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ウナギが絶滅の危機にある。ここで、「消費者が個買わなければいい」「店が売らなければいい」と述べる人が多い。たとえば、はてなブックマークでは、そういう意見が多い。
→ カバ焼きは海を泳ぐか?: Open ブログ(前項)
しかし、本当に問題なのは、密漁が多いことだ。(前項)
ここで問題だ。どうして密漁が多いのか? なぜ密漁が取り締まられずに野放しなのか? そのわけを探ろう。
まずは、次の記事がある。(前項でも示したが)
《 シラスウナギが暴力団資金源に…高知県、排除へ身元照会 》
シラスウナギの密漁を防ぎ、暴力団関係者の介入を排除するため、高知県は漁師や仲買人らの身元確認に乗り出した。
( → 朝日新聞 2018年1月10日 )
さらに詳しくは、次の記事がある。
《 「白いダイヤ」ウナギ密漁の実態 海保パトロールに密着 》
取り締まりの現場を見ようと、海上保安部のパトロールに同行した。
海岸沿いを走り、止まっている車を見つけては、持ち主を探す。伊勢市で午後9時半に最後のパトロールを終えるまで、約 30人近くに声をかけたが、この日は密漁者はいなかった。
約2時間のパトロールでへとへとになった私に職員は言った。「密漁者は現行犯で検挙するしかない。摘発できているのは全体の一部にすぎません」
( → 朝日新聞 2017年5月18日 )
密漁を取り締まるには、これほど多くの無駄足を踏む必要がある。行政の側には、莫大な負担(人件費)がかかる。
では、その負担のための資金は、どうするか? 罰金でまかなえるか? いや、罰金はあまりにも少額だ。読売新聞(高知県)の転載を示そう。
県漁業調整規則や県内水面漁業調整規則で、違法な漁に対しては、6か月以下の懲役か 10万円以下の罰金、またはその両方に処すると定められている。
( → 本日のニュースから(2017.12.11.) )
これはまだマシな方で、まともに罰則が定められていない県も多いようだ。たとえば、静岡県は、2016年になってようやくまともに規制に乗り出したばかりだ。(2017年から実施)
《 ウナギ稚魚、流通透明化へ規制強化 静岡県、次漁期から 》
静岡県は、闇取引や密輸入などが指摘されるニホンウナギの稚魚(シラスウナギ)の流通透明化に向け、規制の強化に乗り出す。
( → 静岡新聞アットエス )
県レベルでいくらか規制があるだけだし、その規制も大甘だ。「罰金で人件費をまかなう」という状況からは、ほど遠い。これでは「正義を実行すればするほど、県は損する」ということになる。つまり、「正義は虐待され、悪が見逃される」という状況にある。これが現実だ。
では、どうしてこうなるのか? 規制を県レベルに任せておいて、政府は何もしないからだ。つまり、諸悪の根源は、「密漁野放し」という方針を取る政府にある。
ではなぜ、政府はそういうことをするのか? その理由を知るには、下記の記事を見るといい。
《 獲ったもの勝ち」密漁ほぼ罰則なし… 改革急務も反対する水産庁大物OB 》
日本の水産業の病巣は一言で言うならば「乱獲」だ。資源量も成長状態も無視した乱獲を続けた結果、ニシン、ウナギ、ホッケといった魚種は、絶滅か絶滅寸前まで追い込まれている。
こうした現象は「獲ったもの勝ち」で、密漁にほとんど罰則がない現在の資源管理制度に由来するもので、規制強化が求められている。こうした資源管理方式の見直しに、強烈に反対の論陣を張っているのが冒頭の大物OBである。
( → 【そんなのありかよ日本の官庁】 - 産経ニュース )
水産省OBが密漁取締りに反対しているから、水産庁は密漁の規制に乗り出せない。
ではなぜ、水産省OBが影響力を持つのか? 水産省OBがというのは、要するに、自民党議員だからだろう。その自民党議員は、たぶん政治献金を受けているのだろう。だから、結果的に、自民党や政府は密猟者を取り締まれない。自民党や政府は密猟者のために働いているのだ。
( ※ たとえると、米国の政府や自治体がマフィアの影響を受けるようなものだ。ちょっと似た例では、銃規制ができない米国政府に似ている。あるいは、トランプ大統領が悪党に買収されたようなものか。……トランプ大統領の場合は、悪党に買収されたというよりは、自分自身が悪党の一味であるようなものだが。大統領職を悪党に乗っ取られたようなものだ。)
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ともあれ、こうして、物事の本質がわかった。ウナギが絶滅の危機にあるのは、消費者が買うせいでもないし、店が売るせいでもない。政府が密漁を規制しないからだ。その理由は、政府が密猟者や漁業組合とグルになっているからだ。(水産庁OB議員が、政治献金を受けて、買収されているからだ。)
だから、正しい方策は、「密漁を取り締まるように政府に依頼すること」ではなくて、「密漁をあえて野放しにする自民党を批判すること」だ。「おまえのせいだよ」とはっきり指摘して、「票を上げないぞ」と批判することだ。
しかるに、現状では、国民は自民党を大幅に支持している。とすれば、諸悪の根源は、悪の自民党に規制方針を丸投げしている、愚かな国民にある、と言えよう。
( ※ 国民が愚かすぎるから、こうなる。規制をしない状況を放置しておいて、「買うな」「売るな」とばかり言っているんだから、おめでたいとしか言いようがない。比喩で言えば、泥棒の犯罪を取り締まることなく野放しにしておいて、「家庭には貴重品を置くな」とだけ言う無能な政治家みたいなものだ。そのあげく、「警察官を大幅に減らしたので、人件費を大幅に減らしました」と自慢する。そういう馬鹿な政治家に票を与える国民が、「財布から払う税金が減った」と喜ぶ。あげく、財布ごと泥棒に盗まれる。……国民が愚かだと、こうなるわけだ。シラス並みの脳しかもたない、烏合の衆。)
少しは変わるかもしれませんね、
前回はなんで登録されなかったんだろう・・・
決定打として心許ない、というのが素直な印象です。
大手流通の店頭、外食チェーンの季節メニューから消える程度に資源が枯渇しない限り国は動かないも。それからでは手遅れでしょうけど。
以前の高騰で廃業した、或いは、鰻の取扱いを止めた個人経営の鰻屋を何店か知っています。上記状態で大手より前に鰻屋、仕出屋が立ち行かなくなることも危惧されます。
> 決定打として心許ない
一人が批判しても効果はないけれど、1億人が批判すれば効果はあります。(政権を失うので。)
それは仰るとおりなんですが、ウナギ資源の保護を劣位に位置づけている層、思いが及ばない層、今食べられれば将来絶滅しても構わない層が相当割合存在しているであろうことを考えると...
「国民は自民党を大幅に支持している」
と書いているんだから、「日本人すべて」ではなくて、自民党を支持している人に限定した話であることは自明。
読めばわかるとおり。
自民党に投票しなかった人・自民党の悪口を言っている人は、含まれません。(いちおうは。)
> 1番ましだということで自民党に入れてる
だったら、その責任も伴います。したくもないのに、やむを得ず殺人をした人と同様で、罪はある。
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ところで、自民党云々は、どうでもいい余談なので、気にしないでください。
別に本サイトは、政治運動をしているわけじゃないので、読者の投票行動には関与しません。
先の件は、腹立ちまぎれに書いた悪口です。便所の落書きみたいなもの。政治論としてまともに論じるべき事柄ではありません。
比喩に文句を言われても。……
ウナギを絶滅に追い込んでも、自分はその責任を取りたくない、という人向けの話だし。大量虐殺に関与しても無責任で知らんぷりしていた人が、自分の責任を指摘されて、「ひどい」というのかな。
どっちがひどいんだか。
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ついでだが、私は「自分は責任が無い」とは思っていません。「自民党を支持した」という責任はないけれど、それは国内での話。世界規模では、「自民党政権を許した日本人」としての責任はあります。対外的には申し開きができない。謝罪するしかない。
だからこそ、「こんな自民党政権はダメだ」と指摘しているんです。正確に言えば、「こんな日本の政府はダメだ。その政府を運営しているのは自民党だ」ということ。
当然だが、自民党だけが悪いわけじゃない。民主党政権時代については、民主党に責任があります。他の時期については、公明党や維新の会にも責任があります。責任がないと言えるのは、「ウナギ絶滅を避けるために捕獲規制しよう」という論陣を張っていた人だけ。
一方、「ウナギを食べるのを止めよう」と言っていた人には、連帯責任があるね。善意ある無知は罪だ。
より重い事例を持ってきて、それと同様だと言うのは詭弁だと思います
同様の事例を用意できないなら、無理して比喩を用いなくてもいいんじゃないかと思いました
誤解をうみ、話を混乱させるだけかと
それは知りませんでした
それは置いておいて、ではシラス並みの脳しか持たないとは、非道いですね
はい、ジョークですよ