2017年12月22日

◆ MRJ に死亡宣告

 青息吐息ながらも生きながらえようとしていた MRJ に、とうとう死亡宣告が出たも同然となった。

 ──

 倒産や事業停止が法的に確定したわけではないのだが、実質的には確定したのも同然だ。なぜなら、周辺事業が激変したからだ。

 《 従前のライバル 》
 ブラジルのエンブラエル / カナダのボンバルディア

 《 今後のライバル 》
 米国のボーイング / 欧州のエアバス


 その理由は、こうだ。
 エンブラエルはボーイングに買収されそうで、ボンバルディアはエアバスにすでに買収された。

 報道を見よう。
 航空機世界最大手の米ボーイングが、ブラジルの航空機大手エンブラエルを買収する交渉を進めていることが明らかになった。小型旅客機を手がけるエンブラエルを取り込むことで品ぞろえを広げ、一足先に小型機に進出したライバルの欧州エアバスに対抗する狙いとみられる。三菱重工業が開発する国産初のジェット旅客機 MRJ の行方にも影響が出そうだ。
 150席以下の小型機は需要の伸びが見込まれ、エンブラエルとカナダのボンバルディアの「世界2強」が8割のシェアを握る。エアバスは10月、ボンバルディアが新たに開発した「Cシリーズ」(100〜150席)の事業を譲り受け、自社の米国工場で生産すると発表したばかり。
 ボーイングによる今回の買収交渉は、エアバスの攻勢に対抗する動きとみられる。世界の航空機大手4社が、大きく2陣営に集約される可能性が出てきた
( → 朝日新聞 2017-12-22

 エンブラエルとボンバルディアが相手でさえ負けは必至なのに、この上、ボーイングとエアバスがライバルになったら、MRJ に勝ち目はない。出番は全くなくなるだろう。
 だいたい、買いたくなる人がいますか? ボーイングとエアバスが優秀な商品(しかも実績多数)を出すのに、実績皆無で初めて旅客機を出す新興メーカーから買うなんて。しかも、開発は遅れに遅れて難航して、量産化は無期限延期も同然だ。
  → MRJ の量産化が無期限延期: Open ブログ (2017年02月26日)

 ※ なお、こうなることは、私はずっと前から予想しておいた。
   詳しい話は、上記項目(リンク先)で。



 [ 付記1 ]
 では、どうすればいいか? 
 今となっては、もはや、「事業停止」が最善だろう。作っても、売れる見込みはない。これまでの開発費は、さっさと「損切り」して、諦めるしかない。
 今後は、生産すればするほど、1機あたりで数十億円の赤字が出るだけだ。生産中止にすれば、その追加の赤字は出さなくて済む。それが最も賢明だろう。

 [ 付記2 ]
 で、MRJ を事業停止にしたら、三菱の航空事業はどうするべきか?
 私としては、ユーロファイターのライセンス生産がベストだと思いますけどね。
 ま、日本の軍事オタクは、F-35 にばかりこだわっているから、戦闘機の国産化には興味がなさそうだが。(呆れる。)
posted by 管理人 at 19:20| Comment(2) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>「事業停止」が最善だろう。

誰がその決断を下せるかですが...それができるようならもっと早い段階で断念していたかと。
Posted by 作業員 at 2017年12月22日 22:12
で、パイロットはどうするんですか?
そんな時間は残されていないと思いますよ。
Posted by skier at 2017年12月22日 23:26
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