2017年09月11日

◆ エアコンの設定温度

 エアコン(クーラー)の設定温度は 28度だ、というような話もあるが、温度よりも湿度の方が大切だろう。

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 夏季のエアコンの設定温度は 28度だ、というような話がある。
 ここで、室温と設定温度を混同してはいけない、という話もある。
 《 クールビズ28度は室温?エアコン設定? 8割近く誤解 》
 室温28度でも快適に過ごせるように軽装を促す「クールビズ」。この「28度」をエアコンの設定温度ではなく、室温だと正しく理解していたのは4〜5人に1人にとどまる
 クールビズについて、衣服を軽装にして「室内温度を28度になるように調整すること」と正しく答えられたのは23.8%にとどまり、「エアコンの設定温度を28度にすること」と誤解していた人が4割近くいた。
 夏場に室温を28度に保つには、エアコンの温度をそれ以下に設定しなければならない場合もある。今回の調査で、エアコンの設定温度は26度が全体の24.8%で最も多かった。勤務するオフィスの冷房に対しては、男性は39.8%が「ちょうど良い」と最も多かったが、女性は「寒い」が41%で最多だった。
( → 朝日新聞 2017年8月8日

 28度というのは、エアコンの設定温度ではなく、室温だ。室温を 28度にするには、エアコンの設定温度はもっと低くするべきだ。ただし実際には、「暑すぎる」よりも「寒すぎる」という人の方が多いようだ。特に、女性で。

 女性が「寒すぎる」というのは、私の想像では、室内の空気循環が悪くて、床下付近に冷気が溜まるせいだろう。それだと、スカートをはいた女性は寒くて、ズボンの男性は寒くない。この問題を解決するには、サーキュレーターで空気循環を促すと良さそうだ。同時に、エアコンの設定温度を 26度から 27度に上げるとよさそうだ。

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 ついでだが、「28度」という温度設定には、根拠がないらしい。
 《 オフィスの温度 「28度設定」の根拠は50年前の研究 》
 そもそも、「28度」という数字はどこから出てきたのか。
 田辺教授によれば、この法律のもとになった研究があるという。66年の厚生科学研究「ビルディングの環境衛生基準に関する研究」(小林陽太郎)だ。この研究の中で根拠とされ引用された研究はさらに古く、戦前から60年前後にかけてのもの。ここに、許容限度の上限として28度という数字が登場する。
( → 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

 《 クールビズの冷房28度、当時の環境省課長「なんとなく決めた」 科学的根拠なし 》
 環境省は「冷房時の室温28度」を推奨しているが、導入当時に担当課長として関わっていた盛山正仁法務副大臣が5月11日、この温度設定に科学的根拠がないことを明らかにした。
 盛山氏はクールビズについて「科学的知見をもって28度に決めたのではない。何となく28度という目安でスタートし、それが独り歩きしたのが正直なところだ。働きやすさの観点から検討しては」と見直しを提案。これを受けてある副大臣が、「28度は無理があるのではないか。実はかなり不快な温度。科学的に検討を加える」と述べた。

 クールビズは2005年夏、地球温暖化対策のため始まった。毎年5月1日から9月30日まで、上着やネクタイを着用しないなど軽装で過ごすことで、官公庁やオフィスで冷房を節約しようと、冷房時の室温を28度にするよう促している。
 クールビズの公式サイトによると、環境省は、室内の温度を17度以上28度以下と定めた「建築物環境衛生管理基準」と労働安全衛生法の「事務所衛生基準規則」を基に、『冷房時の室温28度』を決めた。「各家庭やオフィスなどで、夏の冷房の設定温度を26.2度から28度に1.8度上げると想定すると、大きな削減効果が期待できます」と謳っている。
 クールビズは、当時環境大臣だった小池百合子東京都知事が取り組んだことでも知られている。
( → Huffpost Japan

 28度は、小池百合子・環境大臣(当時)の肝いりだったらしい。へえ。
 ともあれ、いい加減な根拠で、その数字が定まったようだ。
 それでも、エアコン設定が 27度でちょうど良くなる(つまり室温が 28度でいい)のだとしたら、間違っているわけでもなさそうだ。

 といっても、私の実感だと、エアコンの冷気吐き出し口に近いか遠いかで、大差がある感じですけどね。

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 以上は、既存の知識の紹介と、私の感想だ。このあとは、私の独自見解を述べる。

 私の見解は、こうだ。
 「エアコンで大事なのは、温度設定よりも、湿度だ。同じ温度でも、湿度が高いと暑苦しく、湿度が低いと涼しい。これはつまり、温度よりも不快指数の方が重要だ、ということだ」


 このことは、「言われてみればなるほど」と思うだろう。科学的には、当たり前のことだからだ。


《 不快指数 》
hukaisisuu.png
出典:Wikipedia


 さて。ここから新たに、次の結論が得られそうだ。
 「エアコンの設定をするときには、湿度を下げるために、風量を少なくする(弱風にする)ことが好ましい」


 風量を少なくすると、エアコンの冷たい金属に接する空気の量が減るので、温度を下げる効果は低まるが、湿度を下げる効果は高まる。
( ※ 理由はいちいち説明しないので、自分の頭で考えてほしい。 ヒント:冷たい金属に空気が当たると、空気中の水蒸気が液体になる。)

 というわけで、上記の方法で、湿度を下げることが、エアコンの設定では重要だと思える。温度だけ設定すればいい、というわけではないのだ。



 [ 付記 ]
 湿度を下げると、温度は少し高めでもいい。その分、電気代は少し節約できるかもしれない。ほんの少しだが。

posted by 管理人 at 23:58| Comment(3) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かに氷を入れたコップの結露量は強風よりも弱風の方が多いです。強風の場合、結露をコップから引き剥がします。
しかし風量の少ない部屋では室内空気の循環が悪いため、低湿低温気団と高温高湿気団が生じます。これはオフィスでは「暑いの寒いの」という文句が出るきっかけになりやすいでしょう。
また風速1mで体感温度を1℃下げる効果と、風による人体の発汗に伴う水分除去による心地よさも考えると、うるさくない程度に強風で温度を少し下げる方がちょっとの電気代よりもみんなが快適になれそうなので、望ましいと思います。
Posted by 京都の人 at 2017年09月12日 23:54
> 風量の少ない部屋では ……オフィスでは

 なるほど。オフィスではそうですね。
 オフィスのように広い場所では、扇風機やサーキュレーターとの併用が大切だと思えます。これはこれで、また別の話になるが。

 なお、エアコンの冷気が直撃するような場所は、かなり範囲が限られているので、強風にすれば済むというわけでもなさそうです。

 ──

 湿度を下げるのが大事だ、という話は、前にも書きました。

 → http://openblog.seesaa.net/article/435849420.html
Posted by 管理人 at 2017年09月13日 00:31
「冷房」というよりも「空調」をしっかりするのが良いのでは。元の言葉は「空気調和」なので、温熱環境要素それぞれについて調節するのが本来の姿だと思います。乾球温度だけに限った「冷房」では、不十分なのは当然。放射温度を下げる方法もありますし。
Posted by けろ at 2017年09月13日 22:18
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