2018年01月26日

◆ メモリ高騰とエルピーダ

 半導体分野で、メモリとグラボが高騰している。
 ついでに、エルピーダのことを考えてみる。

 ──

 半導体分野で、メモリとグラボが高騰している。1年前に比べて、約倍額。異常とも言える高騰だ。(グラフは省略。ググれば見つかる。)

 では、なぜか? どうやら、ビットコインのマイニングのために、大量使用されているらしい。(ググれば情報多数。)

 ──

 話は変わるが、Windows10 では、8GB が必要だ、と言われる。4GB では悲惨なことになるそうだ。
  → 4GB搭載のWindows10パソコンは販売禁止にして欲しい

 8GB で足りるかというと、普通のビジネス用途ならば足りるようだが、将来 OS のアップグレードを繰り返すうちに、足りなくなるかもしれない。それも考えると、16GB あった方が心強い。
 しかし、8GB で1万円ぐらいだから、16GB にすると、1万円余分にかかる。2万円。以前ならば1万円で 16GB だったから、損する感じですね。
 おまけにグラボも高騰している。

 というわけで、今はパソコンの買い時じゃない。私は「冬だし、パソコンがもう1台あると便利だから、買おうかな」と思っていた。
 だが、購入はやめておいた。損する感じがするのが、気に食わない。

 ──

 一方、メモリ価格の高騰を受けて、製造会社はボロ儲けだ。サムスンが筆頭である。
 半導体事業の売り上げと営業利益は大幅に伸びた。2016年第4四半期以降、4四半期連続で過去最高の売上高と過去最高の営業利益を更新し続けている。メモリの売上高比率は過去8年で最高の81.9%に達した。
 そして半導体事業全体に対する売上高営業利益率は、2016年第4四半期に33.3%に上昇して2010年の第3四半期の数値を更新した。その後も売上高営業利益率は上昇を続け、2017年第3四半期には50%に達した。売り上げの半分が営業利益という、「儲かって笑いがとまらない」状況だとも言える。
( → DRAM値上がりで、空前の利益を享受するメモリ企業 - PC Watch

 まったく、癪(しゃく)に障る。

 ついでだが、NAND メモリも高騰している。これだと、東芝メモリもボロ儲けだから、東芝メモリの売却価格も上昇していいはずなんだが、どうなっているんでしょうね。
 ちょっと調べたら、2兆円のままで、特に変わらないらしいが。
  → 東芝メモリ「2兆円」での売却、ようやく下地整う(2018年01月16日)

 ────────────────

 これに関連して、エルピーダのことを思い出した。
 エルピーダだって、そのまま残っていれば、今ごろは大きな黒字を出していたはずだ。しかし現実には、数年前に赤字倒産した。
 そう思って、ついでにちょっと調べてみた。

 エルピーダは、清算されて、株主や債権者に大損をさせたあとで、事業部分だけをマイクロンに売却した。今ではマイクロンの一部となっている。
 ただし、「清算を1年遅らせておけば、こんなことにはならなかった」という声もある。(エルピーダの当時の社長)
 破綻させたと言うけれども、あと1年待ったらすごい利益を出す会社になっていた。銀行が待てたか待てなかったかの問題だ。
 僕らが想定した携帯電話市場の成長が1年遅れていた。エルピーダの財務データを見ればわかるが、単体の13年4〜6月期は売上高1300億円で純利益390億円、そこに台湾子会社を加えると利益はもっと増える。どう考えたって今年はそうとういい業績なわけで、1年待ったらマイクロン傘下にならなかった。
( → 坂本前社長が語る「エルピーダ倒産」の全貌 | 東洋経済オンライン

 どうやら、エルピーダについては、「倒産させない方が正解だった」ということになる。
 世間では(というか銀行は)「エルピーダをさっさと倒産させよ」という強硬な声が強かったが、実際には、そうではなかったようなのだ。
 最悪の時期に倒産させたので、莫大は赤字が発生したが、もうちょっと時期を遅らせておけば、倒産は免れただろうし、今ごろは莫大な黒字を出していただろう。
 道を誤りましたね。



 [ 付記 ]
 すると、「そういうおまえはどうなんだ?」という声が出そうだ。
 「シャープを倒産させよ、JDI を倒産させよ、と主張してた Openブログなんだから、どうせエルピーダについても、倒産させよと言ってたんだろ?」
 というふうに。

 しかし、残念でした。私はエルピーダについては、「倒産させるな」と何度も書いてきた。
 サイト内検索をすれば、いくつかの項目が見つかるが、一つだけ見るなら、次の項目を読むといい。
  → エルピーダ倒産の理由は?: Open ブログ

 一部抜粋しよう。
 私としては、
 「競争に負けた会社を倒産させれば、状況は改善する」
 という見解は取らない。また、
 「競争に負けた会社が、日本から海外に出れば、優良会社になる」
 という見解も取らない。かわりに、
 「競争に負けた会社は、抜本的に体質改善をすれば、生き残ることができそうだ」
 という見解を取る。

   ̄ ̄
 駄目会社が立ち直るには、どうすればいいか? 倒産させればいいのでもない。海外に出ればいいのでもない。おのれが駄目会社であることを自覚して、駄目な点をきちんと認識し、その駄目な点を改善することが必要だ。

 エルピーダについては、「倒産」ではなく、(抜本的な)「再生」を提案した。それが私の提案だった。
 
 本サイトを見て、「何でもかんでも悪口を言って、劣悪企業を倒産させたがっているな。イヤミな奴だ」と思う人もいるかもしれないが、そうではないのだ。
 そもそも、シャープや JDI の倒産を推奨したときでさえ、「倒産して消滅」ではなくて、「倒産して外資による再生」を推奨した。ここでは、「倒産」は、「再生」のための方法だったのだ。
 本サイトは、ただの悪口サイトではない。常に建設的な方向で書いている。「倒産」という辛口の提案でさえ、それは建設的な提案なのである。
( ※ 日産の自動ブレーキへの悪口もまた同様。日産が誤った道から戻るための提案だと言える。日産が落とし穴に落ちないように、指南して上げているわけだ。)
( ※ エルピーダも、私の指南を受け入れていれば、あんなにひどいことにはならなかったのに。)
posted by 管理人 at 20:00| Comment(0) | コンピュータ_04 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

過去ログ