2017年10月05日

◆ 希望の党はどうなる?

 希望の党は、今後、どうなるか? 

 ──

 いくつかの観点から論じよう。

 世論調査


 最新の世論調査が朝日新聞にある。
 《 比例区投票先は自民35%、希望12% 朝日世論調査 》

 朝日新聞社は3、4日、衆院選に向けた世論調査(電話)を実施した。比例区投票先を政党名を挙げて聞くと、自民が35%で最も多く、希望12%、立憲民主と公明が7%、共産6%、維新4%などだった。
 民進が希望への合流を決める前の9月26、27日の緊急世論調査では、比例区の投票先は自民32%、希望13%、民進8%の順だった。今回、希望の支持傾向に大きな変化はなかった。
( → 朝日新聞 2017-10-05

 希望の党に民進党の保守派が合流しても、比例区で獲得できる票は増えていないことになる。

 ついでだが、2カ月ほど前の世論調査では、こうなる。
 自民 37/民進 12/公明 8/共産 10/維新 6/自由 1/社民 2/日本のこころ 1/その他の政党 1/答えない・分からない 22
( → 2017年7月11日の朝日新聞の世論調査

 以上からわかることは、こうだ。
 「希望の党は、保守政党であるが、保守票を食っているのではなく、右から左までの各党の票をまんべんなく食っている」


 これをどう評価するかというと、私としては次のように考えたい。
 「希望の党は、政策(保守政策)によって支持されているのではなく、小池百合子の人柄(改革する雰囲気)で支持されている。支持しているのは、ミーハー的な人たち」
 
 これはまあ、芸能人を支持するようなものだ。小池百合子には、ちょっとカリスマふうまたはスターふうの雰囲気があるので、大衆的な人気を得るのだろう。
 それとは対極的なのが、立憲民主党の枝野だ。知性や理屈はとても優れていて、高学歴層には人気があるのだが、人柄が地味なので、一般大衆からは支持されにくい。

 ※ ツイッターやネット調査では、立憲民進党は大人気で、希望の党は不人気だ。それでも世論調査では、希望の党の方が2倍も支持がある。……ということは、立憲民進党はネットを利用する人には強くて、希望の党はネットを利用しない人(高齢者など)に強い、ということだ。つまり、ネット上の人気調査は、国民全体の人気調査と合致しない。

 獲得議席の予想


 週刊現代 文春(2017-10-05)に、獲得議席の予想がある。ちょっと立ち読みしたので、うろ覚えで書くと、だいたいこうだった。
  ・ 自民党は過半数割れ(大幅減)
  ・ 希望の党は 101議席 
  ・ 立憲民主党は 28議席ぐらい


 民進党から希望の党に入った人たちは、都会では排除されて、地方では排除されなかったようだ。で、地方ではけっこう勝てるらしい。だから、比例区の獲得票が伸びない割には、地方の小選挙区でけっこう議席を得られるらしい。
 東京でも自民を食って勝つこともある……という予想だ。とはいえ、ほとんどが無名の新人だから、そんなに勝てるとも思えないんだが。

 私の予想では、上記予想とは違って、自民は大幅減にはならないだろうし、希望の党の獲得議席はもっと少なくなりそうだ。80議席ぐらいじゃないですかね。ヤマカンだけど。
 希望の党が、保守政党として、自民党の票をいっぱい食ってしまえば、自民党以外の議席が増えそうだと思ったが、そうはなりそうにない。朝日の調査を見ると、希望の党は、保守政党であっても、自民党の票をあまり食っていない。どちらかと言えば、野党の票をいっぱい食っている。
 総合的には「前回選挙に比べて、民進党の議席が減って、希望の党の議席が増えた」というぐらいにしかならないだろう。自民党が大幅減になるとは思えない。

 《 加筆 》

  → 週刊文春の紹介

 東京では? 


 希望の党は、東京ではどうか? 1日前だが、次の記事がある。
 《 衆院選:希望、民進系押しのけ 独自候補を優先 1次公認 》
 希望の党が3日に発表した第1次公認では、民進党の候補予定者だった約210人のうち、半分の約100人が排除された。希望の党が独自に準備してきた候補が優先され、民進党候補の多くが押しのけられた。
 小池百合子東京都知事の地元、東京では25選挙区中21選挙区で小池氏側が求めた独自候補を擁立。神奈川県で18選挙区中10選挙区、千葉県で13選挙区中6選挙区など首都圏では小池氏側主導で擁立が進んだ。
 ところが、長野や石川などでは民進党公認だった候補全員がそのまま希望の党の公認になった。
( → 毎日新聞 2017-10-04

 その結果、どうなるか? 
 都会では、新出馬したのは新人ばかりで、地盤と知名度がないので、こぞって落選しそうだ。( ※ ただし現議席を有する民進党議員は別だ。地盤があるので、現議席を維持することも多いだろう。)
 地方では、元民進党議員の地盤の力を生かして、かなり多くが当選しそうだ。といっても、民進党から移籍した議員は非常に多いので、その大部分は討ち死にするだろう。落選率は高くなる。だが、もともとの総数が多いので、最終的な獲得議席は、かなり多くになりそうだ。
 地方と都会との合計では、野党1位になることは確実だろう。立憲民進党は、候補者の数からして少ないので、希望の党には大きく及ばないだろう。

 都議会での離反


 都議会では、都民ファーストの議員が小池百合子から離反した。
 5日、都議会の会派「都民ファーストの会」の上田令子都議・音喜多駿都議が記者会見を開き、同会派を離脱することを表明した。両都議は(1)「都民ファーストの会」の情報公開の不徹底、(2)国政政党「希望の党」への抵抗感、(3)小池都知事の都政に対する姿勢への疑問、を挙げ、小池都知事や執行部の問題点を強く訴えた。
( → 上田令子都議・音喜多駿都議が“怒りの会見“ 「都民ファーストの会」を離党 (AbemaTIMES)

 離党の理由は、小池百合子の独裁的な体質であるらしい。
 《 おときた駿氏 都民ファーストの会の厳しい「縛り」の真相暴露 》
 音喜多氏は「少なくとも私に関しては、メディア出演は厳しく規制され、事実上出られない状態だった。また新人議員とご飯を食べに行こうとしたら、それは派閥作りの行動だということで、厳しく呼び出され叱責された」と、かなり厳しい縛りがあったことを暴露。
( → ライブドアニュース

 衆院選後の分裂は? 


 衆院選後に、元民進党の議員が希望の党を離党して、分裂する……ということは、あるか?
 常識的には、ありそうにないが、小池百合子の体質(上記の独裁的体質)があるがゆえに、都議会と同様で、衆院でも議員の離脱が次々と起こりそうだ。
 その場合、元民進党の議員だけでなく、生粋の「希望の党の議員」(現在は政治素人)の人たちも、いっしょに離党することも多いだろう。
 「そんなバカな」
 と思うかもしれないが、小池百合子の最大の支持者であった都議会議員2名(小池百合子も「ファーストペンギン」と読んで大々的に称賛した2名)ですら、離反してしまうのだ。こういうことであれば、衆院議員でも似たことはありそうだ。
 ともあれ、議員たちは、1年ぐらいは我慢できても、そのうち我慢できなくなるだろう。おときた議員みたいに離脱して、党は分裂することになるだろう。
 離脱した議員たちは、どうなるか? まとまって行動するかもしれないが、立憲民主党や維新や自民党へ合流する人も出てくるだろう。

 政治資金の問題


 希望の党には、金がない。普通は政党交付金があるので、党から候補者に多額の金が出る。ところが希望の党には金がないので、逆に、候補者が党に金を出す。
 《 お金振り込んだのに… 希望公認「落選組」生き残り模索 》
 希望が公認を発表した参院議員会館の廊下では、一人の女性が希望の担当者に詰め寄っていた。 「お金を振り込んだんですけど、どうしてうちの先生が名簿に載ってないんですか」。希望の関係者によると、党への資金提供として求めたのは供託金を含めて一人400万円だという。担当者は「そのうち……」などとなだめていた。
( → 朝日新聞デジタル

 こんな詐欺的なことがまかり通るぐらいだから、よほどのすかんぴんなのだろう。
 こういうふうに金を取られるのをいやがりそうなので、希望の党の当選者(衆院議員)は、次回は金を取られたくないと思って、次回選挙の前に、希望の党から離党しそうだ。
 民進党と合併すれば、民進党の金を得られるが、さてさて。どうなることか。立憲民進党と分けあう形であれば、何とかなるかもね。

 なお、希望の党が民進党の金を泥棒する……というような話もある。
 公認内定者には、さらに1000万円が振り込まれることになるのだろう。こうした資金を、希望の党は虎視眈々と狙っている。
 小池知事の側近である若狭勝氏は30日のテレビ番組で「民進党の政党交付金を希望の党がもらうということは絶対にない」ときっぱり述べたが、これは表向きのことを述べているにすぎない。民進党から希望の党へと資金が直接流れなくても、いったん候補者を経由してから希望の党に吸い込まれていくのであれば、結果として「民進党の政党交付金を希望の党がもらう」ことになる。
 民進党を離党して小池新党に入った前職の中には、民進党を離れる前に県連にあった資金を出させて“持ち逃げ”しようとした事件もあったと聞く。これには県連の幹事長らが判子を渡さず、死守したとのこと。
( → 希望の党、突っ走った挙句に早くも息切れ | 国内政治 | 東洋経済




 【 関連サイト 】

 いくつかの記事を紹介する。やや古い情報を含む。
  → 希望の党公認、早くも脱落者 篠原孝氏が無所属出馬へ - 産経
  → 希望の党「公認候補リスト」の残念すぎる面々 | 国内政治 | 東洋経済
  → 希望の党、突っ走った挙句に早くも息切れ | 国内政治 | 東洋経済
  → 衆院選:立憲民主党、50人超擁立へ - 毎日新聞
  → 早くも第1次公認候補2人の取り消し発表 希望の党
  → 希望の党公認を貰った民進党議員へ選挙資金は問題だと北村弁護士





posted by 管理人 at 23:59| Comment(5) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
80議席も怪しいんじゃないですかね。
維新が50議席くらいだったからその程度では?

維新の場合、なんとなく橋下がなにかやってくれそう的な願望があってあの数字でした。希望の場合、すでに醜いドタバタを演じているのでより不利なのではないかと思いますよ。
「排除の原理」を持ち出して現状になりましたが、「排除の原理」を持ち出さなければ持ち出さないで、「民進党の隠れ蓑」という「汚名」を着てしまいますからねえ。
このドタバタの思わぬ副産物で、国民の「モリカケ」に関する関心が薄れているので、結果的に自民党有利になりそうです。
当初の目論見とは違う形になるものの、安倍の作戦勝ちということでしょうか。
Posted by 通りがかり at 2017年10月06日 01:57
> 維新が50議席くらいだったからその程度では?

 維新は全員が新人だったから、その程度。
 元民主党は、元自民党で強力な地盤を持つ人がかなり多い。主に地方で。
Posted by 管理人 at 2017年10月06日 07:00
確かに元民主党は地方で強いかもしれませんが、自民党にはかなわないでしょう。
野党共闘ではじめて自民票を上回ることができる気がします。しかし、希望の党に対して共産党が候補を下ろさないので、たぶん希望の党候補の多くは当選を望めないと思います。
Posted by Etigo at 2017年10月06日 11:25
希望の党、B層の支持が高いということですね。
https://ja.wikipedia.org/wiki/B%E5%B1%A4
ネットの評価が高くて国民の評価が低いのは
都知事選の桜井誠だな。
Posted by ヤス at 2017年10月06日 11:25
今回希望の党を作って衆院選に打って出たが、都知事を抜けることができなくなった。抜けたら無責任。
むしろ2019年の衆参同時選挙を本当のターゲットにしているのではないでしょうか(書いていたらすみません)。
おそらく2018年早々に北の王国が新王即位。その時には色々と混乱が生じるでしょう。そのゴタゴタが日米がかけた圧力のせいだ。という論調が出たり、北方領土や尖閣で揉めたり、と政権運営に色々ケチがつくかも。で、同時選挙に踏み切る。

2018年の国政がばたついている間に豊洲や五輪関係を「うまく」治めたら、都政の実績を国政に活かすとも言える。そこで真打ち登場のように国政へ打って出る。という風に読んでます。
Posted by 京都の人 at 2017年10月06日 17:12
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