2017年06月15日

◆ 物流に課税せよ

 日本では物流の課税が大幅に減免されているので、物流に課税する方がいい。少なくとも、欧州並みに課税するといい。

 ──

 この提案の理由は、二つある。
 (1) 物流には、「大気汚染」と「化石エネルギーの消費」の双方がともなう。そこでエコロジーの面から、物流の総量を減らしたい。
 (2) 日本では、物流については企業向けの課税が大幅に減免されている。これは不公正なので、きちんと課税するべきだ。


 詳しく述べると、こうだ。

 (1) 「大気汚染」と「化石エネルギーの消費」

 これは、特にディーゼル車のことだ。宅配の自動車は、ディーゼル車を使うことが多いが、ディーゼル車には大気汚染がともなう。
 また、近年では、ネット通販の拡大にとなって、宅配などの物流が急激に拡大しているのだが、それにともなってエネルギー消費量もどんどん拡大している。コンビニの多頻度の配達もまた同じ。これらの物流は、ちょっと多すぎる感じなので、もっとへらすべきだ。

 (2) 物流の課税

 物流は、「大気汚染」や「騒音」や「交通事故」や「道路・橋などのインフラの消耗」といった社会的な迷惑(またはコスト)をかけている。
 ならば、そのコストを負担する形で、税負担をするべきだろう。
 ところが現実には、「物流については物流コストを下げることで商品価格を下げる」という目的で、物流用のトラックの税負担は大幅に減免されている。つまり、払うべきコストを負担していない。具体的には、次の二点だ。
  ・ ディーゼル車向けの軽油税が大幅減
  ・ 自動車税や高速道路大が大幅減

 自動車関係の税金は、個人用自動車税やガソリン税などばかりがやたらと高くて、商用自動車税や軽油税はひどく安い。
 これは、あまりにも不合理だ。
 だから、物流用の自動車関係税も、妥当な額にするべきだ。
( ※ たとえば欧州では、ガソリン税と軽油税は、ほとんど同額である。軽油税ばかりが極端に安い日本とは違う。なお、詳細は、次の項目で説明した。 → ディーゼル優遇の歪み )

  ※ 引き上げるのは、軽油税だけでなく、自動車税も。


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 [ 付記 ]
 本項を書いたことの理由は、次のことだ。
 「 Amazon Japan は、利益を米国に移転することで、日本国内ではほとんど税金を払っていない。大量の社会インフラを使って、社会インフラの恩恵を受けているのに、ろくに税金を払っていない。ただ乗りしている。これは不合理だ」

 そこで、「Amazon みたいな企業に税負担をしてもらう」ということを狙いとする。
 ただし、Amazonがどうして税負担をしないで済むかというと、「物流のコスト負担をしないで済む」(大幅減免されている)という日本の税制の欠陥がある。そこで、この欠陥を指摘することで、「(Amazon みたいに)物流にタダ乗りしている企業に、まともに税負担をしてもらう」ということを狙うわけだ。

 なお、「税負担の適正化」だけでなく、ついでに「物流の総量を減らすことで、環境汚染の減少」も狙っている。やたらと路上を走りまくるトラックの量が減れば、大気汚染も減るし、炭酸ガス量も減るし、インフラの損耗も減るし、渋滞も減るし、交通事故も減る。いいことずくめだ。
( ※ とはいえ、物流コストは上がる。これだけが難点だ。といっても、税負担は純然たるコストアップではない。ここで税負担が増えた分、他の分野で税負担を減らせる。その意味では、国民全体の視点では、状況は改善する。物流業者だけは損するが。)



 【 関連項目 】

 → ディーゼル優遇の歪み
  ※ 欧州の軽油税との比較

 → 最大の省エネ
  ※ 軽油税の引き上げによる物流の抑制。環境改善や渋滞緩和。

posted by 管理人 at 21:21| Comment(2) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>>ここで税負担が増えた分、他の分野で税負担を減らせる。

日本の役所の縄張り意識を考えると他の分野の税金を減らすのは困難です。ここを何とかしないと。
Posted by とり at 2017年06月15日 22:32
> 他の分野の税金を減らすのは困難です。

 物流で増税になるのは主として企業なんだから、減税になるのも企業です。(一般国民は関係ない。)

 企業減税なら、何もしなくても、もともと「法人税減税」という方針を、安倍首相は出している。どうせ法人税減税をするなら、物流で増税した方がいいでしょ。

 p.s.
 よく考えたら、物流コストの上昇は、消費者負担もありそうですね。商品価格が 0.5%アップするぐらいの負担はありそうだ。
 しかしそのくらいなら、消費税増税の枠内で考えればいいでしょう。消費税は 10% にアップすることが決まっているし、さらに 12% や 15% にアップしそうだし、その後は  20% ぐらいまでアップしそうだ。欧州並みの 25% ぐらいになる日も来るだろう。
 その枠内で考えれば、物流の課税で物価が 0.5% 上がるぐらいのことは、ほとんど考慮する必要がないだろう。
( ※ 物流で増税する分、他の税で減税、ということがあってもなくても、消費税増税に呑み込まれてしまうから、いちいち厳密に考慮しなくてもいい、ということ。税負担があっても、その分がきちんと国庫の歳入になるのであれば、あまりめくじらを立てなくてもいい、ということ。無駄になるわけじゃないんだし。)
Posted by 管理人 at 2017年06月15日 23:16
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