2017年12月25日

◆ インフルエンザ・スピード検査

 インフルエンザ・スピード検査という測定機器が開発された。富士フイルムによるもの。
 
 ──

 インフルエンザの検査には、「簡易検査」というものがあった。これは高速にできるが、精度の点で難があったようだ。私としては「こんなに精度の低いものはやめた方がいい。むしろ症状で決めた方がいい」という立場だった。
  → 簡易検査はやめよ: Open ブログ
  → 簡易検査で死ぬな: Open ブログ

 要するに、精度が半分ぐらいしかない。感染しても「陰性」(感染なし)と見なすことが、ざっと半分ぐらいある。そのせいで抗インフルエンザ薬(タミフル・リレンザ・イナビル)を投与されず、症状を悪化させる例が枚挙に暇がない。……これだったら、簡易検査などはしない方がいい。
 そういう問題があった。2009年のことだ。

 ──

 それから8年がたった。
 テレビを見ていたら、富士フイルムが「インフルエンザ・スピード検査」という製品の CM をしていた。
 そこでさっそくネットで調べると、次の製品だとわかった。
  → 富士ドライケム IMMUNO AG1 : 動画 | 富士フイルム




 精度については、別のページで説明されている。
  → 富士ドライケム IMMUNO AG1 : 技術資料 | 富士フイルム

 発症後早くから、精度 75% 以上を誇る。
 これだけ高性能になった理由は、増幅技術だ。
 インフルエンザキットでは、標識に用いる金コロイド粒子を写真現像の銀増幅技術を用いることにより約100倍に増幅し、検出感度を向上させました。
( → 富士ドライケム?IMMUNO?AG1 : 機能・特長 | 富士フイルム


 時代はずいぶん進歩している。こういう検査機器が普及すれば、抗インフルエンザ薬の処方により、死者数を大幅に減らすこともできそうだ。特に、高齢者では有効だろう。

 ※ 現状では、簡易検査の誤判定のせいで、症状が出ても薬を処方しないことが多い。

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 私事だが、私の身内の一人は、インフルエンザに感染したあとで、高熱を発症し、寿命を大幅に縮めて、亡くなってしまった。インフルエンザ薬を初期に処方されることはなかったようだ。
 該当の病院は一流の病院だったが、抗インフルエンザ薬の処方はあまり普及していないようだ。簡易検査の誤判定のせいで、処方時期を遅らせたせいかもしれない。あるいは、介護施設で担当した医師や介護士の対応が遅すぎたせいかもしれない。(事実は未確認)

 ※ もともと介護施設に入所していたので、私が口を挟むこともできなかった。気づいたときには、すでにひどい高熱を発症していた。この高熱が、ほとんど致命傷に近くなった。
(  このときは死亡を免れたが、結果的には体力が著しく低下して、栄養摂取能力をなくして、それが最終的には寿命を大幅に縮めた。直接的には数カ月後に、感染症への免疫不足が死因となった。)

 ※ 介護施設は、すごく大きな大手チェーン店ふうの施設の一部。費用は安くはなかった。手抜きということは考えられない。業界標準の対応(介護施設・病院)の体制が、現状では不十分だということだろう。/というか、そこに限らず、日本全体で、インフルエンザの検査の体制は全然できていない。そこで、本項の検査機器を推奨するわけだ。

posted by 管理人 at 23:32| Comment(6) |  インフルエンザ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
管理人さんの知人の入っていた介護施設は、おそらく、老健(介護老人保健施設)だと思います。

老健においては、医療費は全額が包括払いです。他の施設では医療保険が適用されて、出来高払いです。

このため、老健では、なるべく金を使ないインセンティブが生じます。

他の施設では気軽にタミフルが処方されても、老健では処方されないことがある。金がかからうからね。

インフルワクチンは補助が出ていて安いので、全員に供給されますが、抗生剤や抗インフル薬は使われないことがある。
Posted by Inoue at 2018年01月01日 09:02
> 老健においては、医療費は全額が包括払いです。

 施設は、有償の老人ホームです。費用は、自宅介護の場合と同様で、健保も介護保険も、普通に2割か3割ぐらいの負担です。

 なお、一括払い、毎月払い、その折衷……などは、選べる施設が多いようです。
 一括払いが危険だということは、前に指摘しました。
  → http://openblog.seesaa.net/article/435850143.html
Posted by 管理人 at 2018年01月01日 11:11
 本項の インフルエンザ・スピード検査 が普及するかどうかは、コストしだいだろう。
 現状では、コストが1万円ぐらいかかるのかもしれない。もしそうだとしたら、抗インフルエンザ薬のコストと同程度になるので、検査すればするほど(検査代で)医療費がアップしてしまう。
 だったら、目視による診察だけで抗インフルエンザ薬を処方した方が安上がりだろう。
Posted by 管理人 at 2018年01月01日 11:12
臨床症状でインフルを発見することはほとんど無理だと思います。
感度60%でしかないインフル検査キットですら、ほとんど無症状のインフル患者が次々に見つかっているからです。
一体、どういう人に抗インフル薬を処方すべきか?私が教えてほしいです。
Posted by Inoue at 2018年01月01日 17:56
> どういう人に抗インフル薬を処方すべきか?

 発熱、悪寒、喉や鼻の痛みや鼻水。
 特に体温が最大の指標。

 症状のない初期感染者には、処方しないでいい。

 インフルエンザは、感染を完全に抑え込むのは無理であって、初期症状の段階で悪化を防げば、それで成功だ。重度の症状になるのが問題なのであって、初期症状で済むのなら、成功。

 感染を完全に抑え込みたいのであれば、ワクチンが最も有効でしょう。ワクチンは、感染した場合にも症状の重度化を防ぐ効果がある。
 感染しやすい人や、重症化しやすい人は、ワクチンがお薦め。

 
> 感度60%でしかないインフル検査キットですら、ほとんど無症状のインフル患者が次々に見つかっているからです。

 これはどういうことなんだろう? 自覚症状がないのに診察を受けたということ? ちょっとありえそうにないが。
 集団検診で簡易検査をしたんだろうか? それもありえそうにないが。

 あと、自覚症状がないうちに、抗インフルエンザ薬を処方したりするんだろうか? それだと、感染していても発症しない人にも処方することになるが。
( ※ 調べた限りでは、感染していても発病しない人が多いとのこと。免疫力が高かったり、ワクチンを打った人なら、そうでしょうね。こういう人に抗インフルエンザ薬を処方するのは、ただの無駄。簡易検査も、ただの無駄。……発症しないうちは。)
Posted by 管理人 at 2018年01月01日 20:52
インフルエンザの影響で身内の方が亡くなられたのはお気の毒ですが、解熱剤を投与されたのではないでしょうか。風邪やインフルエンザに解熱剤は禁忌ですが、医者は当たり前のように解熱剤を処方します。インフルエンザよりも解熱剤やタミフル、ワクチンの方が危険です。既に途方もない数の犠牲者が出ています。

ちなみにスペイン風邪は、解熱剤として使われていたアスピリンの過剰投与による大規模な薬害事件であったことがわかっています。当時は第一次世界大戦の最中でしたが、戦争で亡くなった人よりも薬害で亡くなった人の方が多かったというとんでもない事態になっていました。今も昔もインフルエンザの医療はデタラメです。

医療もビジネスなので、医療機関は、正しくても儲からない医療はやらず、間違っていても儲かる医療をやっています。インフルエンザの医療はその典型です。自分や家族には絶対に投与しない危険な薬やワクチンを、他人には平気で処方する医者が山ほどいます。これでは外道といわれても仕方がないでしょう。
Posted by 素浪人 at 2018年01月03日 23:25
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