2017年08月29日

◆ 全国学力テストの改革

 全国学力テストを改革するには、どうすればいいか? 現状には二つの問題があるが。

 ──

 全国学力テストが実施された。
 「全国学力テスト」の結果が公表され、小中学校とも、秋田県や石川県、福井県などが例年と同じく上位を占めた一方、10年前と比べて上位と下位の差は縮まるなど、学力の底上げが進んでいることがわかりました。
 「全国学力テスト」は、文部科学省が小学6年生と中学3年生を対象に行い、ことしはおよそ200万人が参加しました。
 ここ数年、全国学力テストをめぐり、テスト対策などが過熱したため、文部科学省はことしから都道府県別の結果を整数で公表し、全国の順位が詳細に分からないよう変更しました。
 子どもの学力問題に詳しい早稲田大学教職大学院の田中博之教授は「学力の底上げは進んだといえるが、過度なテスト対策を行うのではなく、このテスト本来の狙いに立ち返る必要がある。子どもの学力を丁寧につけていくことが求められている」と話しています。
( → 全国学力テスト 上位と下位の差縮まり学力底上げ進む | NHKニュース

 全国学力テストには、問題点があることが指摘されている。
 (1) 経年変化がわからない。(毎年別の問題を使うから。)
 (2) 学校間の序列化がなされてしまい、好ましくない。


 つまり、知りたい情報は得られない一方で、知りたくない情報が得られてしまう。本来の目的が達成されていない。困った。では、どうするか? 

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 ここで、困ったときの Openブログ。解決案を出そう。(名案というほどではなく、平凡な案だが。)
 「問題は毎年、同じ問題を使う。ただし、10種類ぐらいに分けて、不作為に配分する」


 ここで注意すべきことは、次の二点だ。
  ・ 10種類ぐらいに分けるが、数は同じにして、10等分する。
  ・ 科目ごとに分けない。全科目をセットで分ける。


 同じ県内で、グループ1 〜 グループ10 までがあるとしよう。
 各グループに属する生徒数は、ほぼ同じとする。(学校数もなるべく同じにすることが好ましい。)
 各グループ内では、どの科目でも同じ問題を使う。(グループ分けを、科目ごとに変えない。)
 ただし、グループ分けの仕方(各校がどのグループに入るか)は、毎年、(不作為に)変更する。

 ──

 以上によって、次の効果を得る。
 (i) どのグループも同じような生徒数で、同じ問題を使うので、全グループを足した総数を見れば、経年変化を見ることができる。(県全体でも、国全体でも。)
 (ii)グループごとに問題の難易があるので、単純な点数の比較は意味がなくなる。ゆえに、学校間の序列はわかりにくくなる。(県の序列はわかってしまうが。)
 (iii)学校間の比較は、詳細な統計分析をすれば可能だから、専門家が知ろうと思えば知ることはできる。一方、そんな詳細な統計分析は、素人にはすぐには理解できないから、素人の変なバカ騒ぎを避けることができる。

 ──

 記事によれば、
 「ここ数年、全国学力テストをめぐり、テスト対策などが過熱したため、文部科学省はことしから都道府県別の結果を整数で公表し、全国の順位が詳細に分からないよう変更しました」
 ということだったが、これは、(ii)によって避けられるだろう。仮にテストで上位や下位になっても、その順位にはほとんど意味がないからだ。

 ただ、この問題をいっそううまく回避するには、「個別の学校の点数を公表しない」というふうにした方がいいだろう。公表するのはあくまで県ごとの数値だけにして、個別の学校の数値を公表しなければいい。これで、おかしな過熱を回避できるだろう。
 ただし、個別の学校の過剰対策は回避できても、県ごとの過剰対策は回避できないかもしれない。ならば、次のようにすると良さそうだ。
 「学力テストの順位に応じて、下位の県ほど、補助金を多く出す」

 これなら、点数が下がれば下がるほど、もらえる補助金が多くなる。だから、「点数を上げる」という意欲(動機)が減殺されて、うまく中和されそうだ。
  ※ 補助金の額は、あまり多くない方がいい。
    1県で最大 1000万円程度でいい。



 【 関連サイト 】


 
posted by 管理人 at 00:03| Comment(1) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 「序列化がよくない」という見方が一般的と思いますが、「序列化するのはわるくない、序列化がよい」という見方ができるように、教育行政のシステムを変えるのが望ましいと思います。

 学校を序列化を明確にして、成績下位の学校に対して、児童生徒一人当たりの教員数や予算を多くして優遇します。下位校の学校の教員や児童生徒の保護者のプライドは傷つくかもしれませんが、手厚い教育を実施できる実があります。名(な)を捨てた場合は実(じつ)が取れるわけです。

 初等教育や中等教育では、学力成績下位層の児童生徒や学力下位の学校に手厚くする制度にするわけです。
 こうすると、現場の教員は、実際よりも児童生徒の学力を高く見せようと努力しようとは、それほど思わなくなると思います。

 学校内での定期試験などで点数が悪い場合、補習を受けられたり(受けさせられたり)して、学力向上の機会を多く与えらる場合が多いです。
 成績下位層には、上位層よりも学力向上の機会を多く与えられてよいと思います。 

 ただし、高等教育(大学、大学院など)では、学力上位層の学生や学力上位(研究や教育で成果が上がっていると評価される)学校に手厚くする制度が必要と考えます。また、学力超上位層の高校生に対して大学と提携して高等教育の内容を行う場合も手厚くしていいと思います。 

 セールスマンの場合、売り上げが多いとボーナスが多くなるのは当たり前です。
 しかし、初等・中等教育の場合、困難な仕事が多い困難校に対してこそ、人員や予算を多くするべきと思います。
 
 「弱者に対しては手厚い援助が必要」という認識を共有することが、大事だと思います。
Posted by ishi at 2017年08月30日 09:45
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