2017年09月18日

◆ EU の 鰹節 輸入禁止

 EU は日本のカツオ節を輸入禁止にしている。その問題。

 ──

 EU は日本のカツオ節を輸入禁止にしている。
  → 鰹節に対するEUの規制についてのまとめ


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 輸入禁止の理由は、カツオを燻(いぶ)るときにできる発がん性物質の「ベンゾピレン」だ。
  → カツオ節は毒物?EUが輸入を認めない理由(田中淳夫)
  → あの美味しい「カツオ節」が危険とな?EUが輸入を認めない理由
  
 とはいえ、ベンゾピレンは、焼き魚や焼き肉には必ずできるものなのだから、これを禁止するとしたら、焼き魚や焼き肉もすべて販売禁止にしなくては道理が通らない。つまり、理屈がメチャクチャだ。
 また、焼き魚や焼き肉は、それ単独で食べるが、カツオ節は、調味料として少量を使うだけだ。通常は、大量の水で薄める。したがって、単位重量あたりでベンゾピレンの量を量るのは、(水分を飛ばした)カツオ節にとっては著しく不利・不公正だ。要するに、現状の規制基準はメチャクチャだ。

 そこで、日本政府は EU に善処を申し込んだらしいが、まとまらない。日欧 EPA では、何ら改善が見られなかったようだ。(ググっても見つからない。)

 一方、しびれを切らしたカツオ節業者は、フランスにカツオ節工場を建設した。すでに完成している。(約1年前の記事)
 8月31日、鹿児島県枕崎市の水産加工業協同組合が立ち上げた「枕崎フランス鰹節」は、フランス、ブルターニュ地方のコンカルノーに完成したかつお節工場の完工式を開催した。
 欧州初となった鰹節工場建設プロジェクトは3億円を投じて行われた。従業員は現在6名、日本から2名が派遣される。約3400平方メートルの敷地に、約920平方メートルの平屋建ての工場では、1日あたり1トンの鰹から200キロのかつお節生産を目指す。
 欧州連合(EU)や各国の厳しい輸入規制が現地生産プロジェクトの実行につながった。
フランス国内にとどまらず欧州の日本料理店や商店向けに生産を開始する。
( → 仏ブルターニュで欧州初のかつお節工場完成 - Business France - Japan

 動画つきの記事もある。
  → フランスに初のカツオブシ工場が誕生 : フランスブログ

 つまり、さんざん「危険だから禁止」と言い張っていたくせに、EU 域内で生産することにしたら、その理屈をあっさり撤回するわけだ。掌返しだね。呆れる。

 もう、こうなったら、輸入禁止の名分が立たないこと(ただの非関税障壁にすぎないこと)は明白になった。
 したがって、日欧 EPA では、日本のカツオ節の輸入を認めるよう、交渉するべきだろう。
 


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 [ 付記 ]
 「何でカツオ節の話をするんだ?」
 と思うかもしれないが、本項のテーマは、カツオ節じゃなくて、「メチャクチャ論理の実例」です。
 論理がメチャクチャな馬鹿げた事例を紹介するのは、本サイトの基本方針のひとつです。

( ※ 世の中には「トンデモマニア」というのがいて、頭の弱い個人を見つけては非難する人がいる。一種の弱い者いじめ。一方、本サイトは、政府などの強者を批判する。今回の批判対象は、EU と日本政府です。だから、弱い者いじめではありません。)

posted by 管理人 at 20:08| Comment(2) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
オリンピックの競技ルール変更など、これまでもしばしば見られた欧州らしい理不尽な独善性を感じます。

当初の輸入禁止措置に潜む確信性を問いたい処です。
Posted by 作業員 at 2017年09月18日 22:10
EUはものつくりのほとんどを放棄したので、認証ビジネスで食い繋ごうとしています。
あと、現地生産なら雇用もあるし、OKヨ。とUSとあまり変わらない保護主義的な考え方を持っていますが、それを明白にすることはありません。
Posted by 京都の人 at 2017年09月19日 21:33
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