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北海道の地震のあとでは、ブラックアウト(全域停電)が起こって、交通信号が消えた。それでいろいろとトラブルがあったそうだ。
薄野(すすきの)交番の当直、札幌中央署地域課の巡査福本翔太(19)の目の前で無数のネオンが一斉に消え、歓楽街が闇に包まれた。
明け方から、ニッカウヰスキーの看板があるすすきの交差点で交通整理にあたった。
道内約1万3千カ所の信号の多くが消えた。横断歩道に4人1組で立ち、笛を合図に車を通した。「車からこちらが見えず、速度を落とさないで突っ込んでくるかも」。赤く光る誘導棒を高く、大きく振った。
信号の完全復旧は3日後だ。その間、人身事故は地震直前の半数だったが、出合い頭を中心に物損事故は増えた。警察官が配置できた信号は526カ所。発電機をつないだ信号もあったが、数は限られていた。
( → (てんでんこ)ブラックアウト:3 警察:朝日新聞 2018-11-13 )
地震のときに交通信号が消える、というのは、東日本大震災のときの教訓として残った。だから警察庁も、交通信号の点電対策を推奨してきた。ところが現実には、それがなかなか進まない。
→ 災害に備えた道路交通環境の整備(警察庁交通局)

グラフから明らかなように、伸び率は小さい。東日本大震災以前に比べて、13年かけて2倍あまりになっているだけだ。普及率で言えばとても低い。その結果が、冒頭の記事の北海道だ。つまり、対策はろくに取られていない。
では、なぜか? その理由は、同じ PDF 文書を見ればわかる。コストが非常に高いのだ。まともなものは高くて、230万円。簡易版の手動式のものでさえ、60万円もする。(手動式とは、地震のあとで自動的には切り替わらず、警官がいちいち手動で切り替えるタイプ。)

230万円であれ、60万円であれ、あまりにも高額だ。これが、停電対策をした交通信号が普及しない理由だ。
かくて、必要なものが普及しない。これではいざというときに事故が起こったり渋滞が発生したりして、大変なことになる。困った。では、どうする?
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そこで、困ったときの Openブログ。名案を出そう。
「完全な交通信号ではなく、赤色の点滅器だけを交差点の中央に置く。これによって、重大な危険を回避する」
では、赤色の点滅器は、どのくらいの価格でできるか? 調べてみると、これが見つかる。( LED )
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これは 1,880 円で、超安価。しかし家庭用であって、大きな交差点に使うには非力だろう。(住宅街ならともかく。)
大きな交差点にも使えるようなものは、これだ。

http://j.mp/2OEuO6V
これは税別で 19,900円で、高価だ。しかし業務用なので、性能は十分だろう。
上で二つの品物を示したが、いずれも、かなり電気を食うので、大きめの充電器が必要となる。三日間の連続使用に耐えるとなると、自動車用のバッテリーが必要となりそうだ。品物はいろいろあるが、たとえば、これ。
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リチウムイオンを使うタイプもあるが、価格はかなりアップする。( 3万円なので、60万円に比べればずっと安いが。)
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さて。赤色ランプは、低い位置ではまずいので、ランプを乗せる台も必要となる。簡単に済ませるなら、脚立でもいい。
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その他、装置を取り付けるための、補助的な据えつけ具も必要となりそうだ。針金とか、板金とか。
全部合わせると、1.5〜2万円ぐらいだろうか。(リチウム電池は使わない場合。)
これなら、先に示した 230万円や 60万円に比べて、格安だ。だから十分に普及させることが可能だろう。
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なお、さらに格安で済ませる方法もある。
(1) 白色点滅器
赤色点滅器のかわりに、100円ショップの CanDo で、自動車用の照明ランプを購入する。これには、常時点灯モードと、点滅モードがある。そこで、これを購入して、点滅モードで使えばいい。そうすれば、白色の点滅器となる。
この白色の点滅器を4つ買って、十字に組み合わせれば、4方向に向けて、自動点滅器の光が向けられる。光の強さは、かなり大きいので、中規模の交差点までなら十分に使える。(少なくとも、何もないよりは、はるかに良い。)
(2) 電源
上記の装置の電源は、本来ならば単四乾電池3本だが、これだと(点滅モードで) 20時間ぐらいしか持たないだろう。
1日ごとに交換してもいいのだが、それが面倒なら、単一乾電池を(3本か6本)使って、乾電池によるバッテリーを作ればいい。それをコードで上記の白色点滅器につなげれば、5日間ぐらいは持つだろう。
こうして、上の (1)(2) を自作して組み合わせることで、ごく安価に「白色点滅器(電源付き)」を作れる。1000円でお釣りが来そうだ。(ただし脚立代は別。)
この装置は、簡単に自作できるので、警察の「爆発物処理班」みたいな工作担当者に作ってもらえばいいだろう。それが無理なら、そこいらの町工場か、高校の工作クラブにでも、作ってもらえばいい。(何だったら、工作好きの小学生に頼むのでもいい。)
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ともあれ、以上によって、「非常時の交差点用の、格安の点滅器」を提供できる。これは格安なので、全国のすべての交差点(信号機あり)に、漏れなく設置することが可能となるだろう。
あとは、設置するための人員だが、それはまあ、警察官だけでは足りないので、警察を定年退職した OB などに頼めば、何とかなりそうだ。
問題は解決しました。 Q.E.D.
[ 付記1 ]
「そんなのはいやだ。いざというときには、自動的に切り替わって、三色の交差点がきちんと点灯するようにしたい」
と文句を言う人もいそうだ。だったら、1台 230万円と、毎年の維持費を、莫大に払って、お望みの商品を設置すればいい。
とりあえず、国民1人あたり、数百円を徴収すればいいかな。……なんて言ったら、大反対が起こるに決まっているが。
[ 付記2 ]
本項の点滅器を付けたあとは、かたわらに警察官が立って、赤く光る誘導棒を使って、交通整理すればいい。
警察官が立つべき位置は、交差点の中央にある点滅器から、45度の位置にある地点。そこなら、十字の方向に向かう光軸から逸れるので、自動車に向かう光を妨げることがない。
また、この点滅器があるので、自動車は危険性を感じて、減速する。だから、警察官が被害に遭う危険性も減る。
とはいえ、警察官自身が、100円ショップの懐中電灯でも使って、自分自身を明るく照らすべきだ。これで危険性が激減する。
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これは2個で 680円という格安の商品。100円ショップよりは、ずっと良い品物だ。
[ 補足 ]
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光の強さは良くわかりませんが、点滅間隔を変えるなどすれば強くできると思います。