2017年08月23日

◆ ゾンビはなぜ怖いか?

 ゾンビはなぜ怖いのか? そのわけは?

 ──

 夏はホラーの季節。ゾンビ映画(ビデオ)も人気らしい。
 書籍も出版された。



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 この本について、朝日新聞でも記事が出た。
 《 ゾンビ、考察本も増殖中 作品の歴史・表現検証 》
 映画や漫画、ゲームから現実社会のイベントまで、増殖し続ける「ゾンビ」について考察する書籍が相次いで刊行されている。なかでも、奈良県立大准教授の岡本健(たけし)さん(34)の『ゾンビ学』(人文書院)は「世界初の総合的学術研究書」をうたう。人はなぜ、ゾンビを語るのだろう。

 腐った体でのろのろ歩き続き、本能のおもむくまま人間を襲うゾンビ。
 ドラキュラなどのモンスターと異なり、ゾンビは群れとして描かれることが多く、カリスマ性はない。
( → 朝日新聞 2017年8月2日

 そこで私もちょっと考えてみた。「ゾンビはなぜ怖いのか?」

 ──

 その結論は、こうだ。
 ゾンビは、怪物としての威力で怖いのではない。ゴジラやキングコングや恐竜とは違う。熊のような猛獣とも違う。これらはいずれも、すごい威力や破壊力で人間を襲う。しかしゾンビにはそういう強大な力はない。
 群れとしての力で襲うということはあるが、それだったら、ただの暴徒の群衆と同様で、たいして怖くはないはずだ。

 ではなぜ、ゾンビは怖いのか? 
 それは、ゾンビが死者だからだ。死者は、単に死者であるということだけも怖い。
 さらに、死者が生き返ることが、いっそう怖い。これは、幽霊が怖いのと同様だ。

 ではなぜ、死者が生き返ると怖いのか? 
 それは、「死と生の境界が破られる」ことが怖いのだ。死者が生き返るとき、死と生の境界が破られて、死が生に侵入してくる。
 このとき同時に、生が死に侵食される。死者がわれわれの生の世界に入ってくるとき、われわれもまた死者の世界へ引きずり込まれそうになる。

 つまり、死者が生の世界に入るということは、生者が死の世界に入るということと、同類なのである。死者が生き返るということは、自分が死に巻き込まれるということなのだ。つまり、自分が死につつあるということなのだ。

 その象徴的な事象が、ゾンビの感染(伝染)だ。ゾンビにかまれて、生者もまたゾンビになる。……これこそが、最も恐れることだ。
 もちろん現実には、人間がゾンビになるということなどは、あり得ない。しかし、人間が死者になるということは、普通にあることなのだ。
 死はこの世界で、いつも隣り合わせに存在する。(下記動画を参照。)



 【 関連サイト 】
 秋田の火事(2017-08-22)





 [ 補足 ]
 ゾンビについての参考記事がある。
  → ジョージ・A・ロメロさんを悼む
  → (惜別)ジョージ・A・ロメロさん 映画監督

 つまり、ゾンビ映画の父としての監督が亡くなった。監督自身も死者の世界に引き込まれてしまったのだ。

 そして、この記事を読んでいるあなたもそのうち……

                 (真夏のホラー)

posted by 管理人 at 23:00| Comment(2) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「暴徒の群衆」が「たいして怖くない」という見方は面白いですね
私的には幽霊やゾンビよりもよっぽど怖いです
Posted by らるふ at 2017年08月24日 07:28
 暴徒に襲われてもケガするだけです。死ぬよりはケガする方が怖くない。
Posted by 管理人 at 2017年08月24日 07:51
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