2017年12月31日

◆ IT で旅館を改革

 IT で旅館を改革した、という事例がある。週休三日制にしながら、給料は4割増。

 ──

 これは朝日新聞の記事。
 《 老舗旅館、週3日休館でも売り上げ倍 》
 週3日、休館。それでも、売り上げは倍、社員の平均年収も4割増 そんな夢物語を実現した旅館がある。神奈川県秦野市の鶴巻温泉にある「陣屋」。
 借金は10億円。どんぶり勘定の経営が続いた結果だった。料理に使う食材の在庫管理があいまいで、むだが多い。経営分析しようにも、紙の台帳しかない。
 富夫さんの経験を生かし、目をつけたのがITだ。予約から経理まで一元管理できるソフトを開発し、全従業員にタブレット端末を配った。
 思い切って火、水曜日の宿泊をやめて休館に。「旅館が休むなんて」と苦情もあったが、16年から月曜日もランチのみで宿泊をやめた。
 正社員の平均年収は288万円から398万円に。離職率は33%から4%に下がった。
( → 朝日新聞 2017-12-29

 これに対する感想もある。
  → はてなブックマーク
  → 鶴巻温泉の老舗旅館がIT導入で週3日休館を実現し、売上倍増・従業員の給与もアップ!- togetter
 これを見たら、次のコメントがあった。
 「たしか古参の従業員を大幅にリストラしたんだよ?」
 ホントかよ、と思って、調べたら、これは嘘だとわかった。リストラの事実はない。
  → 瀕死の老舗旅館 陣屋を継いだ宮ア社長は、どのようにしてITで売上6割増を実現したのか(pdf)

 上の文書(PDF)には、詳しい情報が書いてある。朝日の記事を読んだあとで、上の PDF を読むといいだろう。特に、IT系の人には、とても参考になることが書いてある。

 ※ 本サイトの読者は、IT系の人が多いので、有益な情報を提供するという意味で、上記の PDF を紹介した。それが本項の目的。(私の意見は、ない。)



 [ 付記 ]
 この事例では、生産性が大幅に向上している。では、なぜ?
 その本質は、「時間あたりの仕事量を大幅に増やしたこと」ではなく、「時間あたりの生産額を大幅に増やしたこと」だ。
 そしてそれは、量の拡大ではなく、質の改善によってなされた。つまり、「高品質化による料金アップ(による高収益)」だ。

 陣屋という旅館は、近年では高級旅館として有名であり、たいした場所にあるわけでもないのに、高料金を取れる。
  → 陣屋:夕朝食付 2名で 70,000円

 高品質こそ、高収益の源泉だ、とわかる。それをもたらしたのが、仕事の手助けをするITだ。
 これは、「労働者の賃金を切り詰める形で高収益をめざす」という日本の大多数の会社とは、正反対の方針だ。



 【 関連サイト 】
 このIT技術については、公式サイトがある。
  → 陣屋コネクト - 旅館・ホテルの経営とサービスを革新するクラウドアプリケーション

 朝日新聞の記事全文は、下記で読める。
  → 朝日新聞一面トップ記事に取り上げられました - 陣屋コネクト
 
posted by 管理人 at 17:57| Comment(2) | コンピュータ_04 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後に 【 関連サイト 】 を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2017年12月31日 22:56
確か慶応のセンセが品質と価格の4象限分析を基にして、次の分類をされてました(ソース忘れました)
・高品質高価格の富裕層向け企業、
・高品質低価格のブラック企業、
・低品質低価格のホワイト企業、
・低品質高価格のボッタクリ企業、
薄利多売、良いものを安くという日本企業が陥ったワナがそこにありますね。客が神だとか言っているうちに神でない消費者が奢り昂って価格相応以上のサービスを求めてブラック企業を作ってしまった。

価格相応の品質とサービスを同じ時間で提供できるのであれば生産性は高いのかもしれません。

Posted by 京都の人 at 2018年01月01日 19:34
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