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北海道の観光業が、地震の影響で客が減って、困っているという。客足が激減というありさまだそうだ。
《 人影まばら、嘆く観光地 北海道地震 》
地震発生後、北海道内の観光地からは客足が遠のき、大型イベントが中止や延期になっている。秋の行楽シーズンで、地震の影響がいつまで続くのか心配する声が出ている。
道内で最大震度7の揺れが起きてから初めての週末となった8日、札幌市内のホテルは空き室が目立った。
函館名物の朝市も、8日朝は人影がまばら。土産店を営む男性(38)は「普段の2〜3割の客足。こんな週末は初めて」とこぼす。
広大な花畑がある中富良野町のホテル「ふらのラテール」では9月の予約は半年前から埋まっていたというが、8日に宿泊したのは2組だけ。佐藤英樹・総支配人は「地震への不安から、今後、旅行者の足が北海道から遠のくかもしれない」と心配する。
旭川市の旭山動物園は、7日に営業を再開したが、客足は通常の半分以下。登別市の登別温泉は、地震当日に約2500人のキャンセルがあったという。
( → 朝日新聞 )
この先についても心配する声が多いが、私は心配不要だと判断する。
なぜか? そもそも人々が旅行をキャンセルしたのは、地震の生者ない。停電のせいだ。旅館やホテルは停電で空調も効かないし、料理もまともにできそうにないし、電車も止まっているし、各種業者は開店休業状態らしいし、まともに旅行ができるわけがない。だったらキャンセルするのが当然だ。
一方、8日の朝から停電がほぼ解消して、電車も平常運行するようになった。
→ 札幌市営地下鉄と市電、8日から平常運行に
だから、8日はまだキャンセルのキャンセルができないとしても、9日頃からはだんだん正常化していくはずだ。週明けにはかなり正常化するものと思える。あと 10日も立てば、地震の影響はほとんどなくなるだろう。
その意味で、関空の連絡橋がずっと止まっている大阪に比べれば、ずっとマシだと言える。大阪の方は、激減した外国人観光客が回復する見通しはまったく立っていない。
その意味で、北海道の方は、ほとんど心配がいらない状態だ、と言える。
地震よりもずっと怖い、超大型の風台風。
[ 余談 ]
それにしても、あのタンカーの不注意が、関西全体に大被害をもたらすのだから、まるでカタストロフィのモデルみたいだ。「北京の蝶々が羽ばたけば、ニューヨークが雨になる」というやつ。
「タンカーの船員が前夜にちょっと酒を飲みすぎたせいで、錨を降ろすのを怠って、タンカーが流されて、関西全体に大被害」
という感じ。たった二杯の酒が、関西全体に大影響。
「大阪に被害をもたらすタンカー船。たった二杯の酒で起こった」
という感じ。(想像です。)
ま、それに比べれば、北海道はずっとラッキーだった。夏の停電なら、死者も出ないしね。(冬なら凍死者が出たかも。)
関空のタンカーの方は錨はおろしていたが、錨の抵抗力が足りず「走錨」してしまったと。
ただし以前から走錨多発エリアであったということで、国土交通省も注意喚起していたそうなので、あえてそんな場所に錨を降ろしたのはなぜか今後の捜査を待つというところですか。
だったらなおさらで、地震の当日はともかく、数日後には、その気持ちは薄らぐ。
キャンセル料は、直前だと、100%か 70%ぐらい取られる。そんなに金を取られるぐらいなら、キャンセルをやめる人が多いでしょう。
ただ、山裾にある旅館だけは、怖いので、影響を免れない。(余震がありそうなので。)
一方、都市部のホテルなら、怖がる理由はないでしょう。今回も札幌では被害は皆無だったらしいし。(停電があっただけで。)
そうだったのか。情報ありがとうございます。
だとすると、国交省がきちんと指導しなかったことに、大きな責任がありそうですね。「停泊禁止」ぐらいの措置を取るべきだった。
下手をすると、タンカーから油が漏れて、湾内炎上という事故が起こったかも。
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なお、調べたら、下記の記事があった。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20180909-OYT1T50010.html
「タンカーが事故前、荒天時に避難するよう推奨されている海域ではなく、関空島に近い位置に停泊していた」
とのことだ。
法的(またはそれに準ずる)強制力が及ばないところ、運用対処で進めることには限界があるように感じます。
管理人さんが認識されている"国交省に対する責任"が具体的にどこなのかが読み取れないのですが、現場(関空)にある国の出先機関に対して責任を問うているのだとしたら、私は違うと思います。
決まりごとを作るのは、霞ヶ関の仕事です。霞ヶ関の対応がまずかった、という認識を管理人さんがされているのであれば、それで良いと思います。
今回の一番の被害者は、どう見ても関空で働く職員(官民問わず)です。旅客じゃありません。
おおむね、そうです。
より正確に言えば、「中央と現場をひっくるめた国交省全体」のこと。
法律と運用をいちいち分離する必要はない。両者をひっくるめる。法律が不足しているなら、法律不足にしている中央の責任となる。法律が足りていて運用がまずかったなら末端の責任となる。
ただ、今回はそういう細かいところまでは論じていない。国交省全体を見て問題視している。その内部の内訳については関与しない。誰かの責任論を論じているのではない。
> 今回の一番の被害者は、どう見ても関空で働く職員(官民問わず)です。
そうかな? 仕事なんだから、仕方ないんじゃない? 超勤手当をたっぷりもらえば、相当多額の増収になるはずだし、純然たる被害者とは違うと思う。
旅客だって、時間を失っただけで、金銭を多額に失ったのとは違う。
莫大な金銭的損失を受けたのは、観光業者でしょう。これのせいで倒産する業者もいくらか出てくると思う。「人生終わった」となって、首をくくる人も出てきそうだ。
政府は運転資金の融資でも考えた方が良さそうだ。経営の苦しい旅館だと、結構つぶれるところも出てきそうだし。
> 船長は海域外だと認識していたが、「安全だと思った」と説明しているという。
ということだから、情報不足で誤認してたことになる。広報が十分であれば、間違った場所に停泊することはなく、正しい場所に停泊していたはずだ。情報不足・広報不足が、この事故の決定的な理由だろう。
そうなると、どっちもどっちですね。
ただ、タンカー会社のほうが、よりプロ意識が欠けているように思えます。
『情報は与えられるもの。与えられて当然』という認識がそもそもの間違いです。
正しくは、
情報やデータは取りに行くもの。そして、得られた情報などをきちんと解析することが重要だと思います。
私の独断ではありません。
いろんな人が、ネットや書籍などで言っています。
広報で得られた情報に不足があれば、もっと自分から取りに行く姿勢が大事です。あと、気象情報(台風情報)をきちんと把握してたのでしょうか?この会社。それも怪しいものです。
国の方は、連絡橋を破壊されることで、国家的損失。補償は保険の限度額まで。あまりにも少額。
どっちが悪いとか、どっちの賠償責任か、というような問題ではなくて、国の方は泣き寝入りせざるを得ないのだから、国の方がしっかりしないと国民は大損するという話。
比喩的に言えば、無保険車を放置すると、国民が泣き寝入りをせざるを得ないので、国は無保険車を取り締まるべきだ、というような話。国がしっかりしないと、国民が泣く。
ここで「無保険車が悪い」と言っても、国民は賠償金をもらえるわけじゃない。