温暖化対策として、「水力発電の電気を購入する」という制度があるが、これは詐欺も同然だ。
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前項と似た話。
再生可能エネを促進するために、企業が
「水力発電の電気を購入する」
という制度がある。
→ 日本初「水力100%電気」で東電が超えた壁
→ 東電の水力発電で「新丸ビル」の明かりが灯る
→ 国内初の水力発電100%料金プラン、ソニーと三菱地所が東京電力から購入
これによって購入企業(ソニーなど)は、「再生エネだけを購入しています」とアピールできて、宣伝効果があるそうだ。
しかし、これはあまりにも馬鹿げている。なぜなら、
「その企業が水力発電の電気を購入した分、一般顧客が水力発電の電気を購入する分が減るので、合計値(= 総和)は変わらない」
からだ。該当企業と、他の一般顧客との間で、配分の比率は変わるが、合計値(= 総和)は一定のままだ。その値は、水力発電の発電能力(= 供給力)で決まる。増えも減りもしない。
で、こんなことをやっても、環境的には何の効果もないのだが、これで金儲けをするのが、電力会社だ。
というのは、この制度の料金は2割高で、儲かるからだ。電力会社だけは2割高の料金を設定して、金儲けをする。口先だけで。
これはまあ、詐欺みたいなものだな。環境詐欺。
こんなのに引っかかって金を取られる会社もバカだが、これで「再生エネに貢献しています」と宣伝する点では、バカであるのみならず、自分でも消費者をだましている。
ソニーみたいな会社は、「東電という詐欺師にだまされると同時に、一般国民をだます詐欺師である」と理解しておこう。
【 追記 】
「温暖化ガス削減に協力している企業は、優良企業と見なされ、投資マネーを呼び込むことができる」
という記事がある。ここで、ソニーは「電気機器企業」の国内1位としてランキングされている。
→ 朝日新聞 2017-09-11
このようなメリット(投資マネーを呼び込めるむこと)があるから、「水力発電の電気を購入すること」のメリットがあるようだ。
実は、「水力発電の電気を購入することはすばらしい。ソニーがその一例だ」という形で、朝日の称賛記事(上記)があった。その記事を見たのが、本項の執筆の理由だ。「記事の趣旨は間違っているぞ」という意図で。
上記記事は、有料記事であり、一般の人は読めないので、リンクを記さなかった。ただ、改めて見直すと、画像だけは見られる。そこで、上にリンクしておいた。
2017年09月09日
過去ログ
これを買うことでうちはco2排出電力を使用してないから対象から外してくださいみたいな取引を役所としたのかも?
そのぐらいしかメリット浮かばんな
そのことを 【 追記 】 として、加筆しました。
タイムスタンプは 下記 ↓
何を目指しているのかよくわかりません。単に義務教育レベルの計算ができないのでしょうか?
朝日だけじゃなくて、ソニーも三菱もそうだし、朝日の購読者もまた、記事をそのまま信じているのでしょう。
「王様は裸だ」と告げるのは、本サイトだけ。
言われたあとで「なるほど」と思うのは、コロンブスの卵。