2017年05月20日

◆ プラゴミの分別は必要ない

 「ゴミの分別が面倒臭い」という声が上がっている。しかし、ゴミの分別はしなくてもいいのだ。特に、プラゴミについては。

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 「ゴミの分別が面倒臭い」という声が上がっている。
  → 「分別辛い」 - Togetterまとめ

 しかし、ビン・缶類は別として、プラゴミを分別する必要はないのだ。プラゴミ(と紙類)は、家庭ゴミにして構わないのだ。(これが結論)


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 そもそも、プラゴミ(と紙類)は、「燃えるゴミ」として扱うこともあるが、家庭ゴミとして、いっしょに燃やしている自治体が多い。東京都がそうだ。
 今、ごみへの考え方は大きく二つに分かれている。
 たとえば東京23区などでは、平成20年から「サーマルリサイクル」といって、ペットボトルや一部のプラスチック製品を除き、全部を燃やしてしまう方向に転換。高温完全燃焼できる炉でダイオキシンを抑え、ガンガン燃やして発電しようという考えだ。
 世田谷清掃工場の職員の一人は言う。「一般論として言いますが、リサイクルで出る残渣物(ざんさぶつ)の処理や、汚れを洗い落とす水の量を考えると、燃やすほうがコストは少ない」。
 確かに東京23区では、埋立て最終処分場の延命化にもつながり、平成17年と平成21年との比較で、売った電力の増収が約11億円、その他の経費も合わすと約53億円もの経費削減になっている。
( → 横浜のごみ焼却炉では分別したプラも燃やしてるの?[はまれぽ.com]

 その一方で、プラゴミを「発電のエネルギーとして用いよう」という自治体もある。横浜市がそうだ。
 金沢工場ではボイラーで蒸気を作り、タービンを回してできた電力で施設内の冷暖房・照明をすべてまかなっているとか。しかも隣接する下水処理場(正式名;環境創造局 水再生センター)にも提供。それでも残る4割を民間の電力会社を通して東電に売っている。
 その額、金沢工場だけでも年間6億3,000万円。電力量にして5,790万kWh。横浜市全体で売った電力は、年間20億円、1億7,400万kWhにものぼっているという。1億7,400万kWhという数字は、原発1基分の30〜40分の1くらいではあるけれど、それでも約3万5,000世帯分の年間消費電力をまかなっている。
( → 同じ記事 )

 以上をまとめると、こうなる。
  ・ 分別すると、住民には多大な手間がかかる。
  ・ その一方、自治体には、数億円の発電収益が入る。


 全部をひっくるめると、こうなる。
 「ゴミの分別をすると、住民には多大な損失(数十億円分の手間)が生じるが、自治体には数億円ほどの収入が入る」


 その核心は、こうだ。
 「ゴミの分別というのは、(住民が損して、自治体が得するので)住民から自治体への利益移転である。つまり、一種の課税だ。しかも、この課税は、ひどく効率が悪い。住民が損した額をはるかに下回る額しか、自治体には入らない。ひどい無駄」


 この本質は、こうだ。
 「エコのためという名分で、ものすごい非効率なことをする愚行」


 これは、「エコキャップ」と同様だ。エコキャップは、数十円の利益を得るために、千円以上のコストをかける。(千円程度の運送料と、数万円分の手間をかけて、数十円分のプラゴミ代を得る。)
  → リサイクル詐欺(エコキャップ): Open ブログ
  
 こういう愚行と同様のことをしているのが、「ゴミの分別」だ。市民が莫大な無駄手間をかけて、自治体が数億円ほどの発電収入を得る。

 こういうことはあまりにも無駄なので、さっさとやめていいのだが、「エコは素晴らしい」という発想に凝り固まっていると、なかなかやめられない。
 というか、「エコは素晴らしい」というエコ教に染まっているせいで、物事の真実を見抜けないのだ。



 [ 付記 ]
 では、分別なしない方がいいのか? そうも言い切れない。生ゴミとプラゴミを一緒にすると、ゴミの分量が増えすぎて、かえって面倒になるからだ。
 私がやっているのは、次のことだ。
  ・ 生ゴミは、1日分ごとに、ポリ袋に入れる。(腐敗防止)
  ・ 細かなプラゴミは、家庭ゴミや生ゴミといっしょにする。
  ・ プラゴミは一応、分別する。(家庭ゴミのカサを減らす)


 以上をまとめれば、こうだ。
 「おおざっぱに分別する。細かには分別しない」

 つまり、どっちにするか迷うようなゴミについては、適当に家庭ゴミにしてしまう。きちんと神経質に分別はしない。特に、プラゴミについては、家庭ゴミの方にどんどん混ぜてしまう。
 そして、これはこれでいいのだ。というのは、横浜市の例でもわかるように、プラスチックは家庭ゴミの燃焼の補助材料になるからだ。
 そして、それによって起こる問題は、特にない。デメリットはない。単に、「ゴミ発電の発電収益が減る」という意味で、メリットが減るだけだ。
 別に、自治体の発電収益をちょっとだけ増やすために、住民がいちいち奉仕する必要はない。だから、プラゴミを分別するために、いちいち気を遣う必要はないのだ。
 「プラゴミの分別は、やる必要はない」というのが、結論だ。
( ※ やってもいいが、やらなくてもいい、ということ。)

 ──

 ペットボトルはどうか? 大量に出す人ならば、分別してもいい。しかし私の家は、量がわずかなので、特に分別せず、プラゴミに回している。つぶして、蓋をして、プラゴミといっしょに出す。私の家の出す量なんて、ごくわずかだから、専用でゴミ出しなんかはしない。
( ※ ペットボトルをプラゴミにして出すと、ゴミ発電のエネルギー源となる。これは別に悪くはない。)



 [ 付記 ]
 どうせ自治体の発電収益の減少を心配するのであれば、むしろ、「ふるさと納税」をやめる方がいい。こっちの方で減収の方がはるかに大きい。
 都会の住民が「ふるさと納税」をやれば、自分の住んでいる自治体でどんどん税収が減る。そのせいで、保育園建設のための税収も減ってしまう。
 こういうところでこそ、自治体の財政を考えればいい。
 
posted by 管理人 at 10:30| Comment(4) | エネルギー・環境2 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私の住んでいる地区はプラごみ分別がありますが、
私もおおむね、細かなプラごみは「燃やすごみ」に混ぜるようにしています。
ただ、あきらかにプラごみが混ざっているのが分からないように上手くやらないと
回収をしてくれないことがあるので目立たないように入れています。
(生ごみ用のポリ袋は問題ないです。)

「ものすごい非効率なことをする愚行」
まさにこれだと思うのでもう少し緩くしてほしいのですけどね。
Posted by tkhs at 2017年05月20日 19:23
当方が聞くところによるとプラゴミ分別は炉の温度管理に使っているとのことです。
生ゴミなどの水分が多くて燃えにくく、燃焼温度が低下した時に、プラゴミを燃料として投下して焼却炉の燃焼温度維持を図っているとのこと。
・焼却炉の温度管理用の原油購入費がなくなる。
・長期保管していても腐敗しない。
燃焼温度が下がると不完全燃焼で黒煙やススが出るので近隣からの苦情が殺到する様です。
Posted by 京都の人 at 2017年05月21日 11:00
> プラゴミ分別は炉の温度管理に使っているとのことです。

それは、リンクした「はまレポ」のページの1ページ目に記してある。

> プラスチックが多かった時代のほうが、燃やすのは楽だったのは否めないという様子。今もたまに加えていたりは…?としつこく問い詰めたところ、
> 「それはありません。分別されたプラスチックやペットボトルを混ぜることはありません」ときっぱり!
http://hamarepo.com/story.php?page_no=0&story_id=322&from=

重油も使っていないそうだ。
では何を使っているかというと、生ゴミに混じっているプラスチックがもともと多すぎるので、そのプラスチックだけで足りているという。分別が不十分であることが功を奏しているわけ。
Posted by 管理人 at 2017年05月21日 11:20
家族に聞いた話なので、ちょっといい加減かもしれませんでした。半分くらいは埋めてるようです。
Posted by 京都の人 at 2017年05月21日 23:42
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