2017年05月23日

◆ ヤマトの値上げが縮小

 ヤマトが宅急便の値上げを発表したが、事前発表に比べて、値上げの範囲は縮小している。

 ──

 ヤマトが宅急便の値上げを発表した。5月22日の新聞広告で大々的に示している。これは PDF なので見にくいが。
  → 新聞広告(PDF)

 ヤマトの詳細発表もある。分量が多すぎて、読みにくいが。
  → 10月1日。宅急便の値上げをいたします。|ヤマト運輸

 一方、同趣旨は、わかりやすい要約は報道記事でも示されている。
  → ヤマト運輸、宅急便の基本運賃を値上げ - CNET Japan

 ここから引用しよう。
 新料金は、サイズに応じて現行運賃に140〜180円を加算する。

yamato02.jpg


 新割引制度として「デジタル割」を10月1日より開始。店頭端末「ネコピット」で発行したデジタル送り状の利用で荷物1個につき50円を割引する。また、クロネコメンバーズ会員を対象に直営店まで荷物を持ち込むと、荷物1個あたり50円を割引する。現行の持込み割引と合わせることで150円の割引となる。
 なお、デジタル割は、直営店とセールスドライバー集荷の受付から開始。受付窓口を順次拡大させるとしている。
 そのほか、新サービスとして「宅急便センター直送サービス(仮称)」を発表。配達先を自宅ではなく、直営店(宅急便センタ)への直送を指定した場合、通常の宅急便運賃から荷物1個につき50円割引する。
( → CNET Japan

yamato03.png
出典:ヤマト公式

 まとめると、次の通り。
《 値上げ 》
  ・ 140〜160円。
《 値引き 》
  ・ クロネコメンバー割  10〜15%
  ・ デジタル割      50円
  ・ 持込割の拡大(一部) 50円 (100円 → 150円)
  ・ 直営店への発送    50円


 このうち、クロネコメンバー割というのは、条件が厳しい。大量利用の個人客に限られるようだ。
クロネコメンバー割
クロネコメンバーズ電子マネーカードに5,000円以上のチャージで、宅急便運賃を10%、お値引きいたします。
クロネコメンバー割 BIG

クロネコメンバーズ電子マネーカードに50,000円以上のチャージで、宅急便運賃を15%、お値引きいたします。

( → 10月1日。宅急便の値上げをいたします。|ヤマト運輸

 たまにしか使わない個人客には、無関係のようだ。
 となると、残りの割引(3種類)だけが有効であるようだ。

 近所に直営店がある場合には、直営店を利用することで、3種類の割引を併用することで、150円引きになる。(クロネコメンバーズ会員が条件だが。)
  ・ 直営店に持ち込む。(発送時)
  ・ 直営店でデジタル伝票に記入する。
  ・ 受け取りも直営店まで出向く。(自宅受け取りでなく)

 これ以外については、特に割引はないようだ。
 しかし、通販の法人向けに、「コンビニ受け取りにすると、配送料引き下げ」という料金設定をするらしい。その恩恵の一部を、「送料の引き下げ」または「送料の無料化」という形で、顧客が享受できるらしい。(条件つきで)
  → (宅配)コンビニ受け取りの推進

 ──

 まとめると:
  ・ 直営店を利用することで、最大 150円引き。
  ・ コンビニ受け取りを利用することで、一部割引。
  ・ 自宅受け取りでは、割引なし。

 となる。
 一方で、値上げ幅は、140〜160円だ。

 結局、ヤマトの直営店を利用すると、最大 150円引きになるので、値上げの 140〜160円を相殺できることになる。



 [ 付記1 ]
 私は前に、「ヤマトは宅急便の値上げを(部分)撤回するだろう」と予想したが、それが部分的ながら、的中したことになる。(満点ではないが。)

 なお、私の予想を再掲すると、下記の通り。
 ここでは私見として、「ヤマトは個人向けの値上げを撤回するだろう」と予言しておこう。
 なお、「撤回」には、「全面撤回」だけでなく、「部分撤回」を含める。つまり、「値上げ幅の大幅縮小」を含める。現状では 140〜180円の値上げ予定だが、50円ぐらいの小幅値上げに縮小することもありそうだ。
( ※ 営業所受け取りの 50円引きならば、値上げなしとなる。)
( → 佐川は値上げせず(個人向け): Open ブログ

 ただし、値上げ撤回といっても、「値上げ幅の縮小」という形ではなく、「割引の併用」という形だった。それでも、直営店受け取りでは実質的な値上げがないことになる。
 ヤマトとしては、「直営店での発送・受取り」を大幅に増やす方針であるようだ。短期的には、これがもっともコスト削減になるからだろう。

( ※ とはいえ、ユーザーが直営店に大量に押し寄せると、直営店の人件費コストや倉庫コストなどが増えそうなので、そうなると、また割引の形も変わるかもしれない。/ あるいは、直営店をもっと大幅に増やすことで対処するつもりかもしれない。あるいは、直営店と同じ機能を、一部のコンビニに委ねることもあるかもしれない。)

 [ 付記2 ]
 ヤマトの直営店は、Google マップには記載漏れがたくさんあるようだが、ヤマトのホームページに行けば、漏れなく見つかる。(郵便番号検索がお薦め。)
  → 営業所・取扱店検索

 かなりたくさんあるので、たいていの人にとって、「自転車で届く圏内」に見つかるだろう。

 [ 付記3 ]
 ゆうパックは、大口顧客(法人)向けは値上げするが、個人向けは値上げしないそうだ。
 日本郵政の長門正貢社長は31日の記者会見で、子会社の日本郵便が手掛ける宅配便事業で「採算割れの取引先とは交渉している」と述べ、大口顧客に値上げを要請していると明らかにした。
 個人が対象の基本運賃は「すぐにいじる必要はない」として据え置く考えを示した。
 ヤマトは9月末までに基本運賃を27年ぶりに引き上げる方針なのに対し、日本郵便は据え置く考え。2015年8月に基本運賃を引き上げたばかりであるのを考慮した。
( → 日本郵便の宅配事業、大口顧客に値上げ要請:日本経済新聞 2017/3/31

 まあ、妥当だろう。仮に値上げをした場合、ヤマトの「営業所持ち込み・受け取り」に、客を奪われる。というか、ヤマトから流れ込むはずの客を失ってしまう。
 どちらかと言えば、値上げしないで、ヤマトの客を大幅に奪う方が利口だろう。そのことで、利益率の高い個人客を増やすことができて、日本郵便の利益率を上昇させることできる。

 [ 付記4 ]
 直営店で発送を申し込む際、あからじめネットで送り先を入力することができる。
 《 らくらく送り状発行サービス 》
 ヤマト運輸直営店設置の「ネコピット」や玄関先でのクロネコメンバーズカードのご提示で簡単に送り状が発行できるサービスです。
( → クロネコメンバーズ


posted by 管理人 at 23:59| Comment(0) | 一般(雑学)4 | 更新情報をチェックする
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