2018年02月07日

◆ ウナギ不漁は黒潮蛇行のせい

 ウナギの不漁は、ウナギが絶滅しかけているからでなく、黒潮蛇行のせいだ。(大雪も、野菜高騰も。)

 ──

 ウナギが不漁だ。そこで「これはウナギの乱獲で、ウナギが絶滅寸前になっているからだ」という説が生じた。前の2項目で言及したとおり。
  → カバ焼きは海を泳ぐか?: Open ブログ
  → ウナギ密漁の実態: Open ブログ

 しかし、ここで私は思った。「シラスウナギが不漁だというが、シラスウナギだけでなく、ただのシラス(いわしの幼魚)だって不漁だ。どちらも不漁で、どちらも価格が高騰している。ならば、理由は同じでは?」

 そこで思い出したのが、黒潮の蛇行だ。
  → 雪は黒潮の蛇行のせい: Open ブログ

 ここでは、「黒潮の蛇行のせいで気候変動が起こる」という話をしたが、黒潮の蛇行のせいで、気候変動が起こるだけでなく、シラスウナギの不漁も起こっていていいはずだ。なぜなら、黒潮が蛇行すれば、黒潮が沿岸から離れてしまうので、沿岸では不漁になるはずだからだ。

 そこで、ググってみたら、次の項目が見つかった。
  → シラス不漁!原因の“黒潮の大蛇行”とは?|日テレNEWS24

 まさしく、私の想像したとおりで、黒潮の蛇行のせいでシラスウナギの不漁も起こっているらしい。
 シラスがピンチとなっている。産地では例年にない不漁となっていて、地元の漁師などから聞かれたのは“海のある異変”だった。
 最近、生シラスの仕入れに苦労しているという。去年は2日に1回は入荷ができたという静岡産の生シラスが、この1週間は一度も入荷できていないという。
 シラスや近海の魚がとれていない理由は「黒潮の大蛇行」。黒潮は通常、日本の南岸に沿って流れる強い流れの海流だが、今年は気象庁によると、黒潮が南に大きく蛇行しているという。
 専門家によると、「黒潮が大蛇行すると、蛇行している内側に反時計回りの冷たい水の渦ができる」とのことだ。この渦に、遊泳力の少ないシラスなどは流されてしまい、不漁になっている可能性があるという。前回、「黒潮の大蛇行」が起きた際、静岡県のシラスの漁獲量は例年の3分の1まで落ち込んだ。
( → シラス不漁!原因の“黒潮の大蛇行”とは?|日テレNEWS24 2017年9月5日

 次の記事もある。(前にも言及した。)
 《 シラス漁に影響 》
 黒潮の蛇行の影響が懸念されるのは、「沿岸漁業」です。
 グラフが最も落ち込んでいるのは、前回、黒潮の大蛇行が起きた2004年。漁獲高が例年の3分の1以下に減少してしまいました。今回の蛇行が「大蛇行」となれば、生計に大きな影響が出ると懸念しています。

 静岡県水産技術研究所 海野幸雄科長
「1年通しての漁獲量が減るということで、かなり水揚げ高が減るということも考えられる。
大変な状況になると思う。」
( → 黒潮が大蛇行? 生活に影響も - 特集ダイジェスト - ニュースウオッチ9 - NHK

 というわけで、ウナギ不漁の原因は、乱獲よりも、黒潮の蛇行であるらしい。だからこそ、あまりにも急激に激減してしまったのだ。(ただの乱獲ならば、これほどの大変動は急には起こらない。)

 ──

 ついでだが、しらす(イワシの稚魚)が高騰していることについては、前にも軽く言及した。そこでは「原因は不明」というふうに記していた。
  → 昆虫食より昆虫飼料: Open ブログ
 その原因も、本項でようやく明らかになったわけだ。(黒潮の蛇行のせい。)

 参考記事:
  → 黒潮大蛇行とラニーニャ現象が私の釣りに与えた影響まとめ (シラスの話も)



 [ 付記1 ]
 このことから、なすべき対策もわかる。こうだ。
 「今年に限っては、シラスウナギを全面禁漁とする」
 なぜか? 次の理由からだ。
  ・ 捕獲をしても、捕獲量は少量にすぎない。
  ・ 捕獲をやめれば、今後数年間の捕獲量は大幅増。

 これは、算数の問題だ。
   100 × 半分 >> 1 × 半分

 今は1の量がある。ここで半分を取って、他の半分を残せば、取れる量は 0.5 にすぎない。一方、残る量は 0.5 だから、今後は 100 の半分の 50 しか取れない。
 一方、ここで半分を取らなければ、1が丸々残る。すると、今後は 100 を取れる。
 つまり、今のうち 0.5 を取るか、今後に 50 を取るか、という問題だ。
 これは、朝三暮四を大規模にしたようなものだ。猿でなければ、どっちが得になるかはわかるだろう。
 しかもこの損得は、今後の数年間にわたって続く。

 似た例でいうと、「種もみを食ってしまう」という話がある。こういうことをするのは愚か者だ、と言われる。しかし、それをまさしくやっているのが、ウナギの稚魚を食い尽くそうとする日本だ。猿より愚か。
( ※ この地球が猿の惑星になる日も近い? 猿の方が賢明だしね。少なくとも、日本政府よりは猿の方が賢明。……安倍とトランプが特別に馬鹿なだけかもしれないが。馬と鹿は、猿より愚かだし。)

 [ 付記2 ]
 この冬は各地で記録的な大雪が生じている。たとえば昨日の、福井の大雪がそうだ。
  → 福井市、積雪130センチ 「56豪雪」以来37年ぶり:朝日新聞 2018-02-06

 これほどの異常気候は、めったにあるものではない。そして、その理由は、黒潮の蛇行であるらしい。前出。
  → 雪は黒潮の蛇行のせい: Open ブログ

 大雪とウナギには、何の関連もないように見えるが、実は原因はどちらも同じだったのだ。
( ※ 一見 何の関連もないように見えることに、共通の根源を見出す……というのは、本サイトの方針のひとつ。)

 [ 付記3 ]
 さらに言えば、今冬の野菜高騰も、黒潮の蛇行のせいだと思える。この野菜高騰は、昨秋の過度な低温という異常気象が理由だったが、この異常気象もまた、黒潮の蛇行と関連がありそうだからだ。
 そもそも、昨秋の予想では、「野菜高騰は秋の低温のせいだが、1月になれば野菜は安くなるだろう」とのことだった。なのに、2月になっても、野菜は高騰したままだ。これは秋から冬にかけて異常に低温が続いたせいだろう。となると、そういう状況をもたらしたものがあるはずだ。(たぶん黒潮蛇行。)



 【 関連サイト 】
 黒潮とウナギの関係については、次の記事もある。(ちょっと見にくいので注意。)
  → 黒潮の変動がウナギに影響を与える? ? 黒潮親潮ウォッチ
  → 黒潮の変動がウナギに影響を与える?(2) ? 黒潮親潮ウォッチ

 黒潮の蛇行については、次の記事もある。
  → 「黒潮の蛇行が発生する仕組みが分かってきた」 | SciencePortal
  → 南岸低気圧の進路・発達率と黒潮大蛇行との関係(パワーポイント)
 
posted by 管理人 at 19:37| Comment(3) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
”東海沖における黒潮の蛇行によって、台湾も含めた東アジア全体のシラスウナギ採捕量の激減を説明することは困難です。”
との話もあるようです。

http://c-faculty.chuo-u.ac.jp/blog/kaifu/2018/01/22/2018%E5%B9%B4%E6%BC%81%E6%9C%9F-%E3%82%B7%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%A6%E3%83%8A%E3%82%AE%E6%8E%A1%E6%8D%95%E9%87%8F%E3%81%AE%E6%B8%9B%E5%B0%91%E3%81%AB%E3%81%A4%E3%81%84%E3%81%A6-%E5%BA%8F%EF%BC%9A/

ところで、シラスウナギの記録的な不漁が黒潮の蛇行で日本の沿岸にシラスウナギが来遊してこないことによるならば、かなりの漁獲されないシラスウナギが存在することになります。
これらのシラスが産卵する親ウナギに成長すれば、むしろ今後のシラスウナギの絶対数増加が期待できます。記録的な不漁がシラスウナギの絶対数過少によるものなのか、単に沿岸への来遊数過少によるものなのか、切り分けが必要ではないでしょうか。
Posted by 作業員 at 2018年02月07日 22:18
黒潮大蛇行で静岡あたりが高潮になっていますので、遠州灘あたりにシラスウナギが過剰に群れているかもしれません。
http://www.at-s.com/news/article/social/shizuoka/419159.html
世界的不漁(接岸しない)であれば、うなぎにとっていいことだと思います。

うなぎの多くは遡上せずに海洋で一生を終えるみたいですね。そして、遡上しない海型が資源を支えているとのことです。
https://style.nikkei.com/article/DGXNASDG02057_S3A001C1000000?page=2

そうであれば、接岸してくるシラスウナギを根こそぎ捕まえたら海型(資源のもと)も減らしていることになります。いずれにせよ資源管理のために数年間のシラスウナギの禁漁を設定してもいいと思います。
上記に基づいて遡上したうなぎが繁殖にあまり寄与しない様であれば、対象外としてもいいでしょう。


Posted by 京都の人 at 2018年02月08日 00:00
北朝鮮が核開発しているのも、米国大統領が暴走しているのも、日本の首相がおバカなのもみんな黒潮蛇行のせいですかね。

このコメントと本文解説より、コメント投稿者が本当に言いたいことを想像せよ。配点10点
Posted by 名無しの通りすがり at 2018年02月08日 21:46
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