2018年03月09日

◆ 森友文書の問題

 森友文書で、急展開があったので、簡単に言及する。

 ──

 これは、世間で大騒ぎしているので、いちいち私が言及することでもあるまい。(本サイトは、「世間の気づかないことを指摘する」というのがポリシーだ。「世間で大騒ぎしていることで、尻馬に乗る」のは、本サイトのポリシーと正反対だ。)

 ただ、ついでにちょっと、世間とは違う視点から論じよう。

 (1) 朝日新聞が文書の画像を公開しないわけ


 朝日新聞は「文書がある」と言っているが、その文書の画像を示していない。そこで「本当に文書があるのなら、文書の画像を示せ」というふうに批判する人がいる。
 しかし、それは無理だ。そのことを示す。

 そもそも、朝日が文書を入手したとしたら、次のいずれかだ。
  ・ 朝日が独自の能力で入手した。
  ・ 他人が入手して、朝日に渡した。

 前者ならば、朝日は文書を盗んだことになる。これは犯罪行為だ。したがって、これはありえない。
 後者ならば、その他人は(泥棒ではないのだから)自分でもともともっていたことになる。つまり、その他人とは、文書を扱っている該当の公務員である。具体的には、文書の決済印を押した公務員である。その公務員が朝日にリークしたわけだ。
 そして、そうだとすれば、その文書の画像を見れば、誰がリークしたかは明らかとなる。なぜなら、決済印は、その人以前の分だけの決済印が押されているからだ。たとえば、10人の欄があって、そのうち6人目までの決済印が押されていたとしたら、リークしたのは6人目または7人目の人物である。……かくてリークした人物が特定される。
 それがわかっているから、朝日は文書の画像を公開できないのだ。

 なお、「だったら決済印の欄だけ隠して、残りの部分を公開すればいいだろ」と思うかもしれない。しかし、そうは行かない。
 というのは、文書には、決済印の欄のほかに、特殊な印がいくつも付けられているからだ。たとえば、緑と黄色の小さな      というチェックマークを付ける」というふうな。……そのことは、朝日の報道でも示されている。(その画像つき。)
  → 財務省、開示文書で異なるチェック印:朝日新聞 2018-03-08
 これを見れば、たぶん、誰がリークしたかはバレる。

 (2) 新たな進展


 新たな進展があった。
  ・ 偽造を担当した(命じられた)らしい職員が自殺した。
  ・ 問題の最高責任者である佐川国税庁長官が辞任した。

 それぞれ、大きく報道されている。私としては、次のことだけコメントしておこう。
 「この職員は、たぶん、朝日にリークした職員とは異なる。もしリークした当人であれば、悩んで自殺するよりは、自分のリークした結果を興味津々で見守っているはずだからだ。リークするような人は、よほど気の強い人だから、あっさり自殺するはずがないのだ」

 たとえば、私だったら、同じ立場になったときに、自殺するかわりに、リークする。自分を滅ぼすかわりに、政府を滅ぼそうとする。……方向性が逆だ。ゆえに、自殺した職員と、リークした職員は、別であるはずだ。

 (3) 首相の責任


 上の二つの事件から、大事なことが判明した。今回の事件の首謀者は安倍首相だ、ということだ。
 文書の偽造そのものに安倍首相が関与したかどうかは、断定できない。しかし、文書の偽造を隠蔽しようとしていることは、安倍首相が首謀者だ、と判定できる。
 その具体例は、次の三つだ。
  ・ 佐川氏を、国税庁長官に任命した(抜擢した)。
  ・ 国会で佐川氏の証人喚問を徹底的に拒んでいる。
  ・ 今回の文書で、該当の文書を公開しようとない。

 いずれにしても、そこには首相の意思がある。他人の責任にすることはできない。したがって、「隠蔽の首謀者は安倍首相だ」と認定できる。ここが重要だ。

 そしてまた、安倍首相が隠蔽しようとしていることからして、文書の偽造を命じたのも安倍首相だろうし、また、そもそも森友に便宜を図るように命じたのも安倍首相だろう。そう推理していいはずだ。

 今回の二つの事件からは、そういう推理が成立する。これはもう、まず間違いない事実だ、と思っていいだろう。(証拠で証明したわけではないが、推理でわかる。)
 なお、仮に安倍首相が関与していなかったなら、その後の隠蔽は不要だったはずだ。比喩で言えば、自分がその殺人をしていないのであれば、その殺人をあえて隠す必要はないのである。特に、首相の強権で隠すのは、どうしてもおかしい。(自分がやっていないのであれば。)

 ※ ただし、例外がある。「妻がやったことを隠そうとする」という場合だ。この場合は、安倍首相は無罪だが、安倍夫人は有罪だ。どっちにしても、大差はないが。(夫婦は一蓮托生。)




 [ 付記1 ]
 佐川・理財局長(当時)の責任は、森友問題について国会で虚偽答弁をしたことがある。
 他に、「決裁文書の国会提出時の担当局長だった」ということが、辞任の理由であった、と報道されている。(各種報道)
 一方、森友に便宜を図ったという実務行為(違法行為?)については、担当した責任者は、佐川氏の前任の理財局長であった迫田英典氏であったようだ。
 また、今回の文書の改ざんについては、どちらでもない別人が責任者であったようだ。(自殺した職員の上司。)

 [ 付記2 ]
 佐川国税庁長官の辞任は、自発的な辞任ではなく、減給処分を伴うものだった。また、理由は、改ざんされた決裁文書についての責任だった。
 このことからして、決裁文書が改ざんされたことは、公式に認められたと判断できる。つまり、朝日のスクープの真正性は、政府のお墨付きを得たも同然だ。(もし誤報ならば、今回の辞任はなかったから。)

 [ 付記3 ]
 財務省・理財局長は、「迫田 → 佐川」の順で就任。
 国税庁長官も同じく、「迫田 → 佐川」の順で就任。 
 昨日朝の時点では、迫田の方が退官(民間人)で、佐川の方は国税庁長官。
 迫田・理財局長(当時)が、森友文書に関して何をしたかというと……
  ・ 本人は関与を否定する答弁をした。(国税庁長官の肩書きで)
    → 迫田国税庁長官「政治的な配慮していない」
  ・ 周辺状況は、首相と連携しての関与を疑わせる。
    → 国有地8億円値引した迫田英典氏を国会に!



 [ 補足 ]
 森友学園だけでなく加計学園でも、文書の改ざんの疑惑が出た。問題の拡大。
  → 森友だけじゃない 加計問題でも「公文書改ざん」疑惑浮上
  → 同じ記事の別リンク(日刊ゲンダイ)



 【 関連動画 】


posted by 管理人 at 21:24| Comment(8) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
後でフェイクニュースだと非難するため、政権が偽物を意図的にリークさせた、という見立てはどうでしょうか。偽物だということがわかれば最近の安倍首相の言動やこれを支持するネットの勢いでは朝日新聞は潰れそうです。
Posted by アラ還オヤジ at 2018年03月10日 06:52
 偽物? あありえない。

 上の (1) ゆえに、画像を取得している人は、事件発覚よりも前に、その画像を自分の PC に保存しています。政権は過去に遡及的に関与できない。

 上の (2) ゆえに、これが本物であることはもはや明らか。これが偽物なら、自殺しない。笑うだけだ。

 いまだに偽物だと思っている人は、もはやネトウヨの一部だけでしょう。今まではネトウヨは「偽物だ」「誤報だ」と言い張っていたが、もうたいていは撤退しつつある。
Posted by 管理人 at 2018年03月10日 07:42
 [ 付記2 ] を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2018年03月10日 08:35
管理人様
コメントありがとうございました。
(「2)ゆえに、」の部分、自発的にリークされたものならそのとおりでしょうが推理小説的展開なら、あらかじめ準備された文書をリークさせられ、口封じされる下っ端がいますね。真相が早く明らかになってほしいものです。
ネトウヨ→撤退しつつある。
そう願いたいものですが、某経済新聞ウェブ版のコメント欄は各記事でネトウヨ爆走中です。ビジネスという名の金儲け、弱者搾取を目指す層と政権支持層が一致していますね。
Posted by アラ還オヤジ at 2018年03月10日 14:12
虐げられながら支持してますからね。親が不憫でなりません
彼らは真性の変態ですから仕方ありませんが、それを支える親は哀れですね
Posted by かーくん at 2018年03月10日 14:58
経済統計もなにも改ざんされたウソの情報かもしれませんね。
政権のためなら都合のよいように書き換えるなら、ほかもやってないとはもはや言えないでしょう
Posted by RFT at 2018年03月10日 19:59
RFT様
オーウェルのディストピア小説「1948」では、情報省(でしたっけ?)の仕事は、出版物等に残った記録(新聞等に発表された経済や生産の目標数値含む)を全て政権の都合が良いように書き直すことでした。オーウェルの先見性に脱帽です。
なお、日本や中国における官吏とはあくまでも皇帝や天皇に仕えるものであり、公務員が国民の方を向いていないのは歴史的に当然の事ですね。
Posted by アラ還オヤジ at 2018年03月10日 21:10
前項の「日本や中国における」
→「中国や日本における」、ですね。訂正します。乱文失礼しました。
Posted by アラ還オヤジ at 2018年03月10日 21:42
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