2018年06月03日

◆ Fラン大学が消えた?

 Fラン大学がなくなったようだ。どの大学も偏差値が急上昇した。(首都圏で)

 ──

 Fラン大学については、「つぶしてしまえ」と前に書いた。
  → 底辺大学をつぶせ: Open ブログ
( ※ ただし、強権的につぶすのは問題がある。そこで、「奨学金の対象を「偏差値 50以上に限る」というように、受験生を絞るという方法で経営難にする。)

 ところが、意外なことに、これらの大学の偏差値が急上昇している。首都圏の大学を調べると、大部分が偏差値 45 程度以上になっている。例外的に、40以下の学科もあるようだが、ごく少ないので、「たまたま受験生が定員割れした」という学科の場合に限られるようだ。

 具体的に言うと、Fランの名称は、下記にある。



 これらの大学の偏差値を、ググって調べると、おおむね 45 以上である。(首都圏で)

 さらに、Eランと言われる、大東亜帝国(大東文化、東海、亜細亜、帝京、国士舘)について調べても、偏差値はおおむね 45 以上である。

 つまり、Fランと呼ばれていた大学は軒並み Eランになってしまっている。Eランの大学はそのまま Eランのままである。(かわりに Fランに落ちてしまったわけではない。)

 まことに不思議なことである。

 ──

 どうしてこうなった? そこで思い浮かんだのは、次のニュースだ。
 → 「狭き門」浪人生が増加中 定員厳格化、私大の合格者数減:朝日新聞

 定員の厳格化で、私大の合格者数が減少しているという。
 とすれば、それにともなって、偏差値が急上昇するのは、当然だろう。
 同じ記事は別タイトルでも公開されているので、そちらから転載しよう。
 首都圏や関西で最近、浪人生が増えている。大手予備校の浪人生コースでは、久しぶりに入学制限したところもある。大きな原因になっているのは、大規模私立大が入学定員を厳格に管理し、合格者数を絞り込んでいることだ。
( → 「A判定」でも不合格 増える浪人生、入学断る予備校も:朝日新聞

 記事では、「模試では受かると判定されたのに、不合格になってしまったので、浪人している」という被害者の声が報道されている。「早稲田大の文系学部に絞って受験した」というような比較的ハイレベルの受験生の事例が記されていた。
 それはそれとして、ハイレベルでなくローレベルでも、同様のことが起こっているようだ。結果として、Fランレベルの大学では、「合格者減 → 合格ラインの上昇」という形で、Fラン大学が消えてしまったらしい。
 意外な結果。

 ──

 ただし、である。上記のことが理由であれば、次の推察が成り立つ。
 「首都圏では Fランがなくなったとしても、地方の大学では Fランは残っているのでは?」

 具体的には、足利大(旧称:足利工業大)、日本文理大(大分市)だ。これらを調べると、偏差値 40以下なので、Fランのままである。
 一方、他の大学は、首都圏にあるので、偏差値 40以上となっている。

 となると、推察通りであることから、こう結論できる。
 「首都圏では Fラン大学がなくなっているが、地方では Fラン大学が残っている」

 こう結論していいようだ。
 


 [ 付記1 ]
 では、これまで Fランと見なされていた大学は、もはや「取りつぶし」の必要はなくなったのだろうか? 
 それは何とも言えない。偏差値が上がったのは、一時的な現象であるにすぎないかもしれないからだ。来年以降は、事態が変わっているかもしれない。
 そもそも、基本的には「少子化による受験生減」という長期的な傾向がある。


出生数と出生率の年次推移(1947〜2009年)
出生数
出典:出生数の年次推移(厚生労働省人口動態調査より)


 出生数の低下により、受験生はどんどん減少していく。
 とすれば、状況を放置している限り、大学の合格レベルは(長期的に)どんどん低下していくはずなのだ。
 したがって、長期的には、余計な大学はどんどんつぶす必要があるはずだ。
 ただ、グラフを見る限り、減少の幅は少ないので、今すぐ大幅につぶすべきだとも言えないようだ。偏差値 45ぐらいのレベルを保っている限りは、特につぶさなくてもいいかもしれない。

 [ 付記2 ]
 この事態が起こった理由については、朝日の上記記事に解説がある。(有料部分)
  浪人生が増える理由として各予備校が指摘するのは、定員が8千人以上の大規模私大に対する入学定員の厳格化だ。大都市圏に学生が集中する状況を改め、地方の活性化につなげようと文科省が16年度から始めた。入学者が一定の基準以上になると私学助成金の交付がゼロになる仕組みで、16年度は定員の1.17倍、17年度は1.14倍、今春は1.10倍と年々厳しくなっている。

 なお、これは「全般的に入学が厳しくなる」という理由。首都圏と関西だけで浪人生が激増している理由は、何か? 私の推測では、こうだ。
 「首都圏と関西では、もともと大規模私大で定員超過の幅が大きかったから」
 つまり、もともと規則違反の量が多かったから、いざ是正すると、是正の幅が大きくなるわけだ。
 「元が悪党であるほど、改心には努力が必要となる」
 というようなものだ。
posted by 管理人 at 12:18| Comment(8) | 一般(雑学)5 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後に  [ 付記2 ] を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2018年06月03日 21:41
地方の活性化=地方の大学に学生を割り振る、ということなんでしょう。そのために私学助成金の差配をタテにして(特に都市部の)大学に定員の厳格化を求めると。
言い換えればこの目的がなければ従来どおりの入学者の水増しが容認され続けるわけです。であれば、定員の厳守は実はそれほど重視すべき問題ではない、ということになります。今まで手つかずでしたから。

これまで放置してきた部分を締め付けて、地方の活性化という別の目的を果たそうというやり方は、健全さに欠けているように思えるのですが。
Posted by 作業員 at 2018年06月04日 00:20
 「地方の活性化」を名目に、定員厳守を守らせた……という、穿った見方もできそうだ。
 東京の大型私大(例の日大など)は、闇勢力とつるんで、定員超過もやり放題だったので、文科省は苦い顔をしていた。だが、うまくひらめいて、「自民党の悪徳議員が正義を受け入れるようにするには、地方活性化を名分とすればいい」と思ったのかもね。

 実は、大都市の予備校生が増えただけで、地方活性化にはなっていない、と記事に書いてある。(地方の Fランの定員割れは、直っていない。)

 そもそも、東京の定員を削っても、地方の大学が増えるわけではなさそうだ。もともと大学の定員は決まっているのだから、地方の大学の学生が増えるわけじゃない。単に偏差値が少し上がるだけだ。地方活性化の効果なんか、(原理的に)まったくない。地方の大学の偏差値が少し上がる、という質的向上はあるかもしれないが、量的拡大はない。つまり、経済効果はない。
 地方活性化というのは、嘘八百。もしくは、勝手な妄想。(わかっているなら嘘。わかっていないなら妄想。)
Posted by 管理人 at 2018年06月04日 00:40
偏差値45程度の大学も存在価値は無いと思います。

大学はバカを救済する教育機関ではない。
Posted by 反財務省 at 2018年06月04日 02:33
マスコミの印象操作でしょ
Posted by 老人 at 2018年06月04日 04:53
 偏差値45 というのは、受験生に限っての偏差値なので、受験生以外を含めると、偏差値 50 ぐらいだと思えます。つまり、全高校生の真ん中ぐらい。これが、全受験生の下位から2割ぐらいのところに相当しそうだ。
 大東亜帝国がそれに相当しそうだが、これらの大学が廃止されるべきかどうかは、微妙。なくてもいいと思うが、真面目に勉強している学生もいそうだし。
 たとえば、はてなブックマークにいる サイバーメガネ という人は、大東文化大卒。人間的には変な人なんだが、文化的には社会に貢献している面もある。かなり優秀な人ですよ。高校時代はゲーム漬けだったが、大学では勉強したらしい。
  http://hatebu.me
 
Posted by 管理人 at 2018年06月04日 07:48
偏差値45程度(受験生平均より少し劣る)の層が大学教育を受けることは、この国の全般的な知的水準を高めることになります。おそらく寺子屋時代からの流れを汲むと勝手におもってます。

高校進学はほぼ100%。大学・短大進学が60%弱だから、高校受験時の下位40%を除去して計算するとその世代の偏差値50はほぼ妥当な数字になりそうです。
Posted by 京都の人 at 2018年06月04日 23:22
日本に限らず世界的に求められる学歴はインフレ傾向ですから。職人の国といわれたドイツやフランスですらその傾向はあり、「ものつくり大学」へのこれらの国からの視察者が増加の一途です。
Posted by とおりがかり at 2018年06月04日 23:28
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