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米軍のイージス艦の衝突事故があった。報道されているとおり。
このような事故は、今回が初めてではなく、2008年にも同種の事故があった。こちらは、米軍ではなく、日本の自衛艦。
→ イージス艦衝突事故 - Wikipedia
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このような事故の再発を防ぐために、提案したい。
「自動車の自動運転用の危機であるステレオカメラを利用すればいい」
つまり、ステレオカメラ方式の自動運転技術を、水上艦にも適用するわけだ。水上艦についての自動運転技術の一種だ、と見なしてもいい。
話の核心は、上のことで済む。特に面倒なことはない。
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細かな点を述べると、次のようになる。
(1) 遠距離対応
水上艦の場合には、陸上の自動車と違って、かなり遠距離の相手を認識する必要がある。したがって、二つのカメラの間の距離を、かなり大きく取る必要がある。1メートルぐらいは必要かもしれない。
(2) 赤外線カメラ
カメラは赤外線カメラにすることが好ましい。海上では船舶をうまく認識しがたいが、赤外線カメラならば明白に相手を視認できる。
特に、夜間の衝突が多いことを考えると、相手の船舶の照明灯や排気熱を認識できるように、赤外線カメラは有効だろう。
(3) 回転
自動車と違って 360度の方向を認識する必要があるので、船舶用のレーダーのように、左右にグルグル回転する必要があるだろう。(分解能が高くて、視野が狭いから、なおさらだ。)
(4) レーダーとの関係
本来ならば、他の船舶を認識するには、普通のレーダーでも足りそうだ。ではなぜ、イージス艦は普通のレーダーを使わなかったのか?
私の想像では、軍用の艦船だから、隠密性を重視したのだろう。自船で電波を出すと、自船の位置を知られてしまう。それを避けたのだろう。
( ※ ちなみに、水中の潜水艦は、レーダーやソナーを使うことはほとんどない。使ったとたんに、自己の位置を知られてしまうからだ。これでは隠密性がなくなってしまい、きわめて不利だ。潜水艦の最大の長所がなくなる。対潜駆逐艦の餌食となる。)
[ 付記 ]
「ステレオカメラで衝突回避」
という方式は、ヘリコプターの事故防止にも役立ちそうだ。
たとえば、ヘリコプターが、鉄塔または高圧線と衝突する事故があった。
→ ヘリコプター事故の防止
こういう事故を減らすには、ヘリコプターにステレオカメラを搭載することが有効だ、という気もする。
単なる衝突防止なので、探索の距離は短くてもいい。となると、広視野のカメラを使うことできるので、(船舶用レーダーみたいな)回転式にする必要はなさそうだ。
実用化は、ちょっと難しいかもしれないが、とりあえず、提案しておこう。
( ※ 飛行機用には、不要だろう。飛行機なら、電波を発するレーダーだけで足りそうだ。)
( ※ とはいえ、超低空飛行をする軽飛行機の場合には、ヘリコプターと同様で、ステレオカメラが有効かもしれない。)
スティルス性能があるなら夜間航行すべきじゃないね
因みに、軍艦でも通常航海中は、普通にレーダーを使用していますし、当然見張りも立てている。
(筈です。)
それでも事故が起きた。
これは、センシングの不備じゃなくて、対応の問題じゃないかと推測します。
結局のところ、「海上における衝突の予防のための国際規則」を守らないと、事故は起きますよね、という話かと。
それはちょっと古すぎる発想じゃない?
ステレオカメラが屈辱なら、レーダーだって屈辱だ。「レーダーを廃止しろ」となりかねない。
最新技術の装備が屈辱であるはずがない。
どちらかと言えば、古いポンコツ技術を搭載する方が、屈辱だろう。以前の自衛艦の事故では、古い装備が原因で事故が起こった。
→ http://j.mp/2tHmI3Z
何が知りたかってゆーと、衝突防止機能が本当に必要となると考えられる
『夜間・雨天(霧?)』の条件下で遠距離にある船の赤外領域の画像を
撮るのに必要なシャッター速度はどの程度なのかな〜〜〜????
んで、カメラを回転させて使った場合、シャッター速度が遅いと画像が
ブレると思うんだけど、そんな画像で測距って可能???
といっても、特別に望遠で拡大する必要はありません。相手の船体を見極める必要はなく、相手の位置を光点で認識すればいいだけ。
まあ、一眼レフカメラでいう 50mm ぐらいの焦点距離と画角で十分でしょう。
> 必要なシャッター速度は
この点は、最近の CCD がきわめて高感度になっているので、あまり心配いりません。たとえば、下記。
ISO感度400万
https://www.dronetimes.jp/articles/1209
感度の点では心配いらないでしょう。
> カメラを回転させて使った場合、シャッター速度が遅いと画像がブレる
なるほど。それもそうですね。その場合の対処もするといいでしょう。下記。
「光点を発見したら、その時点で回転を止めて、静止状態で測距する」
ただし、1分間に1回転ぐらいだったら、回転を止める必要もなさそうだ。(高感度カメラを使った場合。)
書き方が悪かったかな〜望遠拡大なんて考えていないよ、必要無いし。
大体望遠拡大なんかしたら波浪が高い時(船のローリング、ピッチングが発生
している時)に使えないしね
リンク先のサンプルでは『夜間、山間部で撮影した例』で数百メートル先の状況を
確認できる場合でシャッター速度 1/8secとなってる。
(撮影状況としてたぶん霧とかはでていないよね)
言い換えればISO感度400万でも高速でシャッターは切れないわけかな?
(この機能が有ってよかったと言える)条件下『夜間・雨天(霧?)』の状態で
運用を想定して質問だったんだよ〜〜
ついでに言うと、掃引速度1分/回ではちょっと厳しい(役に立つかな?)かな〜
船舶免許持ってる人は理解できると思うけど、衝突の危険性が高いのは、
対象の船と自船との角度が変わらないで近づく場合なんだな〜
この場合、一回の掃引では距離変化がわからないので、数回の掃引を行った結果を
差分して、距離の増減を割り出す必要があるんだな〜
仮に演算に3回の掃引が必要としたらその時間は2分、んでもって進路の交差角が
45°で双方の速度が20ノットならば、相対速度は
20/1.4142*1.852 = 26km/h
・・とすると、1分で400m以上接近するわけなんだな。
2分で800m強でとこか。
大型船舶の特性として、舵を切っても進路が変わり始めるのにタイムラグが
有ることを考えると、初回探知が1キロ先だと結構きわどいんだな〜
つまり掃引速度1分/回だと少なくともキロ単位先の目標をとらえる必要がある
んだな。シャッター速度大丈夫????
逆に掃引速度を上げると目標探知開始距離は近くても大丈夫となるけど、
ブレが・・・・・・
10秒/回⇒シャッター速度1/8sec ⇒ 角度変化量4.5°・・結構デカい???
あと
>光点を発見したら、その時点で回転を止めて
浦賀水道とかの航路筋でこれやったら止まりっぱなしだよ〜
周りに船多いし、だから逆に衝突回避の仕掛けの見せ場なんだけどね〜
蛇足だよ、進路の交差角を45°とした理由を以下に・・
通常のワッチは船の前方を重視しているんだな〜
斜め後方もしくは側方から近づく船に対してはどうしても注意力が落ちるんだな〜
もちろん、そこに船がいるのは判っているけど、見える位置(角度)に変化が無い
から接近しているのに気づかないでガチャンとなるパターンが結構多いんだな〜
こんな状況の時に役立つ仕掛けであってほしんだな〜
このサンプルは、照明なしの場合(闇夜のカラス状態)での撮影です。
艦船探索の場合は、艦船の照明を見つけるわけなんだから、明るさは上記の 1000倍以上(10万倍ぐらい?)あります。換言すれば、シャッター速度は上記の 1000分の1以下で済む。全然、問題ない。回転を止める必要もなさそうだ。回転数を大幅に増やすことも可能だろう。
( ISO 400万の場合)
> 初回探知が1キロ先
1キロ先というと、海上では「すぐそこ」というぐらい近く感じられます。目視でも形がよく見える。そんなに近づくまで放置するということはありえません。せっかく機械で検知するんだから、最低でも5キロで検知する。
そのあとは、測定の方向を固定することで、相手艦船を常時観測することになるでしょう。ときたま高速で回転させて、他の艦船を監視するが、8割ぐらいの時間は、そばまで近づいた特定の艦船を観測します。
別に、夜間晴天時の可視光探知は心配していないよ〜
霧、雨とかで可視光領域が使えない場合のIR(熱)領域での探知が可能かどうかを言ってんだけど・・
この条件下で使えてこその仕掛けでしょ
そりゃ、ステレオカメラの担当領域の外です。
ミリ波レーダーか、もっと長波長のレーダーでも使うべきでしょう。
それはそうですね。その通りです。
私は、船とは何がどうなっても最後は人の力で保持すべきであり、そんな人が操る限り(想定外の自然現象を別にすれば)そこそこの事態を乗り切れる、と考えています。
なので、あんな書き方をしましたが、そもそも観点が違うので、別に新たな機器の導入を否定するものではありません。
今回の事故は、軍艦の右見張りが寝ていたか、軍艦は避けてもらって当然!とばかりに操船したかのどちらかの可能性が高いかと考えております。
本来、夜間の当直が寝たりしない様に、定期的に呼び掛ける様な、フュエイルセイフも織り込んであるべきですし、結局のところ、全ての情報を掴めていない以上原因は特定出来ないものの、どこかで原則を踏み外したヒューマンエラーなのかな、と。
なので、装備があっても、結果は同じかな、と思うんですよね。
因みに、自衛艦衝突事件につきましては、海自のイージス艦って、見張りの立つウイングと言う部分が、通常の艦艇に比べて非常に高い位置にあります。
当時、当該艦は就役間もない新鋭艦で、見張り員は標準的な高さの護衛艦からの転属であれば、間近の目標視認が、無意識に疎かになるんじゃないか。
それが、近接し過ぎた漁船の動向を見落とした要因ではないかと、そして、それが事故に繋がったのではないかというのが、私の仮説です。
なんか、まとまらないコメントですみません(笑)。
前方は当直士官も操舵手も見ていますし、見張り員は、左右のウイングと、艦尾にいて、常に連携をとって、一部範囲を重ねてながら、360°抜かりなく見張っています。
(それを疎かにしたとき、衝突しちゃったりする。)
自動ブレーキ(ステレオカメラ)は、そもそもヒューマンエラーを防ぐためにあるので、本項の趣旨と矛盾しません。
人間が見落とした場合にも、ステレオカメラがあれば、アラームで危険を通知します。そこが大事。
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静岡県・伊豆半島沖で6月、米イージス艦とコンテナ船が衝突し米兵7人が死亡した事故で、米海軍高官は17日、記者団に「ある時点で明らかに艦橋部からの警戒監視に怠りがあった」と米艦側の過失を認めた。海軍は同日、イージス艦の艦長ら十数人の乗組員を処分すると発表した。
海軍高官によると、衝突原因の調査は現在も続いている。艦長を含む同艦幹部3人については、統率能力に関して疑義が生じたことを処分理由としている。
https://mainichi.jp/articles/20170818/k00/00e/040/253000c