2018年10月20日

◆ プラごみ減少にレジ袋有料化?

 プラスチックごみを減らすために、レジ袋を有料化せよ、との案がある。妥当か?

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 プラスチックごみを減らすために、レジ袋を有料化せよ、との案がある。政府(環境省)が推進したがっている。
  → レジ袋有料化、使い捨てプラごみ25%削減を明記 環境省の戦略素案 - 産経
  → レジ袋有料化、コンビニも対象 環境省が素案提示:日本経済新聞

 「石油消費の削減のためにレジ袋有料化をするのは無効だ」と前に述べたことがある。
  → レジ袋の有料化: Open ブログ
 つまり、石油の量は全体の 0.15%しかないので、ほとんど誤差の範囲であるにすぎない。どうせなら、他の分野で省エネに努力する方がずっと有効であって、レジ袋有料化なんてスズメの涙にすぎない。大海の水をバケツで汲むようなものだ。無効。
 
 一方、今回は、「プラスチックゴミの減少のため」だ。この場合は、比率ではなく、絶対量が問題となる。たとえ比率が少なくても、やることに意義がある。その意味では、前回の「レジ袋有料化」のときとは、目的が違う。

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 では、今回の目的のためであれば、レジ袋有料化は妥当だろうか? 妥当かもしれない。ただし私としては、疑義を出す。3点ある。

 (1) スーパーで実施済み

 スーパーではレジ袋有料化をすでに実施済みだ。あとはコンビニやドラッグストアや一般店舗ぐらいだろうが、こういうところに行くときは、もともと買い物袋をもっていないことが多いので、レジ袋をどっちみち必要とすることが多い。

 (2) ゴミ袋として必要である

 ときどきもらう(または購入する)レジ袋は、ゴミ袋として有効である。週に3回あるゴミ出しには、この手の袋がどうしても必要だ。したがって、週に3〜5個ぐらいのレジ袋はどっちみち必要だ。有料化したって、必要性がなくなるわけじゃない。レジ袋を購入するようになるだけであって、使用量が減るわけじゃない。むしろ、大きなゴミ袋を購入したりすれば、プラスチックを余分に消費することになる。逆効果。

 (3) 食品用の方が多い

 プラスチックごみの排出を見ればわかるが、圧倒的に多いのは、食品用のプラスチックだ。菓子類の包装のほか、生鮮食品の食品トレー(皿)としての使用量が圧倒的に多い。鮮魚、精肉、総菜、寿司・弁当などで、どこでもプラスチックが使われている。この使用量が圧倒的に大きい。プラスチックごみを出すたびに、そのほとんどが食品用のプラスチックだ。
 どうせ減らすのなら、こちらの方を減らすべきだろう。なのに、レジ袋にばかり注目しているのでは、本末転倒だ。頭隠して尻隠さず。氷山の一角ばかりを見ていて、その下の大部分を見ていない。
 どうしてか? これは、たぶん、政府の役人がゴミ出しをしたことがないせいだろう。ゴミ出しをすれば、
 「プラスチックごみのほとんどは食品用である。レジ袋なんてごくわずかであって、必要最小限の分(ゴミ袋の分)ぐらいしかない」
 とわかるはずなんだが。

 政府の役人は、自分でゴミ出しをしろ。それによって自分の無知を知れ。



 [ 付記 ]
 「じゃ、どうすればいいの?」
 という問いには、こう答える。
 「紙のトレーを使えばいい。それならプラごみによる環境汚染という問題はなくなる」

 そのための具体的な方策は「プラスチック類への課税」だ。つまり、環境汚染税。詳しくは、下記。
  → プラスチックと環境汚染税: Open ブログ

 ここには、次の記述もある。
 「水蒸気や酸素を通さないよう紙の表面に薬品を塗った包装紙」
 これは「フィルムと同等の性能がある」とのことだから、これで食品用トレーを作れば、十分に足りる。
 ※ 新技術であるそうだ。情報も新しい。

 ──

 なお、新聞の発行が大幅に減少しているようなので、その分、紙の量はあり余っているはずだ。食品トレーに使う分ぐらいの量はまかなえるだろう。



 【 追記 】
 本日の朝日新聞・社説が、この話題を扱っている。
 《 プラごみ戦略 「大国」に見合う対策を 》
 率先して脱プラスチックに取り組む責任がある。その試金石の一つが、レジ袋をいかに減らせるかだ。
 今回、有料化の義務づけを盛り込んだことは評価できる。
 ただ、その効果には限界がある。すでに有料化が広がりつつあるスーパーでも、レジ袋を辞退する人は約半数で頭打ちだ。
( → (社説):朝日新聞 2018-10-20

 案の定、という感じだ。レジ袋有料化ばかりにこだわっている。それでいて、「その効果には限界がある」と認めている。レジ袋有料化なんて、やったところで効果は限定的だ(約半数で頭打ちだ)と認めているくせに、それを推進しようとしている。
 つまり、無効だとわかっていることをあえてやろうとしているわけだ。頭がメチャクチャだ。
 無効だとわかっていることはやらずに、有効なことをやるべきだ。そういう発想がないのか? 小学生でもわかることをわからずにいるのだから、まったく呆れる。
 この手の環境保護論者は、合理性がまったく欠落している。環境保護を推進しようというよりは、環境保護を推進しているつもりという精神的な宗教運動みたいなことをやっているんだね。地球の汚染には目を向けず、自分たちだけを見て、自己陶酔にひたっている。
 


 【 関連項目 】
 レジ袋有料化というのはナンセンスだ、という話を、もっと徹底的に示したことがある。
 こんな小さなことにこだわるよりも、もっと徹底的に効果のある方法がある、という話。(ただし廃プラスチックの削減ではなく、省資源・省エネのために。)
  → レジ袋有料化よりも……: Open ブログ

posted by 管理人 at 09:04| Comment(4) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
食品用プラスチックトレイや容器は、各スーパにリサイクルボックスがあったり、自治体がプラゴミとして回収するルートが既にあります。経済性やどの程度実行されているかはさておいて。

で、一部スーパーの個別的有料化はあるものの、公として何も手付かずのレジ袋を有料化することで”環境に配慮してますよ”というポーズを示すことが実の目的ではないかと。他国に環境問題でモノ申すため、という目的もあるのかもしれません。
Posted by 作業員 at 2018年10月20日 12:36
 最後に 【 追記 】 を加筆しました。朝日新聞・社説の話。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2018年10月20日 13:09
 最後に 【 関連項目 】 を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2018年10月21日 08:00
一部の自治体ではレジ袋をゴミ袋として使用することができず、自治体指定のゴミ袋を買わないといけない。
どうせ有料化するなら、一律で、レジ袋をゴミ袋として使用できるようにすれば良いと思う。
Posted by うっず at 2018年10月26日 20:49
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