2018年02月03日

◆ 高齢者の調理と火災

 高齢者の調理について考える。特に、火災防止の観点から。

 ──

 札幌の火災について考えるうちに、火災防止の観点から、「調理器具の出火」について考えてみた。
 高齢者がガスで調理すると、ガスから引火しやすい。では、どうすればいいか? 

 ──

 そもそもガスはあるか? 調べてみると、火災のあった札幌では、近年、急速に都市ガスが普及しているそうだ。
  → 北海道ガス株式会社:都市ガス賃貸物件、いま増えています

 プロパンガスはどうかというと、北海道では価格がひどく高いそうだが、それでも、それなりに普及しているそうだ。
  → プロパンガスが日本一高い北海道でも、適正価格なら都市ガス並みに使うことができます

 ガスは、暖房に使うには価格が高すぎるので実用的ではないが、調理に使うぐらいならば、価格がいくらか高くても問題ないし、設備もあるので、ちゃんと使えるようだ。その点で、利用の障害はない。
 とはいえ、「火災を起こしやすい」という難点は免れない。

 ──

 この点を解決するのが、電気を使う IH 調理器だ。昔のニクロム線のように、効率の悪いものではなくて、電磁気で鍋を直接 温めるので、効率が高い。そのせいで、ガスに比べても、あまり遜色なく、調理に使うことができる。しかも、安全性は高い。(火を出さないので。)
 安全性が高いので、高齢者には最適だと言える。前にもお薦めしたことがある。詳しくはそちらを参照。
  → IH 調理器 / 電気圧力鍋(火事予防): Open ブログ
 
 ただ、これでお湯を沸かすのは、ちょっとしんどいかもしれない。お湯を沸かすには、ガスの直火を使うか、ガス瞬間湯沸かし器を使うか、どちらかにするといいだろう。( IH 調理器でもいいけれど。)

 《 加筆 》

 「 IH調理器で湯沸かしするのでもいい。ただし IH 用の やかん を使うのが条件」という話もあった。(コメント欄で。)
 電気ケトルを使うという手もある。この件は、本項末でも示した。


 ──

 一方で、近年では、「調理しないで総菜を買う」という方針の比率が急速に高まっているという。これは、高齢者に限ったことではなく、全年齢でその傾向にあるそうだ。そのせいで、近年、日本の家庭ではエンゲル係数が急激に上昇しているそうだ。
 ここから誤解も生じているという。「近年、エンゲル係数が高まってきているのは、家庭が貧困化していることの証拠だ」という野党議員の批判がそうだ。
 これに対して、「それは間違いだ」という反論が出た。つまり、「エンゲル係数が高まってきているのは、家庭の生活態度(食事の方針)が変化しているからだ。自分で調理しなくなって、調理済みの総菜を購入するようになった。だから食費の割合が高まっているだけのことだ」というわけだ。

 なかなか面白い論戦だった。詳しくは……
 まずは、話の発端。
  → 「安倍総理がエンゲル係数を景気回復の指標にし、エンゲル係数が上がるほど好景気と言った!」⇒検証⇒言ってません。デマです
 その後、この件についてはすでに解説済みだという指摘が出た。中食(外食でもなく内食でもない総菜購入)の比率が高まってきている、という指摘。
  → 中食系食品などの購入動向推移をグラフ化してみる(家計調査報告(家計収支編))- ガベージニュース
 総菜購入が増えているのは、家庭が貧困化しているからではなく、むしろ家庭が豊かになっているからであるようだ。(グラフからはそう見て取れる。)

 で、(話が逸れてしまった感じだが)何を言いたいかというと……
 近年では、「調理しないで総菜を買う」という方針の比率が急速に高まっている。これは、高齢者も同様だ。
 とすれば、「調理をどうするか」という問題は、あまり大きくないのかもしれない。バリバリに調理するなら、強い火力も必要だが、あまり調理しないで、総菜を買うことが多ければ、使う調理器具も限られる。
  ・ 電子レンジ (総菜を温め直すため)
  ・ 鍋に湯を沸かす IH 調理器 (ラーメン用など)

 このくらいで足りそうだ。

 ──

 では、電子レンジと IH 調理器があれば、それで解決か? いや、そうも行かない。近所のスーパーかコンビニまで総菜を買いに行く手間がかかる。しかし、札幌のような寒冷地だと、零下の気温のなかで買物に行くのは大変だ。雪が降っていたりすれば、なおさらだ。
 というわけで、雪の降る豪雪地帯は、高齢者には向いていないわけだ。
 であるから、高齢者は、やはり関東以南に住むべきだろう。そうすれば、コンビニやスーパーに買い物に行くのも楽だ。
 室内の暖房だけを考えるなら、北海道でも大丈夫だろうが、屋外に出て買い物をすることまで考えると、北海道はきつい。高齢者は、やはり関東以南に住むべきだろう。
 関東でも、駅から遠い場所では、家賃も安い。空き家の多い地域では、なおさらだ。安い部屋をいくらでも借りられるのだから、関東以南に住むべきだろう。そうすれば、無駄な空き家も埋まるし、一石二鳥だ。
( ※ この件は、前項の (1) で述べたこととも合致する。)



 [ 付記1 ]
 ただし、である。北海道は、悪いことばかりではない。他の地域にはない、圧倒的な美点もある。それは、「おいしい新鮮な魚介類を、容易に入手できる」ということだ。具体例は、下記。
  → 北海道のスーパーは魚介類がうまい - デイリーポータルZ
 おいしそうな魚介類(刺身が多い)が、これでもか、と並んでいる。ヨダレが出そうだ。一部には「50%引き」の値引きシールまで貼ってある。羨ましい。
 これが札幌のスーパーで手軽に買えるんだから、他の地域の人が見たら、身悶えしそうなほどの羨ましさだ。
 
 グルメ向けには、変わったものもある。
  → 北海道民、こんなウマいもの食べてるのか!この季節ならではの珍味「タコの卵」が濃厚で超うまい

 ううむ。書いているうちに、羨ましくて、腹が立ってきた。 (^^);
 もう、許さん!
 ちなみに、アマゾンでは、すごく高い。



http://amzn.to/2nEhsvX

 [ 付記2 ]
 北海道ですごいのは、スーパーだけではない。コンビニにも、セイコーマートという、最強のコンビニがある。セブン・イレブンも勝てないほどだ。
  → 北海道のコンビニが全国1位!大手コンビニが勝てない「セイコーマート」の秘密に迫る
  → 北の怪物コンビニ「セイコーマート」の魅力 - NAVER まとめ

 [ 付記3 ]
 ついでだが、セイコーマートにも勝てるほど安い食堂もある。それは、大学食堂(学食)だ。特に、国立大学では、安い。
 たとえば、東大の学食はこうだ。
  → 駒場東大 学食とパンの話
 画像からわかるが、カレーライス 250円、カツカレー 420円。

 一方、他の大学の学食は、ググるとわかる。
  → http://j.mp/2DWRdvy
 田舎の大学は安い。一方、都会の金持ち大学は、高めだ。
 とすると、田舎の国立大学のそばに住んで、毎日学食を食べると、手間がかからず、安く食事ができる。
 なお、外部の人が購入するのは、別に問題ないし、むしろ、売上げが増えてありがたいそうだ。
  → 元給食営業マンが話題の大学学食倒産を考察してみた

 [ 付記4 ]
 コメント欄で提案されていたが、電気ケトルという選択肢もある。少量のお湯を手早く沸かすのには向いている。140cc なら1分間で沸くそうだ。インスタントコーヒーとクリープをコップに入れている間に、沸いてしまう。
 ただし、安物は粗悪な欠陥品が多いので注意。アマゾンの評価などを見て調べておくといい。私が調べた範囲では、下記の二つが好評だ。(安物ではない。)



http://amzn.to/2GMllYj


http://amzn.to/2E9BSHt

 どっちがいいかはお好みしだいだが、私だったら前者を買います。



 【 追記 】
 エンゲル係数の上昇については、次の解説もあった。
 「 2015〜2016 には、エンゲル係数が急上昇しているが、これは食品物価が急上昇したせい」
 → 上念司氏のエンゲル係数を巡る発言にツッコミを入れてみる (グラフ付き)
posted by 管理人 at 17:51| Comment(19) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
火災の出火原因は、下記の順。 
 ──
放火
たばこ
こんろ
放火の疑い
たき火
火入れ
ストーブ
http://www.stat.go.jp/naruhodo/c1data/23_02_stt.htm
 ──

このうち、自分が原因となるのは、こんろ・ストーブ。

そこで、「こんろ」に着目して述べたのが、本項。「ストーブ」に着目して述べたのが、前項。

他の原因は、自分以外の他人が原因なので、どうしようもない。放火・たき火・火入れ(≒ 野焼き)がそうだ。(煙草は、寝煙草は稀で、たいていは屋外の煙草のポイ捨てが原因。)
Posted by 管理人 at 2018年02月03日 23:27
 最後に 【 追記 】 を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2018年02月04日 00:01
お湯だけでいいなら電気ケトルもありなんじゃないですかね。
最近なら2000円も出せばノーブランドのものを購入できます。
Posted by とおりがかり at 2018年02月04日 03:55
 安物の電気ケトルは、欠陥品で、クレームがいっぱい付くことがあります。アマゾンの評価などを調べて、欠陥品でないことを確認した方がいいです。安物だと、悪評のものがいくつかあります。
 大量に沸かすには向いていないが、コーヒーや茶を飲む分を沸かすだけなら、向いている。魔法瓶だと、冷める分の非効率さがあるので。
Posted by 管理人 at 2018年02月04日 07:04
>ただ、これでお湯を沸かすのは、ちょっとしんどいかもしれない
IHクッキングヒータについて誤解されかねないので一言。
どら猫の家はオール電化なんだけど、電化した当時は電化前(従来)の鍋やかんでIHにかけてエラーが出なかった物をそのまま使用したんだけど、これを、IH専用の物に変えると沸騰までの時間が全然違ったんだな。
(1.5リットルのお湯が2分かからずに沸くんだな)

言いたいことは
IHクッキングヒータを使用する際は、専用の鍋やかんを使用しましょう。
調理時間が全然違うよ〜
エラーが出ないだけで、使えると思って使っているともしかしたら損しているよ〜

あと、オールメタル対応のIHは基本的に選ばない方が吉。
Posted by どら猫 at 2018年02月04日 07:33
> 1.5リットルのお湯が2分かからずに沸く

 普通の 1400W タイプだと無理でしょう。
 どら猫 さんの家では、オール電化だということなので、据えつけ型の高出力タイプなのでは? 
Posted by 管理人 at 2018年02月04日 08:00
蛇足その2
>火災の出火原因は、下記の順。
>このうち、自分が原因となるのは、こんろ・ストーブ。

管理人さん、ストーブのところの意味を石油ストーブと勘違いしていない???

東京都の平成28年度の火災概要では
ttp://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-cyousaka/kasaijittai/h29/data/01OutlineOfFire.pdf
ttp://www.tfd.metro.tokyo.jp/hp-cyousaka/kasaijittai/h29/data/02CauseOfFire.pdf
ストーブはストーブでも、電気ストーブだよ。
石油ストーブ関係の火災原因は全体の2%以下だよ。

Posted by どら猫 at 2018年02月04日 08:16
>どら猫 さんの家では、オール電化だということなので、据えつけ型の高出力タイプなのでは? 
そうだけどどら猫が言いたかったのは、
2分そのものではなくて、
>ただ、これでお湯を沸かすのは、ちょっとしんどいかもしれない
に対して
通常の備え付けの3口ガスコンロに対して比較した結果、(ガスとIHの比較という本質において)優位性があるということ。
で、その優位性を十二分に享受するためにはIH専用の鍋やかんを使用する必要があるということだよ。
誤読しないでね
Posted by どら猫 at 2018年02月04日 08:22
 電気ストーブの件は、すでに説明済み。
 http://openblog.seesaa.net/article/456606309.html
 の [ 付記 ] の箇所で、東京都のデータをリンクしている。

 なお、誤読はしていないけど、「IH専用の鍋やかん」というのが意味不明。
 IH対応は見つかったが、IH専用というのは見つからない。
 鍋やかん というのも不明。ぐぐったら、「なべやかん」はタレント名があるだけ。

 IH対応やかんは、普通にイオンなどで売っているが、一番大事なのは、新品であることだろう。錆びや汚れが付いていないので、効率的に電気が熱になる。
Posted by 管理人 at 2018年02月04日 09:07
>IH専用の鍋やかん
>鍋やかん というのも不明。ぐぐったら、「なべやかん」はタレント名があるだけ。
揚げ足取りにちかいね。

もちろん、ガスレンジは何でも温められるけどね。(ただのアルミ板でも)
ただ、IH対応とうたっていても、ガス・IH兼用と書いている製品の中には効率が悪いものがあるので、”あえて”専用という言葉を使ったのさ〜
Posted by どら猫 at 2018年02月04日 09:32
>電気ストーブの件は、すでに説明済み。
 http://openblog.seesaa.net/article/456606309.html
 の [ 付記 ] の箇所で、東京都のデータをリンクしている。
たしかに、どら猫の見落としでした、ごめんなさい。
Posted by どら猫 at 2018年02月04日 09:56
> 揚げ足取りにちかいね。

 いや、そのつもりはなくて、本当にわからなかったんです。私の知らない用品があるのかと思った。私は台所のことは素人同然なので。

 では、IH対応の、鍋・やかん ということなのかな。 (自信なし。)
 ※ 返信不要。間違いでなければ。
Posted by 管理人 at 2018年02月04日 10:51
>私は台所のことは素人同然なので
だったら
>ただ、これでお湯を沸かすのは、ちょっとしんどいかもしれない
なんて書かない方がよかったんじゃない。

Posted by どら猫 at 2018年02月04日 11:48
 かもしれない、という話に文句を言われても。新聞でもない個人ブログなのに。

 あと、1400W だと、実際、ちょっとしんどい感じですよ。高出力のある どら猫さんの家は、あくまで例外です。オール電化の家なんて、そんなに多くないし。
Posted by 管理人 at 2018年02月04日 12:42
レアケースかもしれませんが、当方数年前にIHコンロが爆発しました。爆発といっても音と振動だけでしたが。
原因は吹きこぼした水分が少しずつ蓄積され、電源ユニット付近でショートしたと思われます。取り外してみて(もの凄く重い!)わかった事ですが、防水のゴムが劣化し、そこから流れ込んだ水が抜ける構造にはなっていないようでしたので、交換時にコーキングを施して対策しました。
破裂音で耳が痛くなった程度でしたが、ブレーカーとコンロの交換で思わぬ出費となりました。
Posted by 暇な人 at 2018年02月05日 10:15
暖房調理という火災原因の対策も確かに必要ですけど、燃えない・燃えにくい、たとい燃えても燃え広がりにくい、という「防火・耐火」の概念も必要じゃないですか?

建築基準法の防火耐火規定があるから新築の建物はそう簡単には大規模火災にはなりません。スプリンクラなど消防法に基づく設備は既存遡及がかかるのに、建築基準法に基づく防火耐火規定にはそれが無い、というのも今回の被害を大きくした一因でしょう。

そのあたりを変えていくと、もっと安全になるんじゃないでしょうか。
Posted by けろ at 2018年02月05日 22:47
 建物が燃えにくいのは、延焼対策です。隣家の火で自宅が燃えないため。
 自分の部屋で出火する場合には、内部に可燃物があるかに依存して、建物の構造には依存しません。木造でもコンクリでも、室内では同様に燃えます。
 今回は室内に可燃物があったほか、廊下に灯油タンクがあったのが致命的。

Posted by 管理人 at 2018年02月05日 23:21
延焼対策と防火耐火対策とは別の規定です。
自分の部屋で出火(失火?)しても、廊下や他の室に燃え広がらなければ、廊下の灯油タンクも燃えないし他の室に犠牲者を出すこともありません。 
Posted by けろ at 2018年02月06日 18:39

 室内壁の防火性ですね。私も書いたあとで気づいた。
 改めて調べると、……

 「防火構造とは、建築物の周囲において発生する通常の火災による延焼を抑制するために外壁又は軒裏に必要とされる防火性能を有する鉄網モルタル塗、しっくい塗等の構造のことで、国土交通大臣が定めたもの又は国土交通大臣の認定を受けたものをいいます。」
 http://www.howtec.or.jp/publics/index/71/
 とのことなので、これは外壁のこと。

 室内壁は
 「内装制限等一覧表
 特殊建築物等の内装は (中略) 政令で定めるものを除き、政令で定める技術的基準に従って、その壁および天井の室内に面する部分の仕上げを防火上支障がないようにしなければならない。」
 https://www.wacoa.jp/fire/naisouseigen.html

 とのことで、特殊建築物等の指定が大規模施設・集合施設なので、ただの住宅やアパートは該当しないようです。
 内装の防火壁は、やった方がいいんだけど、法的規制は厳しくないようです。
 今回も、灯油タンクがなければ、たぶん煙が出ている間に逃げられたと思います。防火壁よりは、非常口の整備の方が有効だったでしょう。
 まあ、室内の防護壁も大切なんですけどね。普通は難燃性の材質を推奨するぐらいで間に合うかも。古い建物だと、今さら改装するのも困難かも。

 ただ、難燃発泡ボードというのはある。これは断熱性もありそうだから、室内に貼りつけるのは「あり」かも。
  http://j.mp/2FPAs22
 ただ、自分でやれば安上がりだけど、工務店に工事を頼むと、何十万円もかかりそうだ。
Posted by 管理人 at 2018年02月06日 19:15
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

  ※ コメントが掲載されるまで、時間がかかることがあります。

過去ログ