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まずは記事を示そう。
《 岩国の米軍、極東最大級に 艦載機部隊移駐 》
米軍岩国基地のある山口県岩国市長が23日、米空母艦載機部隊の受け入れを正式表明する。日米が北朝鮮、中国シフトを強める中、沖縄・嘉手納基地と並ぶ極東最大級の拠点が生まれる。
今年1月には米本土以外で初めて、最新鋭ステルス戦闘機F35B が配備された。艦載機も移駐すれば、岩国基地には約130機が所属することになる。沖縄・嘉手納基地と肩を並べ、米軍の前方展開を支える極東最大級の航空基地になる。
ただ関係自治体の負担軽減への道筋は不透明で、……(略)……空母の母港は横須賀港のままで、
米軍は移駐後の艦載機や基地の運用を明らかにしていない。 地元・神奈川県綾瀬市の古塩政由市長は「空母が横須賀を母港とする限り、少しは使われるだろう」と見る。
( → 朝日新聞 2017-06-23 )
米軍基地の拡充にともなって、岩国が充実して、厚木が縮小する。……これ自体は、当然のことであって、別に議論するには値しない。
ただ、「移駐後の艦載機や基地の運用を明らかにしていない」とのことなので、今後の厚木基地のあり方が話題となる。
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さて。関連する話がある。「厚木基地の移転」という話題だ。これについては、本サイトで前に言及した。
→ 厚木基地の騒音問題は?
その趣旨は、次の通り。
・ 厚木では騒音問題が話題となっている。
・ しかし沖縄と同様に、基地が先で、人が後から来た。
・ 後から来た人々が基地を追い出すというのも変だ。
・ 一方で、基地の騒音は、人が住む環境ではない。
・ ただし軍用機の騒音はひどいが、民間機の騒音はひどくない。
・ 結論。米軍基地だけ移転すればいい。民間機は残す。
・ つまり、「厚木国際空港」という形に変える。
・ 今後の厚木基地利用の仕方を、本項で示した。
・ なお、住民の一部は、近隣の空地に移転してもらう。
上記が、以前の方針だ。その骨子は、次の二点だ。
(a) 厚木基地の軍用機は、他の基地に移転してもらう。
(b) 厚木基地の民間機は、そのまま現在地で拡充利用する。
(「厚木国際空港」という形)
このうち、(a)については、今回の記事で部分的に実現しつつある。あとはそのまま、軍用機をすべて撤去してしまえばいい。そのあとで、民間機だけで利用すればいい。
というわけで、今回の報道内容(岩国への移転)は、本サイトが前に述べたことの半分(a)が実現しつつあることを意味する。あとは、残りの半分(b)が話題となるだろう。
[ 付記 ]
軍用機だけが移転するべきであるのは、軍用機だけが特別にひどい騒音を出すからだ。
→ 前出項目 の [ 付記3 ]
一部抜粋。
Q 戦闘機が離陸するとき、普通の飛行機より音が激しいでしょうか? 戦闘機は爆音でした。
A 旅客機に比較すると遥かにうるさいです。
排気ジェットの騒音は流速の八乗に比例します。……その為に非常に騒音が大きくなっています。
これに比べれば、民間機の騒音なんて、全然たいしたことはない。直下を離れれば、防音工事で何とかなる。
( ※ そもそも騒音がわかっていて、あえてここに引っ越してきた人ばかりだ。もともとここに住んでいた人はほとんどいない。)