2017年07月13日

◆ 賃金泥棒の時効

 労働者に賃金を払わない賃金泥棒の時効を、2年から5年に延長することについて、泥棒する側が大反対している。犯罪者が法を定めるという矛盾。

 ──

 労働者に賃金を払わないのは、賃金泥棒だが、普通は「賃金未払い」というふうに呼ばれる。「未払い」だけなら、やがては払われるはずだが、現在では「時効が2年」なので、2年たった時点で請求権がなくなる。つまり、「未払い」から「不払い」になる。
 これはれっきとした泥棒なのだが、政府やマスコミは「賃金未払い」というふうに呼ぶ。(大甘のゴマ化しだ。)

 さて。以上は現状だが、この時効が2年から5年に延長される方針だ。というのは、金銭の支払いの時効は5年に統一する、という改正民法が5月に成立したからだ。
 民法のもともとの規定では、時効は1年だったが、労基法では、労働者保護の観点から時効が2年となっていた。
 ところが民法では金銭の時効が5年に統一された。となると、労基法の2年は、労働者保護よりも、労働者虐待となる。これではまずい。そこで、政府は労基法でも時効を2年から5年に延長しようとした。ところが、これに経団連が大反対しているそうだ。

 以上は、下記記事の要約である。
  → 未払い賃金、時効延びる? 現在「2年」、見直し議論開始:朝日新聞 2017-07-13

 ──

 記事を読んで、呆れた。
 泥棒の側が「時効の延長に反対」と言ったら、それを受けて、政府の側が「はい。そうしましょうか。検討します」と言って泥棒の要望に応じている。
 これは、加計学園や森友学園の問題よりも、もっとひどい。これらの許認可は、「首相のお友達に便宜を図る」というもので、「正しいことを逸脱した」というだけのことだ。
 一方、賃金泥棒の時効の延長の阻止では、泥棒の側にくみすることで、法の根幹(民法で規定された時効の5年)を歪めようとしている。犯罪者の側に立って、法律そのものをねじ曲げようとしている。いくら自民党が経団連に買収されているからといって、これほどにも露骨に違法行為を合法化するのは、あまりにも恥知らずだと言える。

 ──

 今の自民党政府はあまりにもひどいことばかりやっているので、国民はどうやら違法行為に麻痺してしまったようだ。泥棒が泥棒行為の罪を免れようとする(時効を短縮して犯罪を免責すること)なんて、「犯罪の無効化」であるから、まともな人間のやることじゃない。なのに経団連のエセ紳士連中は、そういうことを堂々とやろうとしている。自分たちが悪徳マフィアであることを隠そうともしない。
 呆れる。

 また、これをきちんとしないで、単に労使の闘争というふうに扱うマスコミ(朝日を含む)にも、呆れるしかない。
 日本はすっかり腐ってしまったようだ。

 
posted by 管理人 at 22:06| Comment(2) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
新着記事Last3件
科学記事にとどまらぬ論評、お見事としか言いようがない!
>日本はすっかり腐ってしまったようだ。
∵ 政官財の多くの上層部が、知性と志を欠いているからです
「李下に冠を正さず」なんて望むべくもない!!!
救われるのは、このような状況にもかかわらずあり続けている国民の勤勉さとまじめさ。
Posted by 管理人は失礼なお方 at 2017年07月14日 09:52
>日本はすっかり腐ってしまったようだ。
権力が長期にわたると必ず腐る。
よって、交代させるのが民主主義の基本の基本である。
と(フランス革命などで)習いましたが・・・
我が国ではほぼ未達!
どうも、極東諸国(韓国や台湾を除いて)共通の悩みになっているようです。
Posted by yomoyamapage at 2017年07月15日 08:40
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

過去ログ