2018年02月01日

◆ 腸内細菌・自己免疫疾患・子宮頸がんワクチン

 腸内細菌と自己免疫疾患が関連しているそうだ。一方で、子宮頸がんワクチンの副反応は自己免疫疾患と関連しているらしい。

 ──

 前項では NHK の番組の紹介をした。そのシリーズの1回で、前回は「腸」の話があった。「腸」と免疫が密接な関係にあるという話。
  → NHKスペシャル「人体」 万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった

 一部抜粋しよう。
 「腸は、ウンチをつくるのが仕事の臓器」だなんて思っていませんか?実はいま、日ごろおなかを壊した時くらいしか意識することのない「腸」が、世界の研究者から大注目されています。食べた物を消化吸収する腸には、「全身の免疫を司る」という秘められた重要な役割があったのです。いま話題の「腸内細菌」が、腸に集結する「免疫細胞」と不思議な会話を交わしながら、私たちの全身をさまざまな病気から守る「免疫力」をコントロールしている。

 腸には、病原菌やウイルスなどの外敵を撃退してくれる頼もしい戦士「免疫細胞」が大集結しています。その数、なんと体中の免疫細胞のおよそ7割! それほど大量の免疫細胞が、栄養や水分を吸収する腸の壁のすぐ内側に密集して、外敵の侵入に備えているのです。
 腸の中には、全身から寄せ集めた免疫細胞の“戦闘能力”を高めるための、特別な「訓練場」まで用意されていることがわかってきました。
 こうした腸での訓練を受けた免疫細胞たちは、腸で守りを固めるだけでなく、血液に乗って全身にも運ばれ、体の各所で病原菌やウイルスなど敵を見つけると攻撃する“戦士”となります。一見腸とは無関係に思えるインフルエンザや肺炎などに対する免疫力の高さも、腸での免疫細胞の訓練と密接に関係しているらしいことが、最新研究でわかってきています。腸はまさに「全身の免疫本部」。

 ところが近年、体を守るよう腸でしっかり訓練されているはずの免疫細胞が「暴走」し、本来攻撃する必要のないものまで攻撃してしまうという異常が、現代人の間に急増しています。それが、さまざまな「アレルギー」や、免疫細胞が自分の細胞を攻撃してしまう「自己免疫疾患」と呼ばれる病気です。最新研究によって、こうした免疫の暴走が招く病気の患者さんに「腸内細菌の異常」が生じていることが明らかになってきました。
 日本でいま急増している「多発性硬化症」という病気。免疫細胞が暴走して脳の細胞を攻撃してしまうという難病で、手足のしびれから始まり、症状が進むと歩行困難や失明などのおそれもあります。この病気の患者さんの便を調べると、やはりある特定の種類の腸内細菌が少なくなっていることが突き止められました。

 ここで言う「手足のしびれから始まり、症状が進むと歩行困難や失明など」というのは、子宮頸がんワクチンの副反応の症状に似ている。

 そもそも、子宮頸がんワクチンの副反応は、自己免疫疾患と見なせるようだ。このことは、前に別項で言及した。そこでは、自己免疫疾患の治療に有効なステロイド療法が、子宮頸がんワクチンの副反応に有効らしい、とも記した。
  → 自己免疫とステロイド治療(子宮頸がんワクチン): Open ブログ

 ただし、子宮頸がんワクチンの副反応の原因は、子宮頸がんワクチンだけではなくて、他の何かも影響しているらしい、とも記した。
 普通の薬害は、その薬物が直接的に身体に作用する。
 子宮頸がんワクチンは、そのワクチンが直接的に身体に作用することはなく、そのワクチンが各人の免疫系に作用する。このとき、免疫系が暴走するかどうかによって、発症するかどうかが異なる。……たいていの人は、発症しない。しかしながら、一部の人においては、免疫系が暴走する。ここでは、ワクチンが直接的に悪さをしているのではなく、免疫系が悪さをするようにワクチンがきっかけを作っただけだ。そして、実際に発症するかどうかは、あくまで各人の免疫系しだい(遺伝子型しだい)なのである。
( → 自己免疫と子宮頸がんワクチン(機序): Open ブログ

 子宮頸がんワクチンは、それ単独では悪さをしない。悪さをするようになるかどうかは、その人の免疫系しだいだ。……そう記したわけだ。

 ただし、である。上記では、
 「各人の免疫系しだい(遺伝子型しだい)」
 と記した。ここでは、「免疫系」と「遺伝子型」とを、等価のものであると示している。
 しかし、NHK の番組を見ると、どうやらそうではないようだ。各人の免疫系は、各人の遺伝子型によって決まるのではなく、腸内細菌によって決まるらしい。
 これまで免疫細胞と言えば、外敵を攻撃するのが役目と思われていましたが、坂口さんが新たに発見された免疫細胞は、その逆。むしろ仲間の免疫細胞の過剰な攻撃を抑える役割を持つことが突き止められました。その免疫細胞は、「Tレグ(制御性T細胞)」と名付けられています。免疫細胞の中には、「攻撃役」だけでなく、いわば「ブレーキ役」も存在していたのです。このTレグの働きで、全身の各所で過剰に活性化し暴走している免疫細胞がなだめられ、アレルギーや自己免疫疾患が抑えられていることがわかってきました。
 なんとそんな大事なTレグが、腸内細菌の一種であるクロストリジウム菌の働きによって、私たちの腸でつくり出されていることが、最新研究で明らかになってきました。
 いま世界中で急増している、アレルギーや自己免疫疾患。Tレグを体内でほどよく増やすことができれば、これらの病気を抑えることが出来ると期待されています。どうすればTレグを増やせるのか。そのヒントが、理化学研究所の大野博司博士が発表した驚きの研究結果によって示されました。なんと、「食物繊維」がカギになると言うのです。
 日本人の腸内細菌は、食物繊維などを食べて「酪酸」など“免疫力をコントロールするような物質”を出す能力が、他の国の人の腸内細菌よりずば抜けて高かったのです。
 ところが、戦後日本人の食生活は大きく欧米的な食生活へと変化し、食物繊維の摂取量も減ってきています。そうした急激な食の変化に、長い時間をかけて日本人の腸と腸内細菌が築き上げてきた関係性が対応しきれず、アレルギーや自己免疫疾患など「免疫の暴走」を増加させるような異変の一因となっている可能性が、研究者たちによって注目され始めているのです。

( → NHKスペシャル「人体」 万病撃退!“腸”が免疫の鍵だった

 各人の免疫力を決めるのは、各人の遺伝子型と言うよりは、各人の腸内細菌である。その腸内細菌を正常にするには、食物繊維が大切だ。ところが現代の日本人は食物繊維を取らなくなってきている。そのせいで、腸内細菌が異常になり、免疫系がおかしくなって、自己免疫疾患を起こしやすくなる。
 
 ──

 以上のことが、NHK の番組で紹介されていたことと、本サイトの既述分だ。
 そして、ここまでのことから三段論法ふうに推論すれば、こうなる。

  ・ 子宮頸がんワクチンの副反応は、自己免疫疾患らしい。
  ・ 自己免疫疾患は、腸内細菌の異常が原因らしい。
  ・ 腸内細菌の異常は、食物線維の不足が理由らしい。
        ↓
  ・ 子宮頸がんワクチンの副反応は、食物線維の不足が理由らしい。

 ここから、次の結論が出る。(仮説ふう)
 「子宮頸がんワクチンの副反応が出るのは、若い女性が多いが、これらの若い女性は、ダイエットをしているせいで、食物線維が不足しがちである。そのせいで腸内細菌が異常になり、自己免疫疾患を発症しやすい。
 逆に言えば、食物線維を大量に摂取することで、子宮頸がんワクチンの副反応を予防できるだろう」


 ここでは、前にも述べたように、次のことが大切だ。
 「子宮頸がんワクチンの副反応は、子宮頸がんワクチンそれ単独で発症する(単独原因となる)のではなくて、子宮頸がんワクチンと腸内細菌の異常(≒ 免疫系の異常)とが、複合的に噛みあって発症する」


 ともあれ、以上で述べたように、子宮頸がんワクチンの副反応と、腸内細菌とは、密接に関連しているようなのだ。(仮説段階ではあるが。)
 なかなか判明してこなかった子宮頸がんワクチンの副反応のついても、こうして少しずつ科学的な解明の光が射しつつあるようだ。



 [ 付記1 ]
 別項のコメント欄に、次のコメントが寄せられた。(29歳の女性の体験談。)
私自身も29歳でガーダシルの接種を受けましたが、その際に医師から、
「当院では20歳以上で接種した方には副反応のようなものが出たのを見たことが無い」
と言われました。
( → 子宮頸がんワクチンとエクソソーム: Open ブログ

 食物繊維が不足になるほどのダイエットをするのは、十代の女性だろう。だからこそ十代の女性では、子宮頸がんワクチンの副反応が発症しやすい。一方で、20歳以上ともなれば、ダイエットをするにしても、食物繊維ぐらいはきちんと取るようになるのだろう。だから腸内細菌も正常となり、免疫系で異常が発生することもないわけだ。
 こうして、子宮頸がんワクチンの副反応と、腸内細菌との、意外な関係が明るみになったわけだ。

 [ 付記2 ]
 上記の項目では、エクソソームの話をした。そこでは、次のように記した。
 「何らかの理由で、被害者においては、脳の関門が緩んでいる」
 「エクソソームをもたらすものは、ワクチンではなくて、何か別のものだ」

 ここでいう「別のもの」というのが、腸内細菌と関係するのかもしれない。つまり、腸内細菌の異常のせいで、エクソソームが出て、脳の関門が緩んでいる……というふうになる。
 これはあくまで仮説の一つだ。あくまで「そうかもしれない」というだけの話だ。
( ※ 腸内細菌に問題があるとしても、エクソソームにつながるかどうかは、あまりはっきりとしない。エクソソームも、腸内細菌も、どちらも仮説段階だ。その両方を組み合わせるのは、もっと確度の低い仮説だ。)

posted by 管理人 at 23:56| Comment(0) | 医学・薬学 | 更新情報をチェックする
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