2018年07月01日

◆ 無免許運転で死亡事故 の根源

 中学生が無免許運転で死亡事故を起こした。これは道路の側にも危険性の問題がある。

 ──

 中学生が無免許運転で死亡事故を起こした。岡山で。
 岡山市北区で中学生5人が乗り、そのうち1人が運転していた乗用車が中央分離帯のポールに衝突し、少女1人が死亡、4人が重軽傷を負いました。
 午前5時ごろ、岡山市北区青江の国道30号で乗用車が中央分離帯に乗り上げ、金属製のポールに衝突しました。
( → 岡山で中学生運転の車が事故、1人死亡4人重軽傷 TBS NEWS

 
 自動車はひどく大破している。




 この件については、無謀な運転をした中学生の側を批判する声が多い。
  → はてなブックマーク - | NHKニュース

 しかし、動画を見ればわかるように、ぶつかったのは中央分離帯の金属ポールだ。つまり、中央分離帯に、金属ポールという危険物が設置してある。これだ。





 こんな危険物を中央分離帯に設置するのだから、まるで、あえて人殺し用のギロチンを設置するようなものだ。気違いじみている。
 少なくとも東京近辺の4車線道路では、こんな馬鹿げたことはしていないのが普通だ。中央分離帯には、何も設置しないか、あるいは、低い柵か、生け垣みたいなものが設置されるぐらいだ。たまに人の防御用に、高さ80センチぐらいの金属柱が立っていることもある。いずれにせよ、こんなに大きな金属柱が立っていることは、まず、ない。
 なのに、何で、こんな柱を立てるんだろうか? これでは「フェイル・セーフ」(万一の事故の場合にも、被害を最小化する)とは逆で、「フェイル・デンジャラス」(万一の事故の場合には、被害を最大化する)という愚行をしていることになる。
 困ったことだ。同様の柱や電信柱があれば、すべて撤去してもらいたいものだ。中央分離帯では。

 ( ※ もしかしたら、すぐそばにある街路灯の柱を守っているのかもしれない。だが、中央分離帯に街路灯を設置すること自体がおかしい。街路灯は道路の両脇にあれば十分だ。)

 ──

 《 注記 》

 誤読している人がいるので、注釈しておこう。
 本項は「事故の原因は中学生にある」ということを否定しているわけではない。「事故で死者が出たことには、道路の側に問題がある」と指摘しているだけだ。両者は別のことなので、混同しないようにしよう。(被害の有無と、被害の程度。)
 本項の主題は「フェイル・デンジャラス」だ。お間違えなく。(お馬鹿な中学生の擁護が目的ではない。)
 もともと道路が危険であれば、この中学生に限らず、一般の自動車利用者にとっても危険が生じる。(すぐ下の話も参照。)



 [ 付記1 ]
 「無免許運転をするバカのことなど考えなくてもいい」
 と思うかもしれないが、しかし、報道されない形の死亡事故なら、すでにあちこちで多数起こっているかもしれない。交通事故というのは確率的に起こるものなのだから、無免許であろうとなかろうと、どこかで事故は起こる。そして、事故の起こった現場が、たまたま電信柱の立っている場所であれば、事故を起こした人は死ぬ。
 「ここに電信柱さえなければ、死なずに済んだのに……」
 と思っても、後の祭り。
 かくて、道路管理者の責任で、死ななくてもいい人々が無駄に死んでいく。殺人装置ですね。
 新幹線の殺害事件や、警官の拳銃を奪う殺害事件では、世間では大騒ぎするくせに、本項で述べたような殺人装置については、世間は気にも留めない。

 [ 付記2 ]
 似た例がある。北海道の事故。





 やはり未成年の無免許運転で死亡事故。死者が出た理由は、道路脇の電信柱にぶつかったから。
 そっくりですね。

 [ 付記3 ]
 事故の原因は何か? 推理してみよう。
 車体の左側面が大破していることから、正面衝突ではなく、右折状態で、左側面が柱にぶつかったと推定される。
 ではなぜ右折状態か? それについては、現場の写真を見るとわかる。現場の少し手前だ。(ここから数十メートル先に、事故現場がある。)





 ここでは、次のような感じに見える。
  ・ 3車線の一番左側がなくなっている。
  ・ 道路全体が右に押し込められている。


 つまり、「自動車を右に少し曲げるべきだ」という印象を与えるような感じになっている。(一種の錯覚だ。視覚的効果。)
 で、そう感じて、あわててハンドルを少し右に曲げた。すると、運転未熟なせいで、右に曲がりすぎてしまった。右前輪が中央分離帯に接触した。
 すると、そこで右車輪にブレーキ効果が発生するせいで、車体の全体が右回転するようなモーメントが発生した。そして実際、車体が右回転して、同時に、車体が右側に移行して、中央分離帯を乗り越えた。そのまま右折した姿勢でさらに進行したが、するとそこには、金属ポールがあった。激突。

 さて。
 実際には、車線は右には曲がっていない。そこにあるのは、バス停留所のための場所だ。ここでは車線が部分的に3車線になっているだけだ。もちろん、慣れている人ならば、すぐにわかる。しかしこの運転者は、無免許で、不慣れだ。しかも時刻は午前5時という薄明のときだ。おまけにどうやら、スピード違反で、高速運転していたようだ。
 かくて未熟な運転手が、判断ミスのあとで操縦ミスをして、事故を起こしたわけだ。

 [ 付記4 ]
 「これは車両感知器のポールだ」
 という指摘のコメントが来た。なるほど。たしかにそうだ。
  → 車両感知器 - Google 検索

 ならば、単純な「撤去」に変えて、次の代案を出そう。
 「柱の前後に、柵や植物などをたくさん植える」
 これなら、柱に衝突する前に、多くの柵や植物にぶつかるので、自動車は減速する。結果として、死亡事故にはならない。
 また、そもそも柵や植物がいっぱいあれば、そういうところに突っ込む危険性も減る。(物が目立てば、そこに飛び込もうとする人はいなくなる。)
     《 オマケ 》
     とはいえ、現場の状況をよく見たら、車両検知器のポールを中央分離帯に設置する必要性は薄い。中央分離帯でなく、道路の脇に設置すれば十分だ。(普通の電信柱と同様だ。)
     というか、既存の電信柱を利用して、そこから横に棒を伸ばせばいいのに。何だってわざわざ独自の金属柱を立てるのか、意味不明。
    ( ※ 既存の電信柱なら、とても丈夫だ。だからこれを支柱とすることで、そこから横に伸ばす棒も、しっかりとした強度を得ることができるはずだ。)

posted by 管理人 at 21:21| Comment(26) | 安全・事故 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後に  [ 付記3 ] を加筆しました。
 事故の原因の話。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2018年07月01日 21:58
Uターンしようとして乗り上げて そのまま滑って左側面がポールにぶつかったと推測します。(もう一つ先のポール手前ならUターン出来た) 管理人さんの指摘しているように生け垣や柵が無いので 低い段差を見落としたのでしょう。はみ出しや右折させないためならよくあるのオレンジ色(だっけ)のプラスチックのポールに変更すべきですね
Posted by P助 at 2018年07月02日 06:46
Uターンなら、時速 20キロ以下なので、あれほどひどい大破はしません。
あの大破の具合からして、時速 100キロ前後出ていたと推定される。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180701/k10011503371000.html
Posted by 管理人 at 2018年07月02日 07:29
 「自動車はひどく大破している」
 という動画を追加しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2018年07月02日 07:35
無免許で100キロも出すような馬鹿がギロチンで死刑になったと考えれば妥当な結末

死ななければ将来もっと酷い犯罪を犯してしまっただろう
Posted by カレー at 2018年07月02日 07:51
 [ 付記1 ]の前に 《 注記 》 を加筆しました。誤読している人向け。

 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2018年07月02日 07:56
> 馬鹿がギロチンで死刑になった

 そういう話ではなく、一般人もギロチンで死刑になる、という話です。お間違えなく。
 上記の 《 注記 》 以下で解説しました。
Posted by 管理人 at 2018年07月02日 08:05
一般人は薄明で100キロも出さないし、バス停留所を見て右に行かない

このポールで死ぬのは馬鹿

Posted by カレー at 2018年07月02日 08:22
>Uターンなら、時速 20キロ以下なので
若者はむちゃしますよね お忘れですか若い頃を ^^;
スピンターン とか
50キロぐらいでもあのくらいの破損はあり得ると思います。(ぶつかる面積が狭いほど食い込みが大きい)
Posted by P助 at 2018年07月02日 08:29
とても良い記事だと思います。
事故を起こした若者があまりにバカ過ぎて、ポールの問題はなかなか思い当たらないですね。

あまり本質的な話ではないですが、時速100キロでまともにポールにぶつかった場合、この程度の大破では済まない気はします。
いずれにしても、特に重要な意味がないならポールは撤去した方が良いですね。
Posted by K2 at 2018年07月02日 14:16
タクシー運転手さえ
一発免停で仕事できなくなるのに
30kmオーバーで捕まってたよ
死にたくてスピード出してるわけじゃないからね
Posted by 老人 at 2018年07月02日 16:27
不可抗力によってはじき出されて
障害物にぶつかってなくなるケースは良くあります
Posted by 老人 at 2018年07月02日 16:33
更に最悪の例
障害物もなく対抗車線に飛び出して対抗車と正面衝突して
犠牲者を増やす
運を感じる
Posted by 老人 at 2018年07月02日 16:38
ポールといっても、本件のは車両感知器のポールでしょ
普通に考えると、道路の真ん中に設置するのが妥当のように思える
それを「実は車両感知器は必要ない」とか「設置するなら別の場所に設置した方がいい」といった代替案を出せるのがいつもの管理人のような気がするけど
Posted by 曲学阿世 at 2018年07月02日 18:33
> 車両感知器のポール

 ご指摘を受けて、 [ 付記4 ] を加筆しました。
Posted by 管理人 at 2018年07月02日 18:54
 街路灯や電柱や車両感知器のポールは、中央分離帯ではなく、道路の両脇にあってもよいと思います。
 しかし、運転操作のミスでぶつかる危険性があるのは、道路の中央でも両側でも同じように思えます。
 どちらの方がより危険性が高いのでしょう? 
 道路の両側にあると、歩行者を守る意味が多少はあるかなとも思いますが。
Posted by ishi at 2018年07月02日 19:08
中央分離帯の街灯なんてたくさんあります。

豪雨のスリップ事故などハンドリングミスがほとんどですが、死亡事故はスピードオーバーが原因です。

彼らを基準にして莫大な税金を投入しても無駄だと思いますよ。
Posted by 普通のおっさん at 2018年07月02日 19:28
> 道路の中央でも両側でも同じように思えます。

 両側にはもともと電信柱がいっぱい並んでいるので、両側にさらに別の柱が追加されても、危険度は変わりません。中央分離帯だと、違う。

> 中央分離帯の街灯なんてたくさんあります。

 柵・生け垣・立木などで前後をカバーされていることが大半です。
 そうでない場合には、柵・生け垣・立木などを追加するべきでしょう。

> 莫大な税金を投入

 柵・生け垣・立木などの費用は少額です。費用対効果の面で、十分な安全効果があります。
 そもそも、道路に一般財源の金を投入するのが間違いであって、自動車のユーザーから徴収すれば、何の問題もない。
Posted by 管理人 at 2018年07月02日 19:36
対向車や他の車などを巻き込まずに済んだということで、フェールセーフになっていたともいえます。
そもそも無謀な運転しなければぶつかる可能性はゼロなんだから。
Posted by うっず at 2018年07月02日 23:05
死亡者は後部座席に座っていたようですよ。
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6288470
たしかに大破していますが、後部座席のほうの損傷より助手席の損傷が激しいように見えます。
柱に当たったことが死因なのではなく、シートベルト未着用が原因なのではありませんか?
後部座席もシートベルト着用が義務化されていますが、いまだに着用していない後部座席乗員も多く見られます。
Posted by とおりがかり at 2018年07月02日 23:09
事故現場と事故車両をみると、視覚効果によるステア操作ミスではないと思いました。
また、今の季節5時だと十分明るいです。
また、洋服チェーン店を過ぎた中央分離帯の側面で前でスピンターンを試したのでもないでしょう。
道路左側の飲食店?の駐車場から出てきた車か何か(人かもしれない)を避けようとして、ブレーキを踏みながら右にステアを切った。
多くは右前輪の足回りを壊しながらフロアが中央分離帯に乗っかった「亀」となる(10回弱そういう事故を見ています)。
なお、右後輪も乗り越えている亀も数度見ています。
ところがブレーキがきつい状態でステアを切り過ぎると、ABSがあってもスピンモード(FFのタックイン)になりやすい。
そして両輪が中央分離帯を乗り越えてしまった(前輪は車軸ごと大破)。さらに後部座席の慣性があるから乗り越えた前のエンジン(フロア)を軸にスピンしてしまう。
ここで運悪く車の左側面が鉄柱に食い込んでしまった。
という事故でしょう。

事故を誘発した何某は、関わりたくないから何も言わずに去ったのでしょう。もしかすると、中学生がそういう車か人に気付くのが遅れた事故かもしれません。

また、ABSを効かせてステア操作で回避するよりも、床を踏み抜くほどのブレーキ操作で減速する方が確実なのですが、その知識も技量もなかったでしょう。
痛ましい事故です。



Posted by 京都の人 at 2018年07月03日 00:17
反対車線を逆送していた可能性はないか?
ttps://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180701-00010001-sanyo-l33.view-000
普通に車線を走行していたのなら、ハンドル操作誤っても上の写真の様になるか?

推論だが、はるやまがある側の店(の駐車場から)出る際に、そのまま右折で
反対車線を走行、逆送に気づいて慌てて事故を起こした中央分地帯が切れている場所で
本来の車線に戻ろうとしてハンドル操作を誤り中央分離帯に乗り上げた。
少しでも早く戻ろうとしていたなら、スピードが出ていた理由にもなる。

Posted by 寿限無 at 2018年07月03日 01:20
大体、普通に左車線を走行して、中央分離帯に乗り上げたのなら、
分離帯のこちら側で車両感知器のポールの手前(右側)に乗り上げ
た痕跡が無いのが不自然。
Posted by 寿限無 at 2018年07月03日 01:26
この写真では分かりにくいけど、他の写真で見るとポールは左車線から見て向こう側に斜めに曲がっているので、
普通に左車線を走って斜めにぶつかったんでしょう
車がポールの右側にあるのは、ぶつかった流れでポールに巻き付きながら動いたから

Posted by カレー at 2018年07月03日 05:24
>柵・生け垣・立木などの費用は少額です。

それを全国規模で実施して、毎年掛かるメインテナンスコストを負担するんですか?

もっと簡単な方法があります。
米国のように、スピード違反をしたら保険料が跳ねあがるようにしてしまえばいいんです。
Posted by 普通のおっさん at 2018年07月07日 08:28
> それを全国規模で実施して、毎年掛かるメインテナンスコストを負担するんですか?

 全然、問題ないですよ。私の家の近所で、中央分離帯のあるところは、みんなそうなっています。中央分離帯で何もないところなんて、私の家の近所にはない。(たいてい何かが設置されてある。)
 そもそも、金属柵のメンテナンスコストなんて、ゼロ同然でしょう。毎年のように路面を掘り返している工事の方が、よほど巨額だ。

 ──

 そもそも、最初から中央分離帯を設置しない(あれば撤去する)ということの方が、ずっと簡単だ。
 中央分離帯を作るコストの方が、何もしないことよりも、よほど高額である。
 たいていの4車線の国道は、そうですよね。柵なしの中央分離帯なんて、馬鹿げている。単に事故を招くだけだ。
( ※ 中央分離帯を設置するかわりに、3センチぐらい波形に盛り上がった、縦バンプみたいなものを設置していることも多いね。)
Posted by 管理人 at 2018年07月07日 10:03
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ