2017年09月17日

◆ 量子では慣性の法則が破れる?

 「量子力学において粒子はまっすぐ進まないことが判明」というタイトルの記事が話題になった。

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 下記に転載しよう。
 《 慣性の法則破れる? - 量子力学において粒子はまっすぐ進まないことが判明 》
 広島大学は、自由空間中の粒子の動きを測定し、3か所の粒子の位置分布の理論的分析から、粒子の8%が直線に沿って動いておらず、ニュートンの第1法則を破る可能性があると発表した。
 ニュートンの第1法則によれば、自由空間中の粒子は常に直線に沿って動くはずだが、この法則は量子力学においても有効なのかについては、不確定性原理によって「運動中」の粒子を正確にとらえることができないため、明らかにはなっていなかった。
 今回の研究は、位置の状態と運動量の状態との量子干渉効果を利用。その結果、ニュートンの第1法則に反する明白な証拠が、3つの異なる時間における位置測定の統計から得られる可能性が示されたとする。
 同成果についてホルガ氏は、3か所の粒子の位置分布の理論的分析から、少なくとも粒子の8%が直線に沿って動いていないことがわかるとしている。また、今後、量子の干渉効果が結果的にニュートンの第1法則を破る可能性の最も顕著な証拠となりうることを示しているとコメントしている。
( → マイナビニュース 2017/09/15

 ──

 このことは非常に不思議に思えるだろう。
 量子が粒子であるとすれば、外から何の力も働かないのに、等速直線運動をしないで、勝手にフラフラと動き回ることになるからだ。
 一見して、野球のナックル・ボールのようなものである。まっすぐに動いているはずの球が、右や左や下方向などに不規則にフラフラと動く。……ただし、ナックル・ボールの場合には、「空気の乱れによる圧力の変化」という合理的な説明が付く。しかし、量子の場合は、真空中だから、外部から力が働くわけでもない。(もちろん、電磁力なども働かない状態だ。)
 外から何の力も働かないのに、粒子がフラフラと動くというのは、いったいどういうことか? およそ理解しがたいだろう。

 そこで、困ったときの Openブログ。

 ──

 この問題は、超球理論の発想を取れば、簡単に解決ができる。
 記事の話は「粒子はまっすぐ進まない」ということだが、ここでは「粒子」という前提そのものが間違っているのだ。
 量子は粒子ではない。粒子と波の、双方の性質をあわせもつものでもない。では何か?
 量子は、粒子または波、のいずれか一方である。そのいずれか一方のうち、どちらになるかは、そのときどきで異なる。これはつまり、量子は、粒子と波との間で相互転換する、ということだ。

 比喩的に言うと、オスとメスで相互転換する生物がある。これは「性転換」をする生物だ。一方、オスとメスの双方の性質をもつ生物がいる。これは「雌雄同体」の生物だ。
 従来の発想では、「量子は粒子と波の、双方の性質をもつ」とされた。これは「雌雄同体」に似た発想だ。
 超球理論の発想では、「量子は粒子と波の、いずれか一方の性質をもつ」とされる。これは「性転換」に似た発想だ。


雌雄同体



性転換

 →  
 ←  


 
 ──

 さて。
 従来の発想では「量子は粒子と波の双方の性質をもつ」とされたが、基本的には「粒子である」と考えられる。出発点と終着点の間を、粒子は等速直線運動するはずだ。

      ● ────────→ ●


 これが原則だ。だから、これが成立しない現象を見ると、「粒子はまっすぐ進まない」とか、「慣性の法則」とかいう認識となる。(冒頭記事のように。)

 一方、超球理論では、静止した量子は「粒子」だが、自由空間を高速移動する量子は「波」である。

      ● )))))))))))))))))))))))


 出発点と終着点とでは、どちらにおいても、量子は粒子の形態を取る。しかるに、その間の自由空間においては、量子は波の形態を取るのだ。(超球理論では)

 つまり、記事冒頭で「粒子である」と思っているものは、実は、波なのである。「波の性質をもつ粒子」ではなくて、「純然たる波」なのである。ただしここでは、

      粒子 →  波  → 粒子


 という変換が起こっている。その変換を理解しないと、
 「最初と最後では粒子だから、その途中でも粒子なのだろう」
 という推測をする。しかし、その推測が間違っていたのだ。最初と最後では粒子であっても、その途中では波なのだ。

 そして、「途中では波だ」と理解すれば、次のことは簡単に理解できる。
  ・ 量子は(波なので)等速直線運動をしない。
  ・ 量子は(波なので)二重スリットで干渉縞を発生させる。


 このようなことは、「量子は粒子だ」という前提を取る限り、とうてい理解できないが、「量子は波だ」という前提を取れば、容易に理解できる。
 不思議なことは何もないのだ。超球理論を取れば。



 [ 付記 ]
 ここから逆に、次の結論を得る。
 「量子は粒子と波とで、相互変換する」と主張する超球理論は正しい。
 「量子は粒子と波の、双方の性質をもつ」と主張する現代物理学は正しくない。

 ※ 後者は、「現代物理学は全部間違っている」と主張しているのではなく、「コペンハーゲン解釈は間違っている」と主張しているだけだ。数値ではなく、(哲学的な)解釈の話である。
 ※ とはいえ、これは重要だ。このことを理解しないと、量子について、「等速直線運動をするはずだ」というような、誤った認識も生じるからだ。
 ※ 量子が確率的にふるまうことも、「量子は波だ」と理解すれば、不思議ではない。波とはエネルギーの密度であるから、そこから最終的に生じる(形態転換で生じる)粒子が、確率的に生じるのは、当然だろう。



 【 関連項目 】

 より詳しい話は下記の別項で。
  → 超球理論の基本原理
  → 量子の非局所性

 別サイトもある。
  → 量子論/量子力学 …… その最前線

posted by 管理人 at 21:22| Comment(0) | 物理・天文 | 更新情報をチェックする
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