2017年10月28日

◆ 希望の党は分裂すべきだ

 希望の党は、当面は分裂を回避したが、最終的には分裂するべきだ。

 ──

 希望の党は、当面は分裂を回避した。小池代表が譲歩して、独裁体質を改め、権限を他者に委ねたからだ。この件は、前項で述べたとおり。
  → 希望の党は分裂回避へ: Open ブログ

 しかしながら、この状況は安定していない。というのは、希望の党は(小池代表以外でも)内部対立があるからだ。
  ・ 安保法制を認められないリベラル
  ・ 保守派議員(結党時メンバーを含む)

 この二つが対立している。
 自民党ならば、このくらいの対立はもともとあるので、内包できるのだが、希望の党は違う。小池百合子も、結党時のメンバーも、「改憲・安保法制」を強い信条としている。それが「排除」という方針にも現れた。(自民党ならばそんなことはしないが。) また、細野などの民進党離脱者も、「改憲・安保法制」が理由で民進党を離脱したので、リベラル派と一緒にいることはできない。
 小池系が強い右派方針を打ち出す一方で、民進党出身者にはそれを受け入れられないリベラル派の議員が多い。
 (希望の党では)27日の両院総会直前の会合でも、党の基本姿勢をめぐって議論が紛糾。「与党の補完勢力の疑いをずっとかけられている」(小川淳也氏)、「安保法制を容認しない方向性が大事だ」(大串博志氏)との声が上がった。
( → 分裂した民進、もつれる構図 希望では早くも党内対立:朝日新聞 2017-10-28

  希望の党の当選者の約7割が安全保障法制を評価しておらず、候補者の約4割から大幅アップ――。朝日新聞社と東京大学・谷口将紀研究室が実施した衆院選の全候補者を対象にした共同調査(回答率97%)で、こんな傾向が判明した。安保法制に反対した民進党からの合流組が多く当選したため
( → 安保法制「反対」7割 希望の当選者:朝日新聞 2017-10-27

 となると、このままでは安定しない。最終的には、分裂するしかないだろう。
  ・ 結党時メンバーの強い保守派
  ・ 保守系だが、日和見派
  ・ 排除されなかったリベラル派

 このうち、「日和見派」の行先は不明だが、他の二つは分裂するしかあるまい。さもないと、安定しない。

 ──

 ここで、「安定しないまま状態が続く」という選択肢もあるのだが、それを許さない状況がある。希望の党の政党支持率が極端に低くなった、ということだ。再掲しよう。
  http://www.asahi.com/articles/ASKBS3PWJKBSUZPS007.html

 朝日新聞の世論調査。政党支持率。(%)
  自民 39
  立憲 17
  希望 3
  民進 0

 希望の党はすでに実質的に消滅に近いほど、支持率が低い。
 民進は 0 になってしまった。まだ参院には47 人もいるし、無所属で立候補した民進の衆院議員も 17人 いるのだが。
( → 希望の党がやったこと: Open ブログ[コメント欄]

 希望の党のまま、次の選挙を戦えば、落選してしまう可能性が高い。小選挙区でも票を減らすし、比例区復活はまず無理だ。希望の党の看板を背負う理由はもはやなくなった。(結党時には、希望の党の看板には、威光があったのだが。)
 こうなると、希望の党からは離脱するのが最も賢明だ。常識的に言えば、希望の党のリベラル系の議員は、離党して、立憲民主に移行するだろう。また、保守系の日和見派の人々も、沈む泥船からは逃げ出して、立憲民主に合流するだろう。
 最後まで希望の党に残るのは、1桁になりそうだ。細野のような結党時メンバーだ。
 最終的には、これらの1桁の議員が残り、その後、次の選挙で大幅に落選して、ほんのわずかな議員だけが残り、希望の党は実質的に消滅同然となる。残骸のようなものが残るだけだ。これで安定するだろう。

 一方、民主党に残っている人々(無所属で衆院選に立った衆院議員と、参院議員)がいる。これらの人々は、どうするか? おそらく、希望の党のリベラル派が、立憲民主に移るときに、民主党に残った人々も、行動を共にするだろう。かくて、リベラルが大同団結する。

 「これでは民進党の復活ではないか?」
 と思えそうだが、次の点が違う。
  ・ 民進党は組織的には解党と同然となる。
  ・ 組織的には、立憲民主に完全に吸収される。
  ・ 民進党の元ボス(ベテラン)は、権力を持てない。
  ・ 保守系の議員は、組織の権力からは、はずされる。

 つまり、保守系の議員がはずされたリベラルの政党となる。(保守系の議員は、希望の党に行く。前原や細野など。)

 ここで、民進党が吸収されるのにともなって、民進党の資金と地方組織は、立憲民主に移行する。それらは持参金みたいになる。
 
 なお、現時点で民進党が解体されるとしたら、その資金の行く先は、立憲民主と希望の党が、ほぼ半々となるだろう。なぜなら、両者の議員数はほぼ同じだからだ。
 とはいえ、その場合は、「民進党の資金は二分されるが、地方組織は二分されずに解体」となるで、うまく行かない。安定的になるには、「行先が二分される」というのでは駄目だ。したがって、「行先が二分される」という状況では、民進党は解体されないだろう。

 民進党は解体されるためには、「行先がほぼ一つになる」ということが必要だ。そのためには、「希望の党のリベラル系議員は、立憲民主に入るために、大挙して離党する」ことが必要だ。つまり、希望の党は、分裂することが必要だ。(こうなった場合のみ、民進党は解体されて、状況は安定的となる。)
 かくて、「希望の党は分裂すべきだ」という結論になる。
( ※ タイトル通り。)



 [ 付記 ]
 希望の党の議員が、立憲民主に移ることには、大きなメリットがある。それは、「立憲民主の候補と競合しないので、当選する可能性が著しく高まる」ということだ。
 今回、立憲と希望で競合したケースでは、野党の当選は少なかったが、競合しなかったケース(与野党が1対1で戦ったケース)では、野党が善戦した。
 希望の党で当選した議員が、立憲に入った場合、次回は立憲の候補となるので、対立する立憲の候補はいなくなる。また、現職優先なので、現職の希望議員が優先的に公認候補となれる。いいことずくめ。つまり、希望から立憲に移ることで、希望の票と立憲の票を、どちらも独り占めできる。大儲けだ。
 一方、希望のまま戦えば、立憲の対立候補を立てられ、しかも、立憲の票の方が多いので、希望の候補としては落選が確実だ。(よほど小選挙区に強い場合は別だが。……それほど圧倒的に強いのは、前原と細野ぐらいだろう。)
 というわけで、希望の党の議員は、立憲民主に移ることになるだろう。次の総選挙までには、そうなるはずだ。(例外は数名のみ。)



 【 関連サイト 】

 → 分裂した民進、もつれる構図 希望では早くも党内対立:朝日新聞
 → 希望の党、帰結が「大民進復活」では酷すぎる | 東洋経済
 → 希望の党の落選者が潮目を語る「民進党のままなら勝てた」 - NEWSポストセブン

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posted by 管理人 at 09:43| Comment(5) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 最後の少し前に [ 付記 ] を加筆しました。
 タイムスタンプは 下記 ↓
Posted by 管理人 at 2017年10月28日 13:27
>希望の党の議員は、立憲民主に移ることになるだろう。

この時枝野氏あたりが
”全員を受け入れるつもりは さらさら ありません。排除します。”
とでも発言すれば面白いかなと。

何はともあれ、リベラルが大同団結したとしても物事が前進していくような期待感を全く抱けないのは私だけでしょうか。
Posted by 作業員 at 2017年10月28日 14:29
「わたくし人間のクズです」と自白するようなもんでしょうね。
当選するためだけに、国民を欺いたということになりますから。
香川1区と福岡5区の希望の党の造反議員は落選しましたが、神奈川県の選挙区では普通のおばさんに罵倒されていましたね。
Posted by skier at 2017年10月28日 23:46
何だか最近は日本が滅茶苦茶になっているように感じます…これからどうなるんだろう…溜息
Posted by 某おっさん at 2017年10月29日 00:08
Posted by 管理人 at 2018年01月18日 00:25
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