のオーダーメードです」というようなものだ。気違いじみている。馬鹿丸出し。

 ──

 そこで、ZOZOSUIT が失敗した理由を考えてみよう。

 そもそも、ZOZOSUIT とは何か? ことさら画期的な新技術を使ったわけではない。すでにある「モーションキャプチャー」という技術を援用したものだ。





 ここで出てくるスーツは、ZOZOSUIT にそっくりだ。正確には、ZOZOSUIT というのは、モーションキャプチャー用のスーツを真似したものだ。
( ※ それをオーダーメードに使おう、という発想には、独自性があるが。)

 では、ZOZOSUIT は、モーションキャプチャー用のスーツと同じか? いや、若干の違いがある。
 特に違うのは、撮影方法だ。ZOZOSUIT では、人間を回転させて、12枚の写真をスマホで撮る。(動画は撮らない。)

  → 【ZOZOSUIT】あなただけの服を着よう - ZOZOTOWN





 では、その方式(動画に変わる方式)は、十分か? およそ十分ではないと思えるが、結果は体験者の報告を聞くとわかる。
  → ZOZOスーツの計測誤差がやっぱり気になるかもね…「ネットの声まとめ」

 いろいろと声があるが、「ちゃんと計測できた」という声がある一方で、「誤差が大きすぎる」とか「足の丈が寸足らずになる」とかいう声も多い。

 実際、ジーンズの丈が寸足らずになった例がある。
  ZOZOスーツで計測して頼んだTシャツとジーンズが微妙だった件

 ──

 以上が、ネット上で得られる情報だ。これから、私の評価を示せば、次のようになる。

 人を回転させてスマホで撮影する方式では、情報不足だ。これでは誤差が大きくなる。
 特に、スマホのカメラの焦点距離や画角しだいでは、上下方向の誤差が大きく出るはずだ。「スマホのカメラしだい」という感じだ。
 この問題は、広角カメラの「パース」の問題として知られている。
  → これで大丈夫!超広角レンズのパースの仕組みと使いこなし
  → 画像一覧

 ユーザーのカメラや撮影法しだいで、パースが出て、上下方向の歪みが出てしまう。……これが、ZOZOSUIT で誤差が出た理由だ。

 ──

 では、これを解消するには、どうすればいいか? うまい方法はあるだろうか? 
 うまい方法はある。こうだ。
 「撮影時には、自分の体に並べる形で、補正用の標準モデルを設置する。それをカメラで撮影することで、カメラの歪みを知る。その歪みに応じて、自分を撮影したときの画像をあとで補正できる」」


 ここでは、補正用の標準モデルを撮影することが大切だ。それは、段ボールか何かで用意すればいい。Amazon で購入すると、やたらと大きな段ボールが付いてくることが多い。そういう段ボールで ZOZOSUIT を発送したあとで、梱包用の段ボールを(切り開いて)展開することで、標準モデルの板(人の絵を描いた紙板)とすればいい。
 これを撮影すると、カメラごとに歪んだ画像が撮影されるので、その歪みを計測することで、補正するべき量がわかる。あとは、それにしたがって補正すればいい。

 これで問題解決。



 [ 付記 ]
 結局、ZOZOSUIT が失敗したのは、発想そのものがまずかったのではなく、やり方が稚拙だったからだ。
 これは、事前に自分たちでチェックしなかったせいだろう。チェックすれば簡単にわかるミスを放置する。それでいて、600万〜1000万枚を配布し、約70億円を投じる予定だったという。そいつを途中で取りやめたとはいえ、結局は、300万枚で 40億円もかけたそうだ。
 呆れる。事前テストのプロトタイプによるチェックもしないまま、いきなり本事業で大量配布して、そのすべてを(ほぼ)無駄にするというのだから、まともな経営ではないね。愚劣としか言いようがない。

 これはたぶん、社長の性格のせいだな。
 「女と美術品は、きれいなものを味わって、うまく行かなかったら、取り替えればいいさ」( ※ )
 と思っている。だから、こういうふうに、行き当たりばったりで、計画性がない経営となるわけだ。

 ※ 紗栄子、剛力彩芽のこと。他に、孕ませた女性が二人。
  ( → 参考記事

posted by 管理人 at 23:03| Comment(7) | 一般(雑学)5 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
話題にはなったし、すべてが不正確だったわけではなく身長体重をふくめてもっともらしいデータを抽出するだけでも十分なサンプルが集まったんじゃないですかね。そもそも商売をするよりも宣伝と合法的に日本人の体格データを集めることに主眼があったとみれば40億円の出費は安いもの。

社長のおつむの問題はともかくとして仕掛け人はなかなかな人物だと思いました。
Posted by とおりがかり at 2018年11月14日 21:03
> 十分なサンプル

 数はあっても、画像が歪んでいるんだから、不正確なデータです。不正確なデータをいくら集めても、ごみが増えただけ。

 そもそもスマホを使うような人だと、範囲が限定されている。40億円をかけるなら、全国のスーツの業者から、もっとずっと安価にデータを集めることができる。それも、誤差のない形で。
Posted by 管理人 at 2018年11月14日 22:48
おじちゃんたちよ
写真を取る時だけ腹を引っ込めたり背伸びしたりしてるんじゃねえのか
Posted by 老人 at 2018年11月15日 03:01
管理人さんも引用しているようにちゃんとはかれた人もいるわけで、それをピックアップすればいいわkです。
それとzozoが欲しいのは自分のところで買いそうな人のデータなので、スマホを使える人だけで十分、ということでしょう。
彼らは公衆衛生のためではないのでしょうから
Posted by とおりがかり at 2018年11月15日 07:15
この会社はブレーンが優秀ですね…
社長さんは芝居っ気がありすぎて、そのうち「高転びに転ぶ」ような気がしますが…信長を予見した安国寺恵瓊ではないですがw
Posted by 名無し at 2018年11月15日 13:53
スマートフォンのカメラと言っても、機種ごとにレンズの画角も違うし、人が構える高さも違いますね。

スーツと専用カメラをセットで貸し出せば良かったのではないでしょうか。
Posted by 名無しの通りすがり at 2018年11月17日 09:52
 参考記事:
 「精度99%の衝撃。米企業のAI採寸ツールでZOZOSUITは明日にも必要なくなるかもしれない」
  https://www.businessinsider.jp/post-179779
Posted by 管理人 at 2018年11月19日 10:48
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