──
北海道の節電は、(前項で述べたように)「1割削減」または「数値目標なし」という形になったが、いまだに節電は要求されている。政府は特に「節電解除」とは言っていないし、また、北電は「節電要請」を続けている。
平日朝8時30分から夜8時30分まで、できる限りの節電をお願いいたします。
( → 北電 2018-09-17 )
その結果、人々は節電に努力しているので、電力需要は大幅に減ったままだ。
たとえば、(月曜日だが祝日である)17日のデータ。

──
さて。北電は新たに再稼働の情報を出した。
《 苫厚1号、18日にも再稼働 北海道電が修理終え前倒し 》
北海道電力は17日、震源近くに位置し損傷を受けた苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所の1号機(出力35万キロワット)が18日にも再稼働する予定だと発表した。北電は11日に1号機の復旧見通しは9月末以降としていたが、損傷箇所が限定的だったとして、前倒しで再稼働させる。
( → 産経ニュース 2018-09-18 )
18日からは 35万kW が追加されるので、供給が大幅に増える。こうなると、もはや無理な節電はする必要がない。ある程度は「無駄遣いをしない」というぐらいの注意は必要だが、ことさら窮乏状態みたいな努力をする必要はなくなるだろう。
──
ちなみに、本日のすすきの。まだ節電中。(18:26)
節電すすきの寂しいねえ pic.twitter.com/NSro9POS8k
— みなみのさつき (@3_7_3_k) 2018年9月17日
ただしその後、9時過ぎ(21:43)には、「節電していない」という報告があった。
すすきの久しぶりに通ったけど節電してなかった
— 平成最後のぴぬ(:3 っ)з (@PiNUMAH9) 2018年9月17日
これはどうも、「午後 8時30分を過ぎると、節電タイムをはずれる」ということが、理解されてきたせいらしい。
ただ、18日以降は、全般的に節電の必要がなくなるはずだ。午後6時ごろは、ちょっときつくなるかもしれないが、それ以外の時間では、特に節電の必要はなくなるだろう。
※ でんき予報 で需給の状況をこまめにチェックすればわかる。
[ 付記 ]
ニッカはどうか? 22時過ぎでも、まだ節電中でした。
すすきの交差点の、例のブツ(笑) pic.twitter.com/Cg8hKiFMsL
— 神聖神威古潭帝国 (@st_kamuikotan_e) 2018年9月17日
ちなみに、以前の明るい すすきの。
なんか中途半端に終わったので、すすきの大交差点の画像上げておきます。
— るーちぇAdolescence (@Lucemoon888) 2014年5月11日
メイキングめっちゃいいでー#探偵はBARにいる2 pic.twitter.com/ZJ72NDEKCP
──
《 苫東厚真1号機、18日夕方以降に再稼働 北海道電力 》
北海道電力の藤井裕副社長は18日、記者会見を開き、苫東厚真火力発電所1号機(厚真町、出力35万キロワット)が18日中に再稼働できる見込みと明らかにした。再稼働の時間については「夕方以降、できる限り早く」と述べるにとどめた。
1号機の再稼働によりピーク時の平均供給力は391万キロワットに及び、地震発生前のピーク需要383万キロワットを上回るため、1号機の再稼働をもって午前8時半〜午後8時半の「需要減1割を達成するためのできる限りの節電要請」を解除すると話した。藤井副社長は「(電力需要期の冬に向けた)無理のない範囲の節電をお願いしたい」とし、事実上の節電要請の緩和に踏み切る。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35456960Y8A910C1MM0000/
北海道知事も安全宣言を出したみたいだし個人的には少なくとも札幌・小樽辺りなら大丈夫だとは思いますけどね。まあ出身地贔屓もありますけどね。
余震は収まっているし、危険なんて考えられない。万一地震があっても、普通は死ぬことはない。山裾だけが例外。
以下、ニュース。
──
《 苫東厚真1号機 トラブルで復旧時期延期 》
北海道電力は18日夜、苫東厚真火力発電所(北海道厚真町)1号機(35万キロワット)の同日中の再稼働を断念したと発表した。国は1号機復旧に合わせ、北海道内の企業や家庭に要請している節電の目安「需要1割減」を撤回する予定だった。今のところ、19日午前9時以降の同日中の復旧を目指しており、設備のトラブルはないとしている。
北電は遅れの原因について、ボイラーの配管内にある水のマグネシウムなどの数値が高く、運転の障害になりかねないと説明している。配管内のさびが溶け込んだものとみられる。そのまま運転するとボイラーやタービンの故障の原因となるため、ろ過や水の入れ替えが必要で、想定より時間がかかるという。
https://mainichi.jp/articles/20180919/k00/00m/040/100000c
明日の午前中はもともと需要が少ないので、機に説に電気を使ってもいいだろう。
節電の必要があったのは、本日の午後六時ごろだけ。
ヤフコメの住人共は心配し過ぎですね。こういった心配事を吹聴することが風評被害を招くことに何で気付かないのでしょうかね。全くです。
まあヤフコメはもともと品位の低い人の集まりですからねえ。ネトウヨが多いからなのかな?
あれだけ人命をきちんと重視して物事を言う管理人様が大丈夫だと言っているんだし、北海道は安全だと(崖下を除けば)確信しました。
少しは勉強していただけないと、道民として迷惑ですわ
→ https://www.asahi.com/articles/DA3S13674425.html
来年二月には、新しい火力発電所が完成するので、余裕はさらに増えます。
そもそも、節電の解除は、政府と北電が本日発表しました。文句を言うなら、そちらに言ってね。
──
北海道電力は十九日、北海道の地震で停止した苫東厚真(とまとうあつま)火力発電所の1号機(厚真町、三十五万キロワット)を午前九時に再稼働させたと発表した。
1号機再稼働により北海道電の供給力は約四百万キロワットまで回復、この時期の最大需要を安定的にカバーできる状況になった。国や北海道は地震後に実施した特別な節電を終了し、例年通りの「無理のない範囲の節電」に緩和した。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201809/CK2018091902000265.html
──
なお、北電の でんき予報 を見ると、最大需要が 350万kW ぐらいなので、余裕は 50万kW ぐらいある。たっぷりある。余裕しゃくしゃく。
北電の見通しに比べて、需要は 30万kW ぐらい少なめだ。
──
北海道電力は19日、地震で損傷した主力の苫東厚真火力発電所2号機(厚真町、60万キロワット)の修復作業を進め、10月中旬以降としてきた再稼働時期の前倒しについて本格的な検討に入った。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2018091901001898.html
ということは、1号機が稼働する前の最大供給電力(360万kW )に届いていないから、1号機が稼働する前から、節電をほぼ解除していても大丈夫だった、となる。
すすきのなどの繁華街が明るくなった程度では、電力需要はたいして増えないようだ。
https://goo.gl/FcWsna
で、それは何年も続く構造的なもので、この冬は綱渡りそのもの。そして石狩(小樽、LNG)が春に動いても、綱が平均台になる程度ですのよ、てことを理解されては
北電は悪くないので文句は言いません。知事には言いましたわ。そして勉強不足の貴方にも
それは長期的な問題でしょう。私が言ったのは、今現在の話であって、「現時点では特別に厳しい節電をする必要はない。大騒ぎするな」というだけの話。
長期的に十分な供給があるかどうかは、まったく別の問題だ。それに対しては「発電所を新たに建設する」という方針を取ればいいだけのことだ。まったく別の話だ。本項は関係ない。
あなたが私に文句を言うとしたら、次のように言うべきだ。
「現状では北海道の電力は需給が厳しいので、各業界は節電に努めるべきだ。そのためには繁華街が節電するべきだ。すすきのを暗くするべきだ。ホテルも地下鉄も業務を一部停止するべきだ。そのせいで観光客が激減しても仕方ない。停電の危機を避けるために、北海道の観光客が激減するという状態を耐え忍ぶべきだ」
あなたはそう主張するべきなんです。それなら、私への反論となる。
実際、政府は、上記のように主張していた。私はそれを批判した。
だから、あなたが私に文句を言うなら、政府と同じように、「北海道の観光業界はくたばれ。全体に奉仕するために個別の人々は貧しくなれ。観光業界の店は倒産してしまえ」と主張するべきなんですよ。
顔を洗って出直してきてください。
オマケで言うと、現在の北海道電力の余裕を見るには、でんき予報を見るといい。
→ http://denkiyoho.hepco.co.jp/area_forecast.html
本日の段階で予備率は 26%もある。余裕綽々だ。前日実績も似たようなものだ。
ついでだが、北海道の暖房の主力は石油とガスです。「電気で暖房している」というのとは違う。本州ならば「電気で暖房している」というのが成立するが、北海道は違う。
──
なお、北海道の電力の供給力を拡大するという話については、私は別に反対していません。念のため。
灯油暖房だって今はみんなFFだから、停電したら止まるの
で、それで凍死者が大量に出たとき、貴方は反省するのかしら
顔を洗って出直してきてくださいませ。期待してませんけど
現時点では、十分に足りています。
https://www.asahi.com/articles/DA3S13674425.html
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO35726790V20C18A9TJ3000/
今後、1月ごろに需給が逼迫するかもしれないが、そうなったら、その時点で節電すればいい。
一方、今の時点では十分に足りているんだから、今の時点では節電する必要はない。
1月に電力不足になるかもしれないから9月中に節電するというのは、「江戸の敵を長崎で取る」みたいなもので、無意味なことだ。
> 停電したら止まるの
今の時点で節電しようがするまいが、停電には影響しません。どっちみち余裕はたっぷりあるので。
今の時点で停電するとしたら、需要過剰のせいではなく、別の理由でしょう。たとえば、また地震が起こるとか。で、地震が起こって停電したとしても、それは私のせいじゃありません。私に文句を言うのは、お門違い。文句は地震に言って。
なお、需要を減らすために最も効果的なのは、需給調整契約です。北電はこれをきちんと結んでいないので、いろいろと問題が出る。前に述べたとおり。下記の [ 付記 ]。
→ http://openblog.seesaa.net/article/461520202.html
何らかの対策をしたいのならば、「1月までに需給調整契約を企業と結べ」と北電に言うべきです。
一方、私に向かって「9月中に節電することを薦めよ」と言うのは、とんでもない見当違い。今ごろ節電をしても無意味だし、また、私に注文するのもおかしい。