2017年07月30日

◆ テスラと日産の新型 EV

 テスラと日産の新型 EV がまもなく登場する。どちらが勝つか?

 ──

 テスラの新型 EV であるモデル3が発売された。(納車開始)
 日産の新型リーフも、まもなく発売される。
 では、どちらが勝つか? 







 一年ぐらい前なら、「テスラが性能で圧勝している」ということだったが、これは現行型リーフとの比較だ。新型リーフの開発状況はわかっていなかったが、最近では判明している。
 そこで、私もあれこれと調べたが、簡単に結論だけ示せば、こうだ。
 「リーフの方が航続距離が長い。価格とサイズでは、リーフの方が下回る。全般的には、リーフは大衆車であり、テスラ・モデル3は高級車である」

 
 要するに、単純な勝負は付かない。ガソリン車で言えば、ゴルフと BMW 3 を比較するようなものだ。前者は大衆車であって、低価格で小サイズ。後者は高級車であって、高価格で大サイズ。比べものにならない。

 ちなみに、補助金抜きの価格で言うと、テスラ・モデル3は 35,000ドル(380万円)。日産の現行型リーフは 273万円だが、新型も同程度になるはずだ(300万円以下だ)。
 つまり、テスラと日産では、価格に大差(100万円ぐらいの差)が付く。値引きを考えると、さらに 20万円ぐらい上乗せされそうだ。( ※ なお、現行型リーフは 50万円引きぐらい。)
 ボディサイズも、テスラ・モデル3は 全幅 1,885 mm で、現行型リーフは 全幅 1770mm だから、全然違う。このサイズゆえ(大きすぎて不便なので)、テスラ・モデル3は、日本ではあまり売れないだろう。

 ──

 最後に、勝ち負けで言うと、こうだ。
 「テスラの方は、価格は高くても、デザインがいいので、バカ売れするだろう。年産 40万台の目標は達成可能だ。日産の新型リーフは、価格が低いので、テスラ・モデル3以上にバカ売れするだろう。……結局、どちらも勝ち、という結論になる」

 要するに、勝ち負けではなくて、win-win となる。この言葉の本来の意味とは違うが、とにかく、どちらも勝ちだ。

 この意味では、今年は「電気自動車の普及する元年」と言えそうだ。これまで助走段階だった電気自動車は、いよいよ普及に向かって大きく羽ばたくこととなる。いよいよガソリン車と正面切って対抗できることになりそうだ。

( ※ 噂によると、日産の新型リーフは、モーターを新型に変更して、5割程度のパワーアップをするらしい。現行型では、ノート e-power と共用するモーターだが、新型では、セレナ e-power と共用するモーターになりそうだ。)



 [ 付記1 ]
 ただし、EV の普及(販売台数増)にともなって、補助金は激減することになりそうだ。(補助金の総額が先に決まっているはずだからだ。台数が増えれば、1台あたりの補助金は減る。)
 とはいえ、補助金は、現状でもたったの 22〜28万円しかない。
  → 日産リーフの補助金
 だから、補助金が減る分については、あまり考えなくてもいいだろう。それよりは、「自動車税の減免」のような、毎年のエコカー減税の方が影響を発揮するようになるだろう。ガソリン税がかからない、ということも大きいだろう。

 [ 付記2 ]
 電気自動車には、「電池の寿命が来るので、電池の交換費用が大変だ」という問題が報告されている。
  → 電池寿命に不安。電気自動車の中古価格が暴落中!(国沢光宏)

 たしかに、この問題はある。しかしこの問題は、解決されつつある。
 新型リーフやテスラ・モデル3では、電池が大容量のモデルもある。仮に電池の容量が従来の2倍であれば、電池の使用サイクル(使用回数)は半減することになる。その分、寿命は2倍になる。とすれば、「電池の寿命が来る」という問題も、大幅に軽減される。
 また、「使用回数が増えると、容量が減少する」という問題も、もともと大容量の電池であれば、問題が少なくなる。たとえば、5年間で容量が半減するとして、もともと 400km の航続距離があれば、半減しても 200km の航続距離があるから、街乗りには不都合がない。(長距離ドライブには不適切だが。)
 とすれば、5年間ぐらい使った電気自動車は、電池を交換するよりは、「値下げして、街乗り用として提供する」というふうにすればいいだろう。( ※ 田舎の高齢者が、「安いぞ」と思って、喜んで買いそうだ。)

 ただ、問題は(軽減するとはいえ)依然として存在する。このことを考慮すると、(下取のときの)「中古車価格が大幅に下がるので、電気自動車は償却費が高額になる」というデメリットが生じる。
 一方で、「ガソリン税がかからないので、その分、燃料費が安くなる」というメリットも生じる。
 両者を差し引きすると、トントンかな……という気もしたが、ガソリン車の燃料費はもともとたいしたことがないので、中古車価格の下落の影響の方がはるかに大きいだろう。
 ここまで考えると、費用の点では、電気自動車はまだまだガソリン車には並べないようだ。その分、エコカー減税など、各種の優遇策が必要となりそうだ。
 一方で、排ガスを出さないとか、炭素を排出しないとか、振動が少なくて静粛性が高いとか、運転が容易だとか、電気自動車ならではのメリット(高級感)もある。
 したがって電気自動車は、単純な損得ではまだガソリン車に勝てないが、環境性能や高級感も合わせた総合性能だと、ガソリン車に並びつつあるということだろう。市場のシェアは、現状では1パーセントにとても届かないが、今後は数パーセントをめざすことになるだろう。1割に届く日も、遠くはなさそうだ。
( ※ 3割に到達するには、あと 10年以上かかりそうだが。)
( ※ 英国やフランスでは、ガソリン車の販売を 2040年に禁止するそうだ。つまり、23年後。電気自動車が完全優位に立つには、そのくらい長い時間がかかりそうだ。)

  ̄ ̄
 なお、電池の技術は、今後も続くだろう。とすれば、5年後には、「交換用の高性能の電池が安価に提供される」というふうになっているかもしれない。400km を走れるだけの新型電池が 40万円ぐらいで交換取り付けできるのであれば、電池の交換もなされるかもしれない。
 その場合、400km でなく 200km 分の電池なら、半額の20万円で済むことになる。だが、200km 分の電池だったら、そもそも古い電池をそのまま使えば、費用はゼロで済む。



 【 関連項目 】
 ともあれ、電気自動車が本格的に普及することは、とうとう確定したことになる。一方、燃料電池車は、もはや「ご臨終」状態だろう。この件は、前に何度も書いたとおり。
  → 燃料電池車 - サイト内検索



 【 関連サイト 】
 燃料電池車の話。
  → 「MIRAIには未来はない」理由を、理系のはてなーにわかるように書く
posted by 管理人 at 09:59| Comment(32) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
小生は設備管理の仕事をしておりたまたまなのですが今の職場には急速充電器があります。

この間新型のテスラが来ましたが正直パニックでした。なにしろ400V100Aの状態が1時間以上も続くのです。ざっと40kwh…
今までのEVは一時的に上昇することは有ってもここまで長引かないし総量もこれほど多くありませんでした。これで完全にデマンドオーバーです。

おそらく家庭で緩速充電なんてやった日には一晩でも間に合うんでしょうか。ホント正直迷惑な車です。あんなもの下手に普及させた日には発電所の増設が必要でしょう。今はまだ急速充電器が無料というところが多いですが、あんな車作った日にはこの政策は続かないと思います。

EVの電気にしたって誰かが作んなきゃあいけないんです。それを運びこむ手段だってただじゃありません。このまんまじゃうまくいくわけ無いと思ってます。
Posted by kazk at 2017年07月30日 11:32
> 今はまだ急速充電器が無料というところが多いですが、あんな車作った日にはこの政策は続かないと思います。

 そりゃまあ、しょうがないですね。「無料でもらえるのが当然」という発想が、もともとおかしい。「最初の1カ月だけ無料」というアプリは多いが、それと同様でしょう。あくまで最初だけ。

> これで完全にデマンドオーバーです。
> ホント正直迷惑な車です。

 無料をやめて有料にすれば、利用者は激減するので、大丈夫。
 もし激減しなかったら、高額料金を徴収して、儲ければいい。金儲けのタネになる。
 ま、普通に経済原理を働かせれば、それで済む。


> 発電所の増設が必要でしょう。

 これは必要ない。発電所の設備量は、最大電力需要にあわせて決まる。それは夏の昼間にある。
 一方、電気自動車は、夜間電力を使うのが原則だから、この場合には、発電所の増設は必要ない。単に夜間の稼働率が上がるだけです。
 発電のための燃料は使いますが、機械設備は増やす必要はない。

 ──

 一般に、製品が未熟なときには、さまざまな優遇策(無料サービスなど)を付けて、普及の促進策とします。しかし、製品が完成段階になれば、自然に普及するので、優遇策は必要なくなります。
 電気自動車に優遇策がなくなるのは、技術の進歩を意味するので、好ましいことです。リーフの1世代分で、初期の助走期間を通過したとすれば、思ったよりも技術の進歩早かったようだ。……と思ったけど、7年もかかっているから、早いとも言えないな。だいたい予想通りかも。

Posted by 管理人 at 2017年07月30日 11:42
少し前に

電池寿命に不安。電気自動車の中古価格が暴落中!https://news.yahoo.co.jp/byline/kunisawamitsuhiro/20170707-00073002/

という記事を読んだのですが電池性能の持続性は改善されているのでしょうか。又、同じ問題はテスラでもあるのか...
Posted by 作業員 at 2017年07月30日 14:43
 最後のあたりに  [ 付記2 ] を加筆しました。

 すぐ上の「電池寿命に不安」というコメントに対応した話です。(偶然の一致)
Posted by 管理人 at 2017年07月30日 14:49
>新型リーフやテスラ・モデル3では、電池が大容量のモデルもある。仮に電池の容量が従来の2倍であれば、電池の使用サイクル(使用回数)は半減することになる。その分、寿命は2倍になる。とすれば、「電池の寿命が来る」という問題も、大幅に軽減される。

当面は単位当たりの負荷を減らして長寿命化を謳うのかもしれませんが見かけの話です。電池の性能が向上して単位あたりの容量が増加した場合、性能劣化を遅らせるため過剰に電池を積載して長寿命化を目指すより、電池の積載量を減らして車体の軽量化とコストダウンを図る方向が自然では?

本質的な電池寿命の向上技術が望まれます。
Posted by 作業員 at 2017年07月30日 15:28
> 性能劣化を遅らせるため過剰に電池を積載して長寿命化を目指すより、電池の積載量を減らして車体の軽量化とコストダウンを図る方向が自然では?
 
 寿命を増やすために電池を増すのではなく、単に航続距離を長くするために電池を増すだけです。そうしたら、付随的に、電池寿命も長くなる、というだけ。そっちは付随的な効果であり、主目的ではありません。
 400km というのは、長距離ドライブには必要な性能です。夏にはエアコンを使うためでもある。現状ではバッテリーが不足して、実用的でない。その問題を解決するのが主目的です。

> 本質的な電池寿命の向上技術が望まれます。

 それはそうだけど、それには時間がかかる。当面はとりあえず、量で質を補うことができる、という話。
 まだ開発途上の技術だから、仕方ない。

 ──

 p.s.
 上の話はちょっと不正確だった。
 技術の進歩で、体積あたりの電気密度が増える。同じ体積で、大容量の電気が溜まる。そういう性能向上のおかげで、特に長寿命化しなくても、実質的には寿命が延びたのと同じ効果が得られる。電気容量が2倍になれば、使用回数が半分になるので、寿命が2倍になるのと同じ効果が得られる。
 これはこれで性能向上の効果がある、というわけ。

> 本質的な電池寿命の向上技術が望まれます。

 それも良いけど、どちらかと言えば、電気密度を高める技術の方が、「一石二鳥」の効果があるので、有益でしょう。電気密度が同じまま、寿命だけが延びても、効果はあまりない。
Posted by 管理人 at 2017年07月30日 15:55
 テスラの生産台数は、どうやら予定が達成できないらしい。月2万台の予定をしたが、無理らしい。

 ……と書いたのだが、この情報は間違っていたようなので、取り消します。以下、削除しました。(管理者権限で。)

 なお、朝日新聞には「年産 50万台」という予定が記してある。
  http://www.asahi.com/articles/ASK7Y51JBK7YUHBI01Q.html
 だが、これは年内は成立しないようだ。来年には実現させる予定らしい。
Posted by 管理人 at 2017年07月30日 16:02
EVが普及したら冒頭のコメントにあるように夕方から夜間電力需要が急増するので電源供給能力がパンクしそうですね。下手したら送電線が過負荷で溶断するかも。また、その時間帯は太陽光発電はできませんので、各家庭に蓄電池がないとどうしようもないでしょう。
フランスやイギリスは何も考えずにいいかっこしたのではないか?と推量しています。
Posted by 京都の人 at 2017年07月30日 23:52
管理人のコメントによると単に発電所の夜間稼働率が上がるだけとのことなので、特に問題ないのでは?
管理人も大まかな見積もりくらいはしているでしょう。
Posted by ななし at 2017年07月31日 07:36
> 各家庭に蓄電池がないとどうしようもないでしょう。

 電気自動車の蓄電池を使います。もともとあるから、大丈夫。


> 電源供給能力がパンクしそうですね。

現状のままだとパンクするかも。ならば、増強すればいいだけです。太陽光発電と火力発電を大幅に増強すればいいでしょう。
 現状の自動車のエネルギー使用量と同じ分だけ、発電能力を増加させることになります。(実際には夜間稼働率の向上があるので、同じではなく、もっと少なくて済む。)
 国全体ではエネルギーの消費量は、現状と同等か、現状以下になります。ゆっくり転換すればいい。火力発電所の建設は3年ぐらいで済むから、別にあわてなくても大丈夫。

> 管理人も大まかな見積もりくらいはしているでしょう。

 書きながら調べ直したら、過去のデータが見つかった。
 日本全体の電力消費は膨大であって、電気自動車が 100%普及したとしても、その消費電力はたったの 2.5%にすぎない。これは夜間の稼働率向上で十分にまかなえる量だ。

 以下、再掲。

 ──

 自家発電の組み込み以外に有力な方法としては、「電気自動車のリチウム電池に、太陽光発電の電力を溜め込む」という案がある。「これはうまい方法だ」と思って、私も提案したことがある。しかしこれは成立しない、と判明した。
 なぜか? 量があまりにも小さすぎるからだ。仮に、電気自動車が普及して、すべての乗用車が電気自動車になったとしても、それによって電気自動車が占める割合は、電力需要全体の 2.5% にすぎないという。換言すれば、すべての電気自動車を止めて、ただの蓄電池として利用するとしても、そのリチウム電池でまかなえる量は、電力需要全体の 2.5% にすぎない。(2カ月前のモーターマガジンに書いてあった話。専門家の調査による。)

 → http://openblog.seesaa.net/article/435848757.html

 ──

 なお、私も独自に計算してみると、2.5%をかなり上回るが、それでも心配ない量に収まっている。
 計算の根拠は:
  ・ 家庭の平均的な電気代
  ・ 家庭の平均的なガソリン代
    (自動車の平均的な年間走行距離 ÷ 燃費 × 価格)
  ・ ガソリン税の割合
  ・ 電気自動車の燃費
  ・ 家庭電力と産業電力の比率

 おおざっぱに概算して、最大発電量の 2割ぐらいで済みそうだ。夜間の稼働率向上でまかなえる。

 別途、大型トラックなどの分があるが、こちらは電気自動車への転換は見込まれていないので、関係ない。
Posted by 管理人 at 2017年07月31日 07:57
 上のコメントの関連ページに、下記がある。
  https://www.theguardian.com/business/2017/jul/26/national-grid-fossil-fuel-vehicle-ban-electric-cars-is-there-enough-electricity-
 機械翻訳 → http://j.mp/2uPKtIa

 電気自動車の消費電力が全電力のどのくらいを閉めるか、という話題(先のコメントの話題)が、まさしく取り上げられている。
 この試算では3%の3倍なので、9%ぐらい。
 私が書いた話がいくらか裏付けられている。

Posted by 管理人 at 2017年07月31日 12:11
急速充電は通常有料ですね。普通充電は無料が多いです。

電池に関してはトヨタが大きな発表しましたね。楽しみです。
Posted by 北海道の人 at 2017年07月31日 12:11
Posted by 管理人 at 2017年07月31日 12:58
少し試算が甘いと思います。
もしテスラ型の蓄電池が標準となればおよそ40Kwh以上の電力が必要です。

家庭用充電器がどのくらいの容量があるか。200V20Aとして充電時間10時間は必要ということになります。テスラのユーザーに聞いたらとても家庭充電はかったるくてやってられないといいます。

そうでしょう、朝8時に使おうとするなら夜の10時以降は使えないということにもなりかねません。だから街中での急速充電は必須です。その他需要を考えたら急速充電器のの増加が必要です。そうなれば真昼間に使われることを考えねばいけません。

これでも発電所の増設は不要でしょうかね。おそらくは夜間稼働率も向上だけで対応できなくなるだろうということです。良い政策とは思えないところです。
Posted by kazk at 2017年07月31日 14:00
> 200V20Aとして充電時間10時間は必要

 それで 300km ぐらい走れるんだから、週にいっぺんぐらい充電すれば足りるでしょう。毎日やるわけじゃない。
 また、ガソリン車だって、ガソリンスタンドで給油する必要があるんだし、ガソリン車の手間がゼロであるわけでもない。

 それより、電気自動車だと、ワイヤレスの遠隔充電する仕組みができつつあります。自宅に駐車しておくだけで、自動的に充電される。手間はゼロ。ガソリンよりもずっと楽だ。毎日3時間ぐらい自動充電すれば、それで手間はゼロになる。
 急速充電は、早くても 30分ぐらいはかかるはずなので、それよりは手間も時間もゼロ同然のワイヤレス自動充電が主流となるでしょう。
  https://clicccar.com/2014/05/07/254964/
  https://clicccar.com/2017/01/24/439537/

 仮にそれが実現できなくとも、他に「電池パックの自動交換方式」というのもある。

 急速充電は、日中の高価な電気を使うし、設備も高価な設備を使います。おおむね、自宅の倍額のコストとなる。コスト的に引き合わないので、利用者は限定されるでしょう。
( ※ 自宅利用の場合は、設備の固定費は別計算で、追加の夜間電力代だけで充電できる。一方、急速充電だと、設備の償却費も負担して、料金を払う必要が出てくるので、単価が高くなる。)
Posted by 管理人 at 2017年07月31日 19:19
日産リーフの電費が9.0km/kwhらしい。
https://ev1.nissan.co.jp/LEAF/RORA/QUESTIONS/DETAIL/457
ここにある1月から11月までのデータをもとに計算すると8.9km/kwh, σ=0.6が得られる。
ここから±3σ (99.73%)でワースト値とベスト値は7.1 ~10.7km/kwHとなる。

ここで日本の自動車通学/通勤の総数は27,512,000人である。
(2000年度国勢調査http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2000/jutsu1/00/04.htm)
これを片道35km, σ=15kmの正規分布と仮定すると、通勤通学用EVの電力量は1~1.6億kwHとなる。

一方、日本の発電力量は2007年のピークで10,000億kWH。
http://www.enecho.meti.go.jp/about/whitepaper/2017pdf/whitepaper2017pdf_2_1.pdf ,P187, 【第214-1-8】発受電電力量の推移(一般電気事業用)
これは年間発電量だから1時間あたりの発電量は10,000億kWH /365日/24時間=1.14億kwH。
これでは今の2倍程度まで発電力量を拡大しないと夕方から夜中に通勤/通学用EVへの充電が集中すると電力不足になります。ただし、蓄電容量が10kWH程度の家庭用蓄電池を昼間に充電、夜間にEVへ供給。という具合に分散すれば、なんとかカバーできるかもしれません。

いずれ、EVの蓄電池とEV供給用の蓄電池の両方が必要ですね。また、屋根の上にソーラーを置いたり都市ガスで発電することも良さそうです。



Posted by 京都の人 at 2017年07月31日 23:12
> 片道35km

 これは過大。田舎で通勤に自動車を使う人は多いが、ごく短距離が大部分です。

 計算すると、
  70 km/日 × 250日 = 17500km

 実際の年間走行距離は 5400km
  → https://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1218609012
 
 つまり、現実の数値は、上記試算の3割しかない。

 あと、リーフは経年劣化で、燃費がどんどん悪化していきます。古い機種は燃費がひどいが、最新型では、劣化が少なくなっているので、燃費はもっと良くなっている。

> 今の2倍程度まで発電力量を拡大しないと

 夜間電力の稼働率を上げるだけで、今の5割増ぐらいになります。
 本コメントの前半の話を考慮すれば、このことで十分にまかなえそうです。増設をする必要があるとしても、少しで済みそうだ。
 というか、再生エネと、原子力再稼働で、最大発電量はどんどん増えていく。現実的には、「将来的な太陽光発電の増加」で、ほとんどがまかなえるだろう。
 EV による電力不足が起こるとしたら、20年後だが、そのころには、太陽光発電が大いに普及しているはずだ。


Posted by 管理人 at 2017年07月31日 23:45
>電気密度を高める技術の方が、「一石二鳥」の効果があるので、有益でしょう。電気密度が同じまま、寿命だけが延びても、効果はあまりない。

10年、10万km以上でも大きな不安なく走行している内燃機関の自動車はさほど珍しくなくなっています。初期性能からの経時的な性能低下は電気自動車の信頼性を損なう重要な問題かと。(ガソリン車、ディーゼル車と比較しての話です。)

電気密度が同じまま、寿命だけが延びても、効果はないかもしれませんが、同様に寿命が同じ(性能低下が大きい)まま電気密度が増加しても信頼性の点で不安は残ります。

易交換性を持たせて、高性能の電池を交換していくのが最適かもしれません。勿論安価であることは必要です。
Posted by 作業員 at 2017年08月01日 00:52
 技術開発に「どっちを取るか」という選択肢があるわけではなく、「どっちも取る」という目的をめざすだけです。その結果、どちらか一方だけが得られたとしたら、「こっちの方が良かった or 悪かった」と、後付けの評価をするだけです。
 
 現実の技術開発は、現状では「電気密度の向上」だけが得られましたが、近い将来では、固体電池が実現するようです。これだと、「どっちも得られる」となります。電気密度も寿命も解決していく。
 固体電池の解説を参照。
Posted by 管理人 at 2017年08月01日 07:19
セラミック電池の記事を拝読しました。

で、該記事も含めて常々思うのですが、研究開発中の技術は必ず大風呂敷が広げられているような気がします。

特段ケチをつけたいわけではありません。ただ、クリアすべき現状の問題点も併記されてもいいんじゃないかと。開発中だから問題があって当然です。企業秘密にしておきたいということかもしれませんけど。

こういった問題を伏せて表面化させないのは旧来からの日本の体質で致し方ないと言われればそれまでです。ただ、その”この技術で未来はバラ色”的姿勢がMRJや燃料電池の現状に繋がっているように思えてなりません。
Posted by 作業員 at 2017年08月01日 17:04
 リチウムイオン電池の次世代になる二次電池は、いろいろと研究されています。。マグネシウム電池もそのひとつ。前に述べた。
  → http://openblog.seesaa.net/article/451904274.html

 これらの多様な電池については、下記でも説明されている。
  → http://www.titech.ac.jp/news/2016/033800.html
  → http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/bf/8f143283b2308090a022aacd37d2c985.jpg

 このうちのどれかひとつがものになればいい。いずれも実現確実とまでは言えないが、それに近い状態になっている。
 「この技術で未来はバラ色」ではなくて、「これらのうちのどれかひとつの技術で未来はバラ色」ふうになる。それはほぼ確実だ。
 今は、たとえれば、青色LED の普及前夜だ。実用化はきわめて近いところにある。
 燃料電池の場合は、実現性のメドも立たないうちに薔薇色の夢ばかりを唱えていたが、それとは違う。燃料電池と充電池とはまったく違う、というのが私の立場だ。
 そもそも、リチウムイオン電池でさえ、ここ数年、ものすごく急激に性能が向上している。5年で倍ぐらいになっている。昔の CPU の性能向上を思わせる、急激な技術的進歩がある。

 ま、こうなることを私が予測していたのは、10年ぐらい前だから、10年前の時点で疑問を持つのなら、仕方ない。しかし今ではもはや、実用化の寸前の位置にある。ここで懐疑的になれば、次代に取り残されるだけだ。
Posted by 管理人 at 2017年08月01日 17:46
次世代二次電池に関し、隠れた、或いは隠された問題はなく、主要な技術的課題は解決済み、として差し支えないと受け止めました。後は時間と生産技術の確立だけということでしょうか。

ただ、
>燃料電池と充電池とはまったく違う
というような報道がされていないことに対し、取り上げ方に問題を感じた次第です。
Posted by 作業員 at 2017年08月01日 19:45
 参考記事:

「全固体電池は2020年代での実用化が期待され、金属空気電池は2030年代での実用化が見込まれています。」

 → http://www.toushin-1.jp/articles/-/3789
Posted by 管理人 at 2017年08月01日 20:26
この議論の対象は通勤/通学に使う車です。
管理人さんのリンク元は週末のみ買い物に稼働するようなクルマを考慮しているので、甘く見積もりすぎだと思います。

年間10,000kmが一つの目安でしょうから、そこから求めると年間52週、長期休暇で実質50週/年。
5日/週の勤務として250日/年よって40km/日と私の試算の半分程度でよかったかもしれません。

原子力の再稼働でペイできるかもしれないですが、10,000億kWHは発電量の史上最大値なので原子力フル稼働の時代の値です。よってそう簡単に増設できいのでは?と思います。

それと帰宅後の夜間充電に太陽電池は寄与しないのですが、それは後付け充電池でカバーすることを意味していると考えてよろしいでしょうか?

太陽光以外の風力、地熱、潮流が寄与してくれたらいいのですがねぇ。
Posted by 京都の人 at 2017年08月01日 23:33
> 帰宅後の夜間充電に太陽電池は寄与しない

 夜間充電は、夜間電力が余っているときの話。
 将来、太陽光発電が大量になって昼間電力が余っているときには、日中に充電します。
Posted by 管理人 at 2017年08月02日 07:15
一般的な勤労者や学生は、朝に通勤・通学して夕方に帰宅します。ゆえに帰宅後に自宅で充電することがもっともスッキリしていると思います。
しかも帰宅ラッシュが存在しますので、夕飯時に一気に充電すると見込まれます。

一方、昼間充電を導入する場合、会社(工場))学校の駐車場でEVに充電する仕組みが必要です。
それらが郊外の野ざらし駐車場であれば、ソーラーを駐車場の屋根とすることで、屋根の下のEVへ供給できます。また、炎天下の車内温度上昇も抑制できます。
売電もできないので、協力者も限られそうです。さらに雨が降ったり曇ったら他の地域(地区)からの電力融通が必要で、そこにもマージンがなさそうです。
さらに、都市部のタワー型や地下の駐車場ではソーラーを期待できません。

なので、なかなか難しそうな気がする次第です。

Posted by 京都の人 at 2017年08月02日 23:04
 別に毎日充電する必要はなく、週に1〜2回ぐらい充電すればいいのだから、大丈夫。この件は、本日分の記事で記しました。(次々項)

> ソーラーを駐車場の屋根とすることで、屋根の下のEVへ供給できます。

 それは基本的には考慮していません。
 ソーラーパネルの発電は、そのまま系統電力に流せばいい。
 駐車場で使うかどうかは、ガソリンスタンドならぬ電気スタンドで電気を買うかどうか、本人しだい。
 電気スタンド設置は、個人用途では遊休する時間が多すぎるので、ペイしない。社用車で、かわりばんこで使うぐらいでしょう。自動車全体の2割ぐらいが使えば十分。
 あとは、家庭で眠っている大多数の自家用車(の蓄電池)が吸収してくれます。次々項を参照。

 p.s.
 通勤用の自動車については、名案もある。
 「駐車場の3割の場所に充電器を設置して、充電器付きの駐車場とする。その場所を、3分の1ずつ、ローテーションで使う。3日にいっぺん使うだけだから、コストは割安で済む。
 なお、今のリーフみたいに、コードとプラグを使う方式なら、機械設備は割安で済むから、普及しやすい。
( ※ コストがかかるのは自動充電方式。)
Posted by 管理人 at 2017年08月02日 23:26
>通勤用の自動車については、名案もある。

充電器をローテーションして使うという案はめんどくさいと思います。これでは普及しない。
Posted by **** at 2017年08月04日 11:34
> めんどうくさい

 1日に何度もローテーションするわけじゃない。
 朝は駐車して、夕方まで置きっぱなし。1台が専有する。
 翌日は、別の自動車が、そうする。

 日ごとのローテーションだから、1日に何度もローテーションするわけじゃない。めんどうくさくない。新たな手間は何もかからない。単に駐車するだけだ。

 ※ 会社なら、無料の駐車場と、充電付きの有料駐車場とがある。そのどちらかを、最初に選択する。最初に選択の手間があるだけだ。数日にいっぺん、有料の充電駐車場を選べばいい。なお、充電料金は、1回 2000〜3000円ぐらい。

 ※ 以上は、ワイヤレスで自動充電の場合に限る。
   コード付きの場合は、別途書いたとおり。
Posted by 管理人 at 2017年08月04日 12:19
少し不思議な気がします。

エンジン技術の発達で熱効率が50%を越える時代がくると一方で言う。
その一方で電池その他で現行問題大有な電気自動車の普及は間違いないと言う。

一般に発電所で発電し送電を行う場合の効率はどうでしょう?熱効率に換算して50%を大きく越えることなんかなかろうと思います。

だから、エンジンで発生させる廃棄物がどう仕様もなく大規模発電とその送電によるのでなければ困るというような事情がないならば、電池自動車はどうやってPHVあたりに勝つんでしょうか?将来的にガソリンその他の石油資源が枯渇するということは無しにして積極的な論拠を聞いてみたいところです。電池性能の向上という大問題、充電施設他のインフラの整備、そういう幾つもの壁がある技術がすぐそこにある既存の技術の改良に勝てるとするのはどういう論拠でしょうか。
Posted by kazk at 2017年08月08日 20:19
 将来的には、炭酸ガス抑制のため、化石エネルギーは使用禁止になります。特に自動車については、2040年にそうなります。(英仏の方針。ドイツや日本もたぶんそうなる。)

 2040年ごろには、太陽光発電が圧倒的に低コストで実現しているので、自動車は電気エネルギーを使うようになります。化石燃料はコストが高すぎて、もはや太刀打ちできないでしょう。

 環境規制とコストとの二面で、ガソリン車は完敗するので、長期的にはガソリン車に未来はありません。ただしそれは 20年以上先の話。

 まあ、2030年ごろには、まだまだガソリン車の方が上でしょうが、2040年ごろには、もはや電気自動車の方が圧倒的に上で、ガソリン車はほぼ消滅するでしょう。
Posted by 管理人 at 2017年08月08日 21:48
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